積載重量200kg、高圧水噴射でビルの窓掃除や高層ビルの消火も可能なドローン「Aerones AD28」
実に200kgもの荷物を持ち上げることが可能なドローン「Aerones AD28」は、水を高圧で噴射できる装置を使ってビルの汚れた窓を清掃したり、風力発電機の羽根についた氷を落としたり、さらには最大で高度300メートルまで上昇可能な性能を活用して高層ビルの消火活動にも役立てることが可能な大型ドローンです。
Aerones Drone for High-Altitude Building Cleaning - YouTube
AD28は、ラトビアのスタートアップであるAeronesが開発している大型ドローン。機体の横にしゃがんでいる男性と比べると、その大きさがわかります。
28枚のローター(プロペラ)を回して、その巨体を持ち上げるとき……
なんと搭載可能な貨物の重さは、最大で200kg。人間ぐらいなら、楽々と持ち上げることができるようです。
実は、Aeronesのドローンで人間をつり下げることができることは過去に実証済み。以下の記事のように、Aeronesのドローンが人間をぶら下げたままで一定の高さ持ち上げ、330メートルの高さから人間が飛び降りてパラシュートで着陸するというチャレンジが行われたことがあります。
世界初の挑戦、「高度330メートルからのドローンジャンプ」が成功 - GIGAZINE
AD08が普通のドローンと違うのは、電力を外部から供給するようになっている点。これにより、バッテリー残量にとらわれることなく大パワーのモーターを回すことが可能になっているようです。
ビル清掃の場合、噴射する洗浄液も地上から延ばしたホースで供給。最大で500バールという高圧で洗浄液を噴射できるとのこと。
先端にはローラーが取り付けられ、軽く機体をビルの窓に押し付けながら洗浄液を噴射。
最高で300メートルの高さのビルまで対応が可能。一般的なゴンドラ方式のように、ガラスに残った洗浄液をキレイに拭き取ることはできなさそうであることや、洗浄液がどんどんと地面に落下してきそうなところは改良の余地がありそうですが、巨大ドローンならではの活用方法はこんなところにも見いだせるようです。
なお、Aeronesのドローンはビルの外壁清掃だけではなく、さまざまな産業にも活用が可能。以下のように、風力発電用の風車についた氷や汚れを落とすことに活用されているほか……
以下のように、300メートルまで上昇可能な性能をいかして高層ビル火災の消火活動への活用も見込まれているとのことです。
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