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不具合続出で発売延期の折りたたみ式スマホ「Galaxy Fold」をSamsungが改善、発売時期を改めて発表


Galaxy Fold」は2019年2月に発表されたSamsung初の折りたたみ式スマートフォンで、2019年4月に発売される予定でした。しかし、発売に先駆けてGalaxy Foldをゲットしたメディアから不具合の報告が続出したことを受けて、Samsungはリリース直前に発売を延期。そして、Galaxy Foldの設計を見直し、新しいGalaxy Foldを2019年9月に改めて発売すると発表しました。

Galaxy Fold Ready for Launch starting from September - Samsung US Newsroom
https://news.samsung.com/us/galaxy-fold-ready-for-launch-september-2019/

Samsung#GalaxyFold ready for launch starting from September. Find out more: https://t.co/9eIVHLeyHy pic.twitter.com/kDW8DnpE42

— Samsung US Newsroom (@SamsungNewsUS)


Samsung says it has fixed the Galaxy Fold, will release it in September - The Verge
https://www.theverge.com/2019/7/24/20726487/samsung-galaxy-fold-fixed-price-new-release-date

Galaxy Foldは2019年2月に発表されたSamsung初の折りたたみ式スマートフォン。新開発のフレキシブル有機ELディスプレイ「Infinity Flexディスプレイ」を採用し、折りたたんでも継ぎ目がなく、なめらかに開閉可能だとうたわれていました。しかし、レビュー用としてGalaxy Foldを先行配布されたメディア関係者からは、「ゲットした当日にディスプレイが破損した」という報告が相次ぎました。

Samsung初の折りたたみスマホ「Galaxy Fold」をゲットしたその日にディスプレイが破損したという報告 - GIGAZINE


SamsungはGalaxy Foldの不具合を認めたものの、あくまでもごく限られた数のサンプル端末でのみ発生したと主張し、当初の予定通り、Galaxy Foldをアメリカと中国で2019年4月26日に発売することを発表しました。

Samsungが折りたたみスマホ「Galaxy Fold」のディスプレイが速攻で壊れる問題について言及 - GIGAZINE


しかし、中国ではGalaxy Foldの発売イベントが延期。さらに発売4日前となる2019年4月22日、Samsungは正式にGalaxy Foldの発売延期を決定しました。SamsungのDJコーCEOはこのことについて「発売延期は恥ずかしいことであり、不十分な状態でGalaxy Foldを市場に投入しようとしたのは誤りだった」と認めました。

SamsungのCEOが折りたたみ式スマホ「Galaxy Fold」の発売延期を「恥ずかしいこと」「準備不足だった」と認める - GIGAZINE


SamsungはGalxy Foldの設計を見直し、9月にあらためて発売することを発表しました。Samsungのリリースによると、設計上の改善点は以下の通り。

・Infinity Flexディスプレイの上部保護シートはベゼルを超えてディスプレイ全体をカバーするように拡張。
・折りたたみ式の構造を維持しつつ、外部のゴミから保護する補強を追加。
・ヒンジ部分の上下に新しく保護キャップを追加。
・ディスプレイの保護を強化するためにInfinity Flexディスプレイの下層に金属層を追加。
・ヒンジと本体の間に生まれる隙間を縮小。

Galaxy Foldのディスプレイ保護シートは、一般的な新品スマートフォンの液晶部分に貼られる保護シートと違い、剥がしてはいけないものとなっています。しかし、注意書きが非常にわかりにくかったため、いつものように剥がしてしまった結果、ディスプレイが故障してしまったという報告が複数あがっていました。新しいGalaxy Foldではベゼルを超えてディスプレイ全体に覆い被さるように保護シートの貼付面積を広げることで、この問題に対処している様子。

以前のGalaxy Fold(上)と新しいGalaxy Fold(下)のヒンジ部分を比較した画像が以下。ほとんど同じですが、よく見ると新しいGalaxy Foldのヒンジ部分には保護キャップが取り付けられています。一部のレビュアーから報告されていた「ヒンジ部分からゴミが入ってしまい、折りたたんだ時にディスプレイが故障した」という問題に対処したようです。


さらにSamsungは、折りたたみ式スマートフォンのUX向けにアプリやサービスを最適化するなど、ソフトウェア面でもGalaxy Foldの改善を行ったそうで、2019年9月に再設定された発売日に向けて最終製品テストを実施しているとのこと。本体価格は2019年2月に発表された時と同じで、1980ドル(約21万5000円)に設定されています。

技術系メディアのSammobileの報道によると、最終製品テストはアメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・インドで確認されているとのこと。また、日本の輸出管理見直しによって半導体材料の入手難度が上がったことで、Samsungは必然的に製品の生産レベルが制限されるため、Galaxy Foldは主要な市場のみをターゲットに投入されるのではないかとSammobileは予想しています。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by log1i_yk

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