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サケの稚魚を飛行機から豪快に放流するムービーが話題に、乱暴に見えて実は生存率はなんと95%以上


アメリカのユタ州で山上の湖にサケ・マスなど「トラウト」の稚魚を飛行機から放流するムービーが話題になっています。「上空から生きている稚魚を投下するなんて」と眉をひそめる人も多いというこの方法ですが、実は放流された稚魚の95%~99%は無事に着水してそのまま成長するという高い安全性がある理にかなった方法だそうです。

Utah Annually Bombs Its Lakes With Baby Fish Dropped From a Plane - Motherboard
https://motherboard.vice.com/en_us/article/a3qbgk/utah-annually-bombs-its-lakes-with-baby-fish-dropped-from-a-plane

多くの注目を集めているのが、Utah Division of Wildlife Resources(ユタ州自然資源局)がTwitterで公開したこのムービー。


GoProで撮影されたというムービーには、低空を飛ぶ小型飛行機の胴体に設けられた窓から大量の稚魚と水が一緒に湖に投下される様子が収められています。


豪快に放流された稚魚は、およそ10秒の落下の後に湖に到達。ムービーを見れば、飛行機はあらかじめ高度を下げた状態で魚を放ち、放流完了のタイミングで高度を一気に上げている様子がわかります。


乱暴とも思えるこの方法が用いられている背景には、ユタ州ならではの事情があります。ユタ州には釣りの名所といえる湖が650以上も存在して多くの釣りファンを集めていますが、自然の姿を保つためには稚魚を毎年放流する必要があります。そこで自然資源局は州内に存在する多くの湖に稚魚を届けるのですが、湖の多くは人や自動車では簡単に到達できない場所に位置しているという問題が立ちはだかります。

かつては人間や馬などが稚魚を入れた以下のような大きな容器を担いで山道を登って湖に稚魚を届けていたそうですが、どうしてもその道中で多くの稚魚が死んでしまっていたとのこと。また、1回の行程で複数の湖を訪れて放流を行うのですが、湖に到着するたびに全ての容器の水を入れ替えて新鮮さを保つ必要があったそうで、作業の大きな負担となっていました。


そこで自然資源局が考えたのが「飛行機で稚魚を運んで上空から投下する」という方法。実はこの方法は1956年から取り入れられているという歴史があるもので、毎年何十万匹という稚魚が放流されています。稚魚にダメージが及ばないように飛行機は可能な限り低い高度から稚魚を投下しているほか、稚魚そのものが非常に軽量であるために、落下の際の空気抵抗がブレーキの役割を果たすことで落下速度は抑えられています。

自然資源局では、陸上輸送で稚魚を放流するよりも飛行機を使う方法の方が稚魚に与えられるストレスレベルは低いと主張。実際にこの方法による稚魚の死亡率は5%以下であるとされています。また、飛行機を使うことで作業の高速化が図られており、1日あたり40~60の湖で放流を実施しているとのこと。


その様子は以下のムービーでも確認することが可能。できるだけ稚魚にかかるストレスを減らすために、飛行機のパイロットは時にアクロバット飛行並みの操縦を強いられることも。高いレベルの操縦の腕前が求められる仕事だけに、パイロットは高いサラリーを受け取っているそうです。

Plane Drops Hundreds Of Fish Into Lake - YouTube

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in 乗り物,   生き物,   動画, Posted by darkhorse_log

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