Nintendo Switchでリアル爆弾処理班となり極限の緊張感・思考力・チームワークを試される「完全爆弾解除マニュアル:Keep Talking and Nobody Explodes」
Nintendo Switchで2019年2月28日に、爆弾解除ゲーム「完全爆弾解除マニュアル:Keep Talking and Nobody Explodes」が登場しました。「爆弾の解体」をコンセプトにしたゲームはこれまでにも存在していましたが、このゲームでは本物の爆弾処理と同じように「現場で爆弾を処理する人」と「離れたところから現場と連絡を取りながらマニュアルを読んで指示を出す人」に分かれて爆弾を解除するという本格的な内容になっているとのこと。どんなゲームなのかめちゃくちゃ気になったので、実際に遊んでみました。
Keep Talking and Nobody Explodes - Defuse a bomb with your friends.
https://keeptalkinggame.com/
「完全爆弾解除マニュアル:Keep Talking and Nobody Explodes」がどんなゲームなのかは、任天堂が公式に配信している以下のムービーを見るとよくわかります。
Keep Talking and Nobody Explodes (仮称) [Indie World 2018.12.27] - YouTube
「完全爆弾解除マニュアル:Keep Talking and Nobody Explodes」のプレイ人数は2~4人となっていて、遊ぶためには最低2人が必要となります。また、遊ぶ前に以下のサイトから爆弾解除マニュアルを入手する必要があります。PDFファイルを印刷して手元に置くほか、PCやスマートフォン、タブレットから直接マニュアルを閲覧することも可能です。今回のプレイでは、ウェブページを閲覧しながらプレイします。
爆弾解除マニュアル
http://www.bombmanual.com/ja/
ゲームを起動すると……
最初にゲームのシステム説明が表示されます。
このゲームでは、爆弾を実際に解除する「処理担当者」と、マニュアルを熟読して処理担当者に解除方法を指示する「分析担当者」の2つに分かれます。プレイする上で絶対守らなくてはいけないルールが「処理担当者のマニュアル閲覧禁止」と……
「分析担当者のゲーム画面閲覧禁止」となっています。
お互いに相手が何を見ているのかは一切わからないため、言葉のみで的確に爆弾の仕組みや解除方法を伝えなければなりません。今回は処理担当者1人と分析担当者3人の合計4人で、Discordを使ってボイスチャットをしながらプレイしてみました。なお、分析担当者は爆弾解除マニュアルさえ見られればいいので、Nintendo Switchやゲームソフトを持っていなくてもOK。
ゲームを進めるためには認証コードを入力しなければなりません。
認証コードは爆弾解除マニュアルの表紙に書かれているため、処理担当者は分析担当者に認証コードを尋ねる必要があります。
認証コードを入力すると簡単な操作チュートリアルがあり、それが終わるとメインメニューに進みます。「爆弾」と書かれた手帳を選択します。
さっそく「最初の爆弾」を選択。
ロードが終わると……
真っ暗な部屋の中。
すぐに電気がつき、目の前に爆弾がありました。爆弾には「モジュール」と呼ばれる仕掛けが複数ついていて、すべてのモジュールを解除すると爆弾の解除に成功となります。「まずはどんなモジュールがついてる?」と分析担当者から尋ねられたので「ワイヤーのやつと、『起爆』って書かれてる大きな青いボタンと、変な文字が書いてあるボタンがある」と返答。
「爆弾の周りに番号とかシリアルコードとか、文字列のようなものはない?」と分析担当者。言われたとおり、爆弾をぐるぐると回してみると底部分に「SERIAL#」という文字列の書かれたシールが貼られていました。また、「FRK」という文字列も発見したので、その両方を分析担当者に報告します。どうやら爆弾の周囲にあるさまざまな部品もモジュールを解除するために必要な情報となる様子。
「OK、じゃあまずワイヤーのモジュールを解除しよう。ワイヤーの数と色を教えて」とのことだったので「えーっと、黒、赤、赤、青、青、白で、全部で6本」と返答。すると「赤が……白が1本で……つまりこれだから……上から3番目を切って!」と指示。処理担当者は「なぜこのパターンだと上から3番目になるのか」が一切わからないので、いわれるがままにワイヤーをパチリ。すると、ワイヤーモジュールの右上にあるLEDが緑色に光り、解除成功となりました。
「文字のボタンはキーパッドのモジュールだね。どんな文字が書いてある?」という分析担当者の質問に「ギリシャ文字のオメガと、Nを鏡映ししたキリル文字みたいなやつと……なんというか、Eをひっくり返してきゅっと丸くしたようなやつと、カタカナのキみたいなやつ」と処理担当者。「Eをひっくり返してきゅっと丸くしたようなやつ?なにそれ……」ととまどう分析担当者でしたが、すぐに何の文字か気づいたようで新しい指示を出してくれました。
最後の大きなボタンのモジュールも、情報をやりとりしながら解除。残り53秒で爆弾の解除に成功しました。
以下の画像は「明らかにWindowsのロゴみたいなモジュール」と処理担当者が伝えたところ、白黒のマニュアルを読んでいる分析担当者に伝わらず「明らかにWindowsのロゴってどういうこと?!」と混乱を招き、やっと見つけるもほぼパニックになってしまっているために分析担当者が十分に解読できなかった場面。解除を失敗すると、残り時間を示すタイマーの上にあるディスプレイに「×」のマークが1つ追加され、一定回数のミスを重ねると爆弾が爆発してしまいます。
もちろん制限時間内に解除できなくても爆弾が爆発して失敗してしまいます。分析担当者の中には「分析担当者として一回だけ遊んだことがある」という人もいたのですが、それでも情報のやりとりやマニュアルの分析に手間取ると時間はかなりギリギリになり、簡単なレベルの爆弾でも失敗するケースが何度もありました。爆弾に組み込まれるモジュールは毎回ランダムなので、解除方法を覚えてプレイできないようになっています。
ゲームを進めると「セクション3:中程度」が解放されたので、その中で一番難しいであろう「3.7 8分」の爆弾に挑戦してみます。
制限時間は8分で、モジュールは全部で8個。これまでに見たことないモジュールも組み込まれていて、処理担当者から「どんなモジュールがついているか教えて」と尋ねられても「数字がオシロスコープに表示されてるようなモジュールと……ゲームボーイの文字みたいなのが5つ表示されているモジュールと……」と、モジュールの説明で既に四苦八苦してしまう状態。
さらに、爆弾とは関係ないところに置いてある目覚まし時計がけたたましく鳴って会話を邪魔してきたり……
突然部屋が真っ暗になってしまいモジュール解除ができなくなるばかりか、分析担当者に伝えるべき情報がわからなくなってしまい、わずか10秒程度ですがお手上げ状態になってしまうことも。
1度目のチャレンジでは8個中4つまでは解除できたものの、時間が間に合わずに失敗。この爆弾には10回ほど挑戦し、もう少しというところまで追い詰める場面もありましたが、結局解除することはできませんでした。
実際にプレイしてみると、「完全爆弾解除マニュアル:Keep Talking and Nobody Explodes」はコンピューターゲームでありながら、「マニュアル解読」という要素を追加することによって謎解きとリアルなコミュニケーションを主軸に置いたゲームになっていました。プレイする前に「ボイスチャットではなくテキストチャットでもできるだろうか?」と思ったのですが、声をかけあっても間に合わないことが多く、テキストチャットでは確実に無理なレベルといえます。
常に時間はギリギリで、最初から最後まで会話を続けながら積極的に情報交換することが爆弾解除の鍵となります。処理担当者は目の前の画面に映るものを的確に相手へ伝える必要があり、表現力・コミュニケーション能力が問われるゲームとなっています。ゲームなので決して本当に爆発することはありませんが、処理担当者からの指示を待つ間にも進み続けるタイマーを眺めている時の緊張感はすさまじく、それだけに解除した時の達成感はひとしお。また、「上から3番目の赤のワイヤーを切れ!」「赤ですね!」と指示通りにワイヤーを切る瞬間は祈るような気持ちと身を刺すほどの緊迫感で、アクション映画や刑事ドラマの登場人物になったような気分にもなります。
分析担当者は処理担当者から与えられた情報を元にモジュールを特定し、超複雑に分岐する条件をたどって処理方法を速やかに割り出し、処理担当者に伝えなければなりません。そのため、分析担当者はコミュニケーション能力のほかに高い思考力が問われます。分析担当者3人からは「ゲームは見えないけど、与えられた情報から解読する作業はめちゃくちゃ楽しい」「最初にシリアルコードやモジュールの情報を集めて、モジュールごとに手分けする必要がある。そういう戦略も面白さの1つ」という感想もありました。また、「モジュールの解除条件は到底覚えられないくらい複雑」とのことで、新鮮味が薄れるといったこともありません。なお、ゲームのアップデートと共にマニュアルもアップデートされるので、モジュールの解除条件も変化するとのこと。
一方で、「4人でもクリアがかなり厳しいから、2人だと超絶難しくてクリア不可能になってしまうのでは?」という声もあり、1人では遊べないゲームとなっているため、プレイにたどり着くまでのハードルは少し高いかも。ただし、DiscordやSkypeなどオンラインのボイスチャットツールを使えば、実際に同じ場所に集まらなくてもプレイが可能でした。
「完全爆弾解除マニュアル:Keep Talking and Nobody Explodes」はNintendo Switchで税込1580円でダウンロード購入が可能。また、PC向けソフトも用意されていて、Steamで税込1480円で購入可能です。
Nintendo Switch|ダウンロード購入|完全爆弾解除マニュアル:Keep Talking and Nobody Explodes
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000017841
Steam:Keep Talking and Nobody Explodes
https://store.steampowered.com/app/341800/Keep_Talking_and_Nobody_Explodes/?l=japanese
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