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電気自動車の充電時間を秒単位にまで短縮できる画期的なバッテリーを研究者が考案

by Mark Cruz

従来のバッテリーに比べて貯蔵できるエネルギー量が10倍で、充電時間が圧倒的に短いバッテリーをグラスゴー大学のリロイ・クローニン教授らが考案しました。これまで、電気自動車の充電時間は「急速充電」で20分から30分、普通充電だと数時間単位でしたが、このバッテリーなら秒単位での充電が可能だとのこと。

Highly reduced and protonated aqueous solutions of [P 2 W 18 O 62 ] 6 - for on-demand hydrogen generation and energy storage | Nature Chemistry
https://www.nature.com/articles/s41557-018-0109-5


How reduced can you go? | Nature Research Chemistry Community
https://chemistrycommunity.nature.com/users/15852-lee-cronin/posts/37703-how-reduced-can-you-be

University of Glasgow - University news - Liquid battery could lead to flexible energy storage
https://www.gla.ac.uk/news/headline_601603_en.html

この新たなバッテリーの特徴はポリオキソアニオンを使用した点。


ポリオキソアニオンは高機能なフロー電池の電解質である一方、電解槽内で必要に応じて水素を生成することができるので、このバッテリーは、これまでは両立しないと考えられてきた「バッテリー」と「燃料生成装置」の両方の役割を果たせるとのこと。

また、これまでのバッテリーと異なる点として、バッテリー液を容易に入れ替えられるという点が挙げられます。電気自動車の充電は、スマートフォンや家電などと同じようにプラグを接続する形式が一般的ですが、このバッテリーなら、ガソリンスタンドで給油するようにバッテリー液を補充することが可能。これによって、給油と同じように秒単位で充電を終えることが可能だそうです。

実用化されれば電気自動車の姿が大きく変わることになるかもしれませんが、従来型の充電スタンドに加えて新たなスタンドが必要になってくるので、導入はそう簡単ではないような気がします。

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in メモ,   乗り物, Posted by logc_nt

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