アメコミの最高傑作とも称される「ウォッチメン」ドラマ版の予告編が公開、大量のロールシャッハがチクタクと時を刻む謎のムービー
アメリカのケーブルテレビ局・HBOが制作するドラマ版「ウォッチメン」の予告編が公開されています。原作は、優れたSF作品に贈られるヒューゴー賞を受賞したこともあるDCコミックスの同名作品で、2009年には映画版も公開されました。1980年代が舞台の原作や映画版と異なり、現代が舞台となったドラマ版の具体的なあらすじはまだ不明で、謎が謎を呼ぶ予告編となっています。
Watchmen | Official Tease | HBO - YouTube
「私たちは誰でもない」
「私たちは皆であり、私たちは目に見えない」と語る男たちがかぶっているマスクは、妥協を許さない孤高のヒーロー「ロールシャッハ」を思わせるもの。
止まった懐中時計を指ではじくと同時に、ロールシャッハのマスクをかぶった男が「チク、タク、チク、タク……」とつぶやきます。
「私たちは彼らがいなくなったと確信しましたが、ただ冬眠していただけでした」と語る1人の男。彼はかつて「世界で最も賢い男」としてウォッチメンに名を連ねたスーパーヒーローのオジマンディアスです。
オジマンディアスの演説を聴く警官全員が黄色いマスクをかぶっているのはかなり異様な光景です。
「彼らは皆のためにやってきた」というセリフと共に映し出されるのは、ロールシャッハのマスクをかぶる男たちが何やら行動を起こす様子。そのうちの1人はショットガンを抱えています。
埋葬が行われている墓地を見下ろすのは……
謎の円環が取り付けられたワシントン記念塔。
朗らかに笑いあうカップルですが……
次の瞬間、女性の顔からは温かい笑みが消え去っていました。
女性が開けたロッカーにしまわれていたのは、まるでスーパーヒーローが着るようなフード付きのコスチューム。
腰につけたバッジには「Detective(刑事)」の文字が刻まれています。
深々とフードをかぶり、バンダナマスクで顔を隠した女性。
その姿を眺めるのは、顔をすっぽりと金属フィルムで隠した男。
サーカス会場が大勢の死体で埋め尽くされています。
古城の一室で座禅を組んで瞑想(めいそう)するオジマンディアス。原作コミックの時代から30年以上が経過しているためか、その体は完全に一線を退いた老人のもの。
フードをかぶった女性が男に殴りかかります。彼女は一体何の目的でコスチュームを身にまとい、暴力を振るっているのでしょうか?
草刈りの鎌に掲げられた骸骨の旗。
オジマンディアスが何かのスイッチを入れ……
警官隊が礼砲を撃ちます。
金属フィルムで顔を覆った不気味な男が、核爆弾によるキノコ雲を背景に登場。金属フィルムへの映り込みも相まって、彼のマスクもまたロールシャッハのもののように見えますが、一体何者なのでしょうか……。
チクタクチクタクと秒針の時を刻む音を唱和するロールシャッハ集団。
「あなたたち2人は何について話していたの?」と尋ねられたカウボーイ風の男性が「ああ、なんでもないよ。世界が終わるだけさ。チクタクチクタク……」と答えてムービーは終わります。
ドラマ版「ウォッチメン」では、「スーパーヒーローが無法者として扱われる」という原作とは違った世界が描かれるとのこと。一方で原作に登場したオジマンディアスがドラマの登場人物に名を連ねていて、ロールシャッハやナイトオウル2世、Dr.マンハッタンなど、他の原作キャラクターも登場するのかが気になるところ。ドラマ版「ウォッチメン」は2019年秋に放送が開始される予定ですが、日本での公開は未定です。
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