Amazonが過去最高の純利益2800億円を記録、2018年第2四半期決算発表
by Robert Scoble
Amazonは現地時間の2018年7月26日、第2四半期の決算を発表しました。純利益はおよそ25億ドル(約2800億円)と予想を大きく上回る数字を記録。この成功の裏にはAmazonの抱えるビジネス向けクラウドサービス「Amazon Web Survices(AWS)」があるとみられています。
Amazon.com Announces Second Quarter Sales up 39% to $52.9 Billion | Business Wire
https://www.businesswire.com/news/home/20180726005861/en/Amazon.com-Announces-Quarter-Sales-39-52.9-Billion
This is the Amazon everyone should have feared — and it has nothing to do with its retail business - Recode
https://www.recode.net/2018/7/26/17619420/amazon-amzn-earnings-q2-aws-advertising-profits-growth
リリースによると、Amazonの2018年第2四半期の売上高は529億ドル(約5兆8700億円)で、純利益は25億3000万ドル(約2800億円)でした。売上高は、アナリスト予想平均の534億ドル(約5兆9300億ドル)をわずかに下回っていますが、純利益は前年同期が1億9700万ドル(約218億円)だったことを考えるとその上がり幅はすさまじく、四半期ベースで見ると過去最高益を計上しています。
Amazonがこれだけ純利益をあげている大きな要因がAmazon Web Survices(AWS)です。AWSは、Amazonが2002年から展開している老舗のビジネス向けクラウドコンピューティングサービスです。
四半期ベースで営業利益を見たのが以下のグラフ。オンライン通信販売では、世界規模で見ると赤字が続き、アメリカ・カナダでわずかに黒字の状態が続いていますが、AWSは常に25%前後の黒字をキープしていて、高い営業利益率を誇っていることがわかります。
2018年第2四半期におけるAWSの売上高は61億500万ドル(約6800億円)で、前年同期比で49%増。またAWSの営業利益は16億4200万ドル(約1800億円)で前年同期比で84%と、AWSが順調に成長しながらAmazonにばく大な収益をもたらしていることがよくわかります。
AWS以外にも広告事業も好調で、収入が前年同期比で129%増となっています。また、Amazonはアメリカでのプライム会員の年会費を2018年5月11日から20%引き上げましたが、それでも加入者は増加を続け、プライム会員の年会費による収入は57%増の34億ドル(約3800億円)でした。
Microsoft AzureやGoogle Cloudプラットフォームなど、クラウドコンピューティングサービスには後発ながら強大なライバルも多い中、AWSは依然としてクラウドコンピューティングサービスのトップを爆走しています。「本業」のオンライン通信販売よりも、AWSや広告事業といった「副業」がAmazonにとって大きな稼ぎ頭となっていることが改めて浮き彫りになったといえます。
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