トランプ政権がHuaweiなど中国企業から政府機関が通信機器を直接購入することを禁止
by Kārlis Dambrāns
ホワイトハウスは2019年8月7日に、政府機関がHuaweiを含む中国企業5社から通信機器・ビデオ監視機器・その他サービスを直接購入することを禁止する暫定規則を発表しました。この禁止規則は2018年に成立した国防権限法(NDAA)で義務づけられたもので、2019年8月13日に発効します。
Trump to ban agencies from buying equipment or services from Huawei
https://www.cnbc.com/2019/08/07/trump-administration-to-unveil-rule-that-bans-equipment-or-services-purchases-from-huawei.html
規則の対象となるのはHuawei、ZTE、Hikvision、Hytera、Dahuaの5社。NDAAはもともと2019年会計年度の国防予算の枠組みを決める法律で、2018年8月に署名して成立したもの。NDAAは数千億円規模の軍事支出を認める一方で、政府機関や政府の請負業者が一部中国企業と取引をすることを制限しています。今回発表された暫定規則は、このNDAAで示された制限に基づいています。
ただし、HuaweiはこのNDAAに対して「使用や取引を禁止されるような証拠は一切示されていない」「国家の力を利用して、民間企業を追い詰めているのは異常であり、過去にも例がない」と述べ、2019年5月に「NDAAは違憲である」とテキサス州の連邦地方裁判所に申し立てています。
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https://jp.reuters.com/article/huawei-ndaa-idJPKCN1SZ0BX
行政管理予算局(OMB)のジェイコブ・ウッド氏は「トランプ政権は、外国の敵から私たちの国を守ることに強いコミットメントを持っていて、Huawei機器を含む中国の通信機器・ビデオ監視機器の購入禁止について議会に完全に準拠します」と語りました。
なお、2019年5月には、トランプ大統領が「情報通信上のリスクがある外国製品の取引を禁止する」という大統領令に署名したことが報じられています。
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