ネット部門売却&30億人分のアカウント情報漏洩で揺れに揺れたYahooがロゴを変更して再起を図る
アメリカのYahooがロゴを一新しました。海外メディアのThe Vergeは「忘れ去られかけているその存在を思い出させようとしている」と報じています。
Yahoo — Story — Pentagram
https://www.pentagram.com/work/yahoo/story
Yahoo redesigns its logo to remind you that Yahoo exists - The Verge
https://www.theverge.com/2019/9/23/20879814/yahoo-new-logo-endless-slide-irrelevance-pentagram
業績低迷からネット部門を当時のレートで約5300億円でベライゾン・コミュニケーションズに売却したYahooは、売却できなかった残りの部門を「Altaba」へと改名しています。
このベライゾン・コミュニケーションズが買収したYahooのネット部門が、ようやく新しいスタートを切ることとなるようで、その手始めにサービスの顔ともいうべきロゴを変更しています。
公開されたYahooの新ロゴは以下の通り。
新しいYahooのロゴデザインを担当したのは、アメリカのデザイン企業であるPentagram。Yahooがロゴデザインを一新するのは2013年以来となります。
2013年、当時のCEOであったマリッサ・メイヤー氏のもとでデザインを変更したYahooは、以下のようなムービーを公開しており、当時のデザインがどんなものであったかが一発でわかるようになっています。
Our New Logo! - YouTube
そして、2019年版のロゴデザインは以下の通り。より線の太いフォントで、力強く「Yahoo」が表現されています。
Yahoo on Vimeo
The Vergeは2013年版のロゴについて、「デザインにおける個性が欠けており、小文字のサンセリフ体で地下鉄で最初の広告キャンペーンを開始したばかりのスタートアップのようだった」と指摘。
それに対して、2019年版のロゴデザインはYahooの象徴的な感嘆符(!)がうまく利用されているとのこと。ロゴデザインを担当したPentagramによると、新しいロゴでは「Y」と「!」を同じ22.5度の角度で傾けており、これが前向きな勢いと興奮を表現しているそうです。
感嘆符はさまざまな用いられ方をする様子。
Pentagramによると、Yahooは2020年に新製品やサービスをリリース予定となっており、それに先駆けてブランドの象徴ともいえるロゴを一新することとなった模様。Yahooの新しいブランド戦略は、「ユーザーがオンライン上でよりパーソナライズ・カスタマイズされた体験を見つけられるように支援すること」だそうで、これに合わせて「前のロゴよりもシンプルで柔軟なロゴ」を目指したとPentagramは記しています。ネットサービスを展開するYahooのために、ロゴはモバイルアプリなどの小さな画面上から、巨大な看板広告などの巨大なキャンバス上まで、さまざまな用途で機能するように最適化されているとのこと。
既に海外版のYahooのトップページ上に配置されているロゴは新デザインに変更されており……
社屋の外観も一新されています。
なお、Yahooは新しいロゴデザインと共に、Yahoo Mailの更新バージョンも発表。アプリには食料品の割引表示機能などのタブが追加されたそうですが、The Vergeは「Yahooは2013年に全ユーザー30億人分のアカウント情報が漏洩していたことが明らかになったことを、すべてのユーザーが忘れていることを願っているだろう」と記しています。
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