中国Huawei宛の荷物をFedExが無断でアメリカへ迂回させていた
by VistaCraft
トランプ大統領が「情報通信上のリスクがある製品」の取引を禁止する大統領令に署名したことから、MicrosoftやGoogleなどが次々にHuaweiとの関係を絶つなど、Huawei製の製品を排斥する動きが続いています。そんな中、物流サービスを提供するFedExが、中国やアジア地域のHuawei宛の荷物を無断でアメリカを経由させていたことが判明しました。
Exclusive: Huawei reviewing FedEx relationship, says packages 'diverted' - Reuters
https://www.reuters.com/article/us-huawei-tech-fedex-exclusive/exclusive-huawei-reviewing-fedex-relationship-says-packages-diverted-idUSKCN1SX1RZ
Exclusive: Huawei reviewing FedEx relationship, says packages 'diverted' By Reuters
https://www.investing.com/news/stock-market-news/exclusive-huawei-reviewing-fedex-relationship-says-packages-diverted-1879699
Huaweiによると、FedExは日本から発送された中国のHuawei宛の荷物を無断でアメリカにあるテネシー州メンフィスのオフィスを経由していたとのこと。また、他にもベトナムから発送したアジア地域宛の2つの荷物が同様のルートで配達されようとしていたとして、HuaweiはFedExとの関係を見直していると発表しました。この事実はFedExの追跡記録から明らかになったもの。ベトナム・ハノイ発の荷物は、FedExのシンガポールオフィスに到着した際に、荷物の配達を妨げる例外的なイベントが発生したことを示す「delivery exception(例外配達)」というステイタスがついていたそうです。
Huaweiによると、アメリカへ迂回した4つの荷物は書類が入っているのみで、「技術物」は含まれていなかったとのこと。
Huawei広報のJoe Kelly氏は「FedEx経由で送られた重要なビジネス上の書類が真っ直ぐ目的地に向かわず、わざわざアメリカのFedExを経由したり経由を求められたりしたことは、私たちの信頼を損なう行為です」「この件を受けて、私たちは物流や文書配達サポートの要件を見直すつもりです」と語りました。
Huaweiから追跡記録を得たロイターは「記録の信ぴょう性がわからない」としてFedExに追跡記録を提示して尋ねたところ、「顧客の情報の公開はカスタマーポリシーで禁じられている」としてコメントを得られなかったと述べています。一方で、FedEx広報であるMaury Donahue氏は「エラーで誤ったルートが選択された」と述べ、第三者から迂回を求められた事実はないとしました。「これはごく少数の限られた荷物に対して起こったことです。私たちは問題のあった発送を認識しており、お客様が荷物を取り戻せるよう、お客様と直接やりとりを行っています」とDonahue氏は述べました。
なお、アメリカ合衆国商務省はこの件に関してロイターにコメントを返していないとのことです。
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