Amazonで売り手が顧客に商品を直接アピールできるライブ配信サービス「Amazon Live」がスタート
Amazonは2019年2月、販売者が自社の商品をアピールするムービーをライブ配信できるサービス「Amazon Live」をスタートしました。AmazonのようなオンラインショッピングにTVのショッピングチャンネル的な要素が持ち込まれることで、TVショッピング専門チャンネルのQVCとAmazonとの競争が激化するのではないかと見られています。
Amazon Live
https://www.amazon.com/live/howto
Amazon Live launches with live-streamed shopping videos | ZDNet
https://www.zdnet.com/article/amazon-live-launchs-with-live-streamed-shopping-videos/
QVCの親会社であるLiberty Interactiveは2018年に名称をQurate Retail Groupへと変更し、「物理的な小売り」「オンライン通販」を越える「買い物の第3の方法」を提供すると発表。ユニークな商品をピックアップして消費者にストリーミングでアピールすることで、他の買い物形態にはない体験を消費者に与えることができるとしています。
オンライン市場で大きなシェアを持っているAmazonですが、QVCをはじめとするTVショッピングの分野にはいまだに多くの潜在顧客がいると見ているようです。Amazonは過去にもNFLと契約して木曜夜の試合をライブ配信するなど、ライブ配信サービスへの投資を行ってきました。そこで、今度はオンライン通販とライブ配信を組み合わせ、QVCとの競争力を強めようとしているとのこと。
by bruce mars
Amazon Liveと名付けられた新たなプラットフォームは、Amazonブランド登録を行っているアメリカの販売者に対して解放されています。iOSのAmazon Live Creatorアプリを通じて、販売者はAmazonのデスクトップ版、モバイル版、モバイルアプリ版において自身の商品をアピールするコンテンツをライブ配信できるようになりました。販売者は自身のスマートフォンで直接ムービーを撮影して配信するだけでなく、別のカメラを使用してエンコーダーを介して配信することが可能。ライブ配信による生放送を行うだけでなく、編集したムービーをストリーミングで常時配信することもできるそうです。
ライブ配信およびストリーミング配信は販売者の製品詳細ページ、および販売者のストアに流れるとAmazonは述べており、ムービーを見た消費者が簡単に対象製品を購入できるようになっています。また、ライブ配信中に顧客が質問を行い、それに対して販売者が回答するというコミュニケーションも行えます。
Amazon Liveプラットフォームには販売者が商品をアピールするムービーが流れており……
ムービーの下部には商品ページへのリンクが表示されています。
また、さらに下には最近配信されたムービーが一覧表示されており、好きなムービーを視聴することが可能。
なお、記事作成時点ではAmazon Liveを利用できるのはアメリカの販売者に限られており、日本の販売者が将来的に利用できるようになるのかどうかについても不明となっています。
・関連記事
Amazonが玄関先まで無人で荷物を届ける配達ロボット「Scout」を発表 - GIGAZINE
Amazonにはまだ「小売市場の91%」という奪うべきターゲットが残されているので「Amazonは始まったばかり」との指摘 - GIGAZINE
Amazonが支配しようとしているのはオンライン通販ではなく商取引全体のインフラである - GIGAZINE
「Amazonされる」など造語が誕生するほど恐れられるAmazonの悪夢のような底なしの欲望 - GIGAZINE
元Amazon社員が明かす、”最強の捕食者“Amazonのビジネスモデルとは? - GIGAZINE
ビジネスSNSのLinkedInからライブストリーミングサービスの「LinkedIn Live」が登場 - GIGAZINE
・関連コンテンツ