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Amazonのジェフ・ベゾスCEOを脅迫した出版社は2200万円で不倫の証拠を買っていた

by James Duncan Davidson

ジェフ・ベゾスCEOが不倫疑惑をタブロイド紙に報じられ、情報の流出経由について調査を行っていたところ、「ベゾス氏の性的な写真を公開する」という脅迫メールを出版社から送られました。この一件に関し、情報流出元が明らかになるとともに、出版社が2200万円で情報を買っていたことがわかりました。

How the National Enquirer Got Bezos’ Texts: It Paid $200,000 to His Lover’s Brother - WSJ https://www.wsj.com/articles/how-the-national-enquirer-got-bezos-texts-it-paid-200-000-to-his-lovers-brother-11552953981

National Enquirer reportedly paid $200,000 for private Bezos texts
https://www.cnbc.com/2019/03/19/national-enquirer-reportedly-paid-200000-for-private-bezos-texts.html

Report: National Enquirer Publisher Paid Jeff Bezos's Lover's Brother $200,000 for Bezos Dick Pics https://gizmodo.com/report-national-enquirer-paid-jeff-bezoss-lovers-broth-1833395379

2019年2月8日、ベゾスCEOはアメリカのタブロイド紙であるナショナル・エンクワイアラーとその発行元のアメリカン・メディア(AMI)から、ベゾス氏の性的な写真などを掲載するといった内容の脅迫を受けたことを公表しました。

I’ve written a post about developments with the National Enquirer and its parent company, AMI. You can find it here: https://t.co/G1ykJAPPwy

— Jeff Bezos (@JeffBezos)


以下の記事からベゾス氏の受けた脅迫の詳細を読むことができます。

AmazonのベゾスCEOがタブロイド誌から「セクシーなヌード写真」で脅迫されていることを告白 - GIGAZINE


ベゾス氏は2019年1月に自身の離婚を発表しましたが、その翌日にナショナル・エンクワイアラーはベゾス氏とニュースキャスターのローレン・サンチェス氏の不倫疑惑を報じ、ベゾス氏による私的なメールのやりとりを掲載していました。AMIがベゾス氏に脅迫メールを送ったのは、ベゾス氏が情報流出の経緯を独自に調査しはじめたためで、AMIは性的な写真を公開しない条件として「ナショナル・エンクワイアラーが最初に報じたベゾス氏の愛人報道の背後には政治的な動機がある、とワシントン・ポストで報じないこと」を求めたとのこと。ベゾス氏が2013年に買収したワシントン・ポストは、現政権に対して批判的な記事を多く掲載する媒体です。

そして新たに、ナショナル・エンクワイアラーがどのようにしてベゾス氏の私的な写真やメールを入手したのかが、ウォール・ストリート・ジャーナルで報じられています。匿名の情報筋によると、ベゾス氏の愛人といわれるローレン・サンチェス氏の兄であるマイケル・サンチェス氏が情報をAMIに20万ドル(約2200万円)で売ったとのこと。またベゾス氏も情報の流出元を独自に調査していましたが、これと同様の結論にたどり着いたといいます。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、AMIは情報提供者のマイケル・サンチェス氏に対し、巨額の前払い金を支払うと共に「もしナショナル・エンクワイアラーが情報の公開に失敗したら、お金は受け取ったまま、他の媒体に写真を売ってもいい」と告げたそうです。


AMIのCEOであるデイビット・ペッカー氏はトランプ大統領と旧知の仲の人物で、トランプ大統領と不倫関係があったと主張する2人の女性への口止め料支払いに関わっていたとみられています。ペッカー氏はこれまでにもポルノ女優や元モデルからの不倫情報の版権を独占的に買い取り情報を公開しないという方法で、情報のもみ消しに関与してきたといわれています。

かねてからトランプ大統領はTwitterなどでAmazonに対して攻撃的な発言を行ってきました。このような発言を受けてAmazonの株価が急落する事態にもなっており、両者は敵対しているともいえる関係にあります。不倫報道や脅迫を受けてベゾス氏もだまっているわけではなく、不倫報道には政治的な動機や、サウジアラビアの関与があるかもしれないこともほのめかしています。

No thank you, Mr. Pecker – Jeff Bezos – Medium
https://medium.com/@jeffreypbezos/no-thank-you-mr-pecker-146e3922310f


ただし、AMIがベゾス氏に対して「ベゾス氏の不倫報道に政治的な動機があった、と報じないこと」を求めたのは、政治的陰謀が背景にあるのではないという見方もあります。AMIの株主や出資者はナショナル・エンクワイアラーの記事と、ペッカー氏がトランプ大統領の情報もみ消しに関与したという事柄の間につながりを作りたくないと考えていました。このためベゾス氏の不倫報道でペッカー氏の疑惑が再び浮上してきた事に不満を抱き、ペッカー氏が株主や出資者から問題を解決するよう圧力をかけられた可能性があるとのことです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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