人口1万人の小さな南国ツバルで予想外に快適に過ごせるホテル「L’s Lodge」宿泊レビュー
地球温暖化の影響で沈没の危険があるという南国ツバル。ツバルは観光が大きな産業ですが、大手宿泊サイトで検索して出てくるホテルは数えるほどしかありません。多くの旅行サイトで見かけ、旅行者からの評価も高めだったホテル「L's Lodge(エルズロッジ)」に宿泊してみると、ツバルでもこんなに快適に過ごせるのだと、納得のサービスとなっていました。
L's Lodge - ホーム | Facebook
https://www.facebook.com/lslodge/
空港から15分ほど歩いた場所にある「L's Lodge」に到着。庭には立派なヤシの木が生えています。
Googleマップでは以下の通り。フナフティ国際空港の滑走路北端付近にあります。
白塗りの建物はホテルというよりは「ツバルの富豪の邸宅」という感じ。
なお、庭にはテレビ放送を受信する巨大なパラボラアンテナも設置されていました。ツバルにはテレビ局はありませんが、ニュージーランドの衛星放送を受信しているようです。
敷地に入るとテーブルや……
ソファが置かれており、旅行客同士でくつろげる空間になっています。
テーブル横の庭には125ccのバイクや……
マウンテンバイクもあり。宿泊客は、それぞれ10オーストラリアドル(約800円)と5オーストラリアドル(約400円)で24時間借りることができます。
基本的なチェックイン時間は、「空港に飛行機が到着したころ」。前日まで空港横のホテル「Filamona Hotel」に宿泊していたので、午前中にホテルに到着したら誰もいませんでした。
ガラス越しに見える「WELCOME TO L'S LODGE」の飾り。
しばらく待っていると、スタッフが空港から戻ってきました。飛行機が離発着する頃は、送迎や土産物を売るツバルの女性であふれますが、このスタッフも宿泊客を迎えに行っていたとのこと。ツバル人らしく、ものすごくフレンドリーでした。
宿泊するのはフロント裏にある1階の部屋。
部屋の名前である「Nukulaelae」はツバルに6つある主要な環礁の一つ。L's Lodgeの各部屋はツバルにちなんだ名前が付けられていました。
部屋はこんな感じ。
中に入ると恐ろしく寒い……。L's Lodgeのクーラーはとてつもなく強力で、ツバルの暑さに慣れた状態では寒気を覚えるほどでした。
リモコンは24℃に設定されていましたが、28℃でも快適なくらいクーラーはよく効きます。
入口付近にはポットと冷蔵庫もあり。
冷蔵庫にはビールとコーラ、水が備えられていました。中はまずまず広く、2リットルサイズのペットボトルも入りました。ホテル付近には徒歩2分の場所に食料品を売るお店があるので、ドリンク類を買い込んで入れておけば快適に過ごせました。
なお、ティーバッグもあり、紅茶を飲むことができました。
ベッドはダブルからクイーンくらいのサイズ。
枕は4つとたっぷり。
ベッドスローはカメの模様がおしゃれでした。
ベッドの上にはトビウオの絵。海に囲まれた南の島らしい飾り付けになっています。
サイドテーブルの上には、ツバルの海岸付近でよく見る小屋のような建物の形をしたランプ。
なお、サイドテーブル後ろのコンセントは2つ。ランプを使うと1つ占領してしまいます。
部屋の奥にある姿見付きのクローゼット。
たっぷりの収納スペースなので、長期滞在にも対応できそうでした。
入口ドアの横に、部屋のライトとつまみ。
このつまみは天井の扇風機のスイッチ。効きすぎるくらいのクーラーを切って、扇風機だけでも夜を快適に過ごすことができました。
部屋の一番奥にある窓。ルーバータイプで光と風を取り込むことができます。
窓の手前にはパイプ椅子と収納棚。
意外な収納力。
特に、天面はバッグなどをポイっと置くのに最適で、意外なほど役に立ちました。
部屋の中にあるドアの奥は、水回り。
トイレはこんな感じ。いたって普通のトイレです。
シャワールームと洗面台。なお、シャワーの水量は十分すぎるくらいですが、お湯は出ませんでした。
洗面台はちょっと立て付けが悪く、水漏れしないか心配になりましたが、滞在中に水漏れはありませんでした。
なお、L's Lodgeは2階に食堂兼休憩スーペースがあります。庭の階段を上ると……
広々としたバルコニー。
扉を開けて中に入るとリビング・ダイニングスペース。奥のテーブルで朝食を食べられます。
40インチの液晶テレビもありました。
朝食はこんな感じ。パンやシリアル、コーヒーなどはセルフサービスでした。
テーブルの上にはピーナッツバター(左)やイチゴジャム(右)と「Marmite」という謎の瓶。真っ黒で粘性の高いMarmiteを「チョコレート」と勘違いしてパンに塗ったら、想像を絶する香りと塩辛さに絶句しました。これはマーマイトというイギリスやニュージーランドでよく食べられる酵母食品だそうで、日本では食べたことのないような何とも言えない味でした。
なお、ベッドメイキングをしてもらいたい場合は玄関ドアのノブの「TIDY」カードをかけておく必要がありました。
今回は2泊して費用は約1万3000円でした。ツバルでもクーラーの効いた快適な空間で過ごしたいという人にはL's Lodgeは文句なしにオススメのホテルといえます。難点は空港から遠い点。ただし、バイクで送迎してもらえるのでそれほどデメリットにはならなさそうです。
・おまけ
ホテルにレンタルバイクやレンタルサイクルサービスがあるのは非常に便利です。徒歩5分ほどの場所にレンタルバイク屋さんはありましたが、あいにくスクーターしかなし。南の島をツーリングするならギア付きだろうと、ホテルで借りることにましたが、前日聞いていたのと違い「15オーストラリアドル(約1200円)」とのこと。「昨日は10ドルって言われたよ」と告げたものの、老齢の女性は譲らず。しぶしぶ折れましたが、正規価格がいくらなのかは不明です。
ツバルをバイクで走る様子は、以下の記事で確認できます。
沈没・消滅の危機にさらされた南国ツバル・フナフティ島の「今」を記録するべく南北縦断してみた - GIGAZINE
なお、借りるときに「ガソリン満タンにしておくね」と言われて喜んでいましたが、返却時に満タン返しでなければ10オーストラリアドル(約800円)を請求されるので注意。ちなみにガソリンスタンドはL's Lodgeからバイクで1分足らずの場所にあります。
フナフティ島を南北に7往復+αしてもガソリン代は2オーストラリアドル(約160円)でした。
・関連記事
「ハンモック付きでのびのびした刑務所」「ビンゴは遊びじゃない」など沈みゆく島と呼ばれるツバルを歩き回ってわかった10個のこと - GIGAZINE
滑走路の真横にあり飛行機の離着陸の突風を感じるホテル「Filamona Hotel」レビュー - GIGAZINE
沈没・消滅の危機にある南国ツバルをドローンで4K空撮してみました - GIGAZINE
沈没・消滅の危機にさらされた南国ツバル・フナフティ島の「今」を記録するべく南北縦断してみた - GIGAZINE
ツバルに生きる人々の声をGoogle Earth上にマッピングした「Tuvalu Visualization Project」 - GIGAZINE
・関連コンテンツ