サイエンス

羽毛布団が原因で歩くこともままならなくなってしまった男性

by Wokandapix

疲労感や倦怠感がある日突然襲ってきて、歩くことすらままならなくなり、会社を数週間も休まざるを得なくなった男性の症状の原因が、なんと男性が新調した羽毛布団にあったとして報告されています。

Feather duvet lung | BMJ Case Reports
https://casereports.bmj.com/content/12/11/e231237

Man Gets Extremely Sick From His Feather Bedding in Scary Medical Case
https://www.sciencealert.com/man-develops-rare-case-of-feather-duvet-lung-from-his-feather-bedding

医学症例のデータベース「BMJ Case Reports」によると、イギリスに住む43歳の男性は3カ月にわたる倦怠感・疲労感・息切れから病院を訪れたとのこと。当初、医師は男性の症状が呼吸器感染症だと考えました。しかし、男性の症状は次第に悪化し、部屋の中を歩くだけで息切れするようになり、数週間にわたって仕事を休まざるを得ない状態にまでなったそうです。当時の状態について男性は「数分以上歩くと気絶しそうになり、階段を上ってベッドに向かうまでに30分を要しました。階段は2段上るごとに休憩するほどでした」と述べています。

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男性は温かく乾いた家に住んでおり、カビによる影響は考えられませんでした。肺胞細気管支の内部や周囲に炎症ができる「過敏性肺炎」の疑いもありましたが、過敏性肺炎の引き金となる鳥も、男性は飼っていません。男性は何人もの医師にあたりましたが、原因がわからないまま時間だけが過ぎました。

そして男性は最終的に、やはり過敏性肺炎だと診断されました。しかし、この原因となっていたのは生きた鳥ではなく、なんと羽毛布団だったとのこと。

スコットランドにあるアバディーン・ロイヤル・インファーマリーに勤める呼吸器の専門家であるOwen Dempsey氏が聞き取り調査を行ったところ、男性は症状が出る前に、それまでの合成繊維の寝具から、羽毛布団と羽毛の枕を新調していたことがわかりました。男性は「愛鳥家肺」とも呼ばれる過敏性肺炎のうち、さらに珍しい「羽毛布団肺」だと診断されました。

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Dempsey氏と研究チームは報告書の中で、「羽毛布団肺はアヒルやガチョウの羽毛による有機的なほこりを吸入することにより起こります」と説明しています。抗原の吸入は免疫のカスケードを引き起こし、結果として肺の炎症が起こります。繰り返し抗原に触れると不可逆の肺線維症を引き起こすこともあるとのこと。

ただし男性は、羽毛布団の使用をやめステロイドによる治療を行ったことで回復することができました。2日間のステロイド治療によって、男性は薬が不要になるまでに回復。酸素飽和度も通常レベルにまで戻り、疲労感や倦怠感もなくなったそうです。

研究者によると、新しく羽毛布団や枕にさらされた後、羽毛布団肺の症状が出るまでの期間は3週間から5年まで、大きな幅があります。このため羽毛布団肺は非常に診断が難しいとのことです。

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in サイエンス, Posted by logq_fa

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