中国の月面探査機内で綿花が発芽、月面で初めて植物が成長する
史上初めて月の裏側への着陸に成功した中国の探査機「嫦娥4号」機内で、綿花の発芽が確認されました。史上初めて月面で植物が成長したことになります。
Moon sees first cotton-seed sprout - Xinhua | English.news.cn
http://www.xinhuanet.com/english/2019-01/15/c_137745115.htm
月の裏側への着陸に成功した「嫦娥4号」の快挙については以下の記事で確認できます。
中国の無人探査機「嫦娥4号」が世界で初めて月の裏側に着陸 - GIGAZINE
嫦娥4号には綿花やジャガイモ、アブラナの種子、カイコ(カイコガ)の卵などの地球の生物が持ち込まれており、月面での生物育成実験が計画されていました。そんな中、着陸から間もない2019年1月6日に、嫦娥4号機内の鉢植えで綿花の種が発芽したことが確認されました。
Seedlings in space! First-ever cotton plant on the Moon growing in #ChangE4 mini biosphere https://t.co/L8YpXqoVIG pic.twitter.com/3NVoCBUn5M
— China Xinhua News (@XHNews) 2019年1月15日
昼と夜の寒暖差が激しい月面で、温度を一定に保つ特殊な容器に入れられた綿花の種が植えられた土壌の3日目の様子。
4日目。画面左に芽がはっきりと確認できます。
9日目には茎が太くなり、別の芽が発芽している様子も見られます。
月面での植物の発芽に初めて成功するという歴史的快挙を達成した嫦娥4号ですが、今後はジャガイモやアブラナ、カイコの育成にもチャレンジします。月探査機計画を主導する重慶大学先進技術研究院は、ふ化したカイコが吐き出す二酸化炭素を使って他の植物の光合成をおこなう「月面での小さな生態系」の構築も計画しています。
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