Linuxでのフロッピーディスクのサポート打ち切りをリーナス・トーバルズが発表
by pxhere
Linuxの生みの親として知られるリーナス・トーバルズ氏が「フロッピーディスクドライバ(FDD)の開発を終了する」と告知しました。
Merge branch 'floppy' · torvalds/linux@47d6a76 · GitHub
https://github.com/torvalds/linux/commit/47d6a7607443ea43dbc4d0f371bf773540a8f8f4
Linus Torvalds prepares to wave goodbye to Linux floppy drives | ZDNet
https://www.zdnet.com/article/linus-torvalds-prepares-to-wave-goodbye-to-linux-floppy-drives/
Is This the End of Floppy Disk in Linux? Linus Torvalds Marks Floppy Disks ‘Orphaned’ - It's FOSS
https://itsfoss.com/end-of-floppy-disk-in-linux/
リーナス・トーバルズ氏はGitHub上で「フロッピーディスクドライバを『放棄済み』としてマークしました」と投稿し、Linuxによるフロッピーディスクのサポート継続が事実上打ち切られたと発表しました。
by OpenClipart-Vectors
トーバルズ氏は「実際に動作している物理的なフロッピーディスクドライブはほとんどなく、事実上死んでいるようなものです。USBで接続する外付けFDDがまだ販売されていますが、それらはこのドライバを必要としませんしね」と述べています。
フロッピーディスクはLinuxが誕生した当初こそ、その開発や普及に活用されてきましたが、2019年現在ではほとんど使われていません。そんなフロッピーディスクのサポートがこれまで維持されてきたのは、Linuxで動作する仮想マシンでFDDが使用され続けているため。
現実世界では低容量かつ低速なため使われなくなって久しいフロッピーディスクですが、物理的な制約を受けない仮想マシンでは使用され続けており、ドライバなどのソフトウェア上に存在する脆弱性を修正するために、これまでサポートが継続されていたというわけです。
トーバルズ氏は「フロッピーディスクドライバはいまだにさまざまな仮想マシン環境でエミュレートされているので、ドライバは残すつもりです。しかし、このドライバの開発を続けることに興味がある人がいるかは様子見です」と述べており、フロッピーディスクが現実の世界でも仮想上の世界でも役割を終えつつあることが開発中止の理由だとしています。
トーバルズ氏の投稿には「ドライバを開発する必要がもうほとんどないというのはよく分かります」と理解を示すコメントや……
「私はまだフロッピーディスクを使っているのに!」と嘆くコメント
すさまじい長文でフロッピーディスクの思い出を語るコメントなどが寄せられていました。
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