ビーフジャーキーの新境地を開きまくりな「自家製ジャーキーメーカー」で牛タン・カルビ・ロースなビーフジャーキーを作ってみました
ビーフジャーキーをおうちで作れる、というサンコーの「自家製ジャーキーメーカー」の存在について聞き、「確かに市販のビーフジャーキーは値段が高いもんな!よし!作ってみよう!」と軽い気持ちで自家製ジャーキーメーカーを使ってみたところ、「想像の20倍くらいおいしい」「うまみが凝縮されている……」「時間ある限りずっとジャーキーを作り続けたい。ずっとかみしてめていたい」と思いがけずにジャーキーの新境地を開くことになりました。ということで、バラ肉カルビ、ロース、タンなど、あまりジャーキーとしては見かけない材料を使ってビーフジャーキー作りを行った一部始終をまとめてみました。
サンコー |【★予約商品★ドライフルーツも作れる「自家製ジャーキーメーカー」】販売ページ
https://www.thanko.jp/shopdetail/000000003083/
サンコーから自家製ジャーキーメーカーが到着。
箱の中には取扱説明書と自家製ジャーキーメーカー本体のみが入っていました。
取扱説明書には各パーツの機能や使い方のほか……
食材の乾燥時間の目安も書かれていました。肉類のほかドライフルーツの作成も可能で、肉の場合は「温度設定70度、8時間以上」の加熱が必要で、フルーツ系は「温度設定40-48度」で7~10時間以上の加熱を行います。
本体サイズは幅245×奥行き240×高さ227mmで、重量は1600g。
真上から見るとこんな感じ。奥行きよりも少し幅が長め。
本体正面には電源スイッチと動作ランプ、温度調整つまみがあります。温度はLowが35度で、最大が70度。ただしこれはヒーターの温度なので、庫内の最大温度は60度(±5度)になります。
ヒーターの上にはトレイが重ねてあり、一番上はフタになっています。フタを取ると……
トレイは全5段に分離できました。
重ねるとこう。
トレイの4隅には突起がありますが、上下で突起の位置が異なるので、突起の位置を重ねたりずらしたりすることで高さを調整できます。
突起をずらしてかさねるとこんな感じで……
位置を合わせると、ずらした時よりも1段ずつの高さが高くなります。分厚いものをトレイに載せるときは突起の位置を合わせればいいわけです。
ということで、さっそくジャーキーを作ってみます。まずは鳥ササミと牛モモ肉を買ってきました。これを塩などで味付けていきます。
ビーフジャーキーということで、まずは脂を取って……
適当な大きさにカット。
塩・コショウのほか……
今回は香り七味やバジル、クレイジーソルトなども使って味付けてみました。
肉を乾燥させる場合は、あらかじめ庫内を温めておいてください、とのことなので、先に自家製ジャーキーメーカーの電源を入れて70度の温度で温めておきます。
鶏ササミについてもささ切りにして、塩コショウや七味で味付け。
温まったところでトレイに肉を載せて……
このまま8時間放置。なお、タイマー機能はついていないので、勝手にスイッチがオフになることはありません。時間がたったらジャーキーの完成具合を確かめて自分でオフにします。
8時間経過した時点で確認してみたところ、カラッカラに干からびていました。
ジャーキーの完成後、殺菌のため75度のオーブンで1分以上加熱することが推奨されているとのことで、やってみます。ただし編集部のオーブンは最低温度設定が100度だったので、100度で10分加熱してみました。
今回は国産牛モモの薄切り肉を使用。肉の乾燥時間は8~10時間とありましたが、薄切りであるためか、8時間でカラッカラのカリッカリなジャーキーが完成しました。歯ごたえは固く食べ応えがあるまさに「ジャーキー」なのですが、市販のものと違って牛肉のうまみがしっかりと感じられます。
また、オマケ程度についた牛脂がジューシーさを加えていて、「ジャーキーってこんなにおいしいの……?」と開眼する編集部員も。ただし脂については賛否両論で、「脂肪のないカチカチのジャーキーが好き」という編集部員は「日本人好みの国産牛だと『ちょっと違う』感がある」とコメントしていました。
脂のないササミ肉はオーブンで加熱したところ、手でちぎるのが一苦労という固さに。全体としてオーブンで焼くと表面が少し固くなるのですが、かみ応えを求める人にはもってこいです。
ササミは味が淡泊なので、塩+サンショウ、塩+香り七味、クレイジーソルト+バジルのいずれも、牛肉よりも風味が強調される感じ。かめばかむほどじわじわと鶏のうまみがにじみ、大人ならば「ビールをもってこい!!!」と叫びたくなるような味わいです。
特にビーフジャーキーの方が好評だったので、今度は少し分厚めの焼き肉用牛バラ肉・牛ロース肉・タンなどを買ってきました。
タンには塩だ!ということで、塩コショウで味つけ。
その他のお肉は焼き肉のタレや自家製しょうゆダレにつけ……
しばらく冷蔵庫で味を染みこませておきました。
タイマーが欲しいな~と思ったので、「材料を入れて放置」で驚異的な柔らかさの角煮などが完成する「スロークッカー」の時に一緒に購入した24時間プログラムタイマーを利用してみることにしました。
1時間ほど庫内を温めたところで、お肉についたタレを軽く拭き取っていきます。
庫内を温めた自家製ジャーキーメーカーにお肉を並べて……
8時間タイマーにセット。
ジャーキーメーカーが稼働している様子は以下のムービーから見ることができます。ほぼ排気音だけで騒音もほとんどないので、夜通しジャーキー作りも行えそうです。
稼働中の「自家製ジャーキーメーカー」はこんな感じ - YouTube
1時間たった時点でこんな感じでお肉が変色。塩をベースに味つけした第1弾はまったく匂いがなかったのですが、タレがついている場合は少しいい匂いが部屋に漂いました。
8時間後、フタを開けると……
塩タンは最初と全く違う姿に。表面に少し脂が浮いています。
なお、生乾きになるのを防ぐため、お肉は厚さ5mmほどのものまでにとどめておくのがベター。塩タンは5mm以下なのでカラカラに乾いていました。
食べてみると、ジャーキーの質感でありながらジュワッとジューシーでタン独特の歯ごたえもあり「焼き肉よりも旨みが凝縮されている……」「ずっと食べ続けていたい……」「これは人間をダメにする……」という声がこぼれるほど。脂がのっているお肉はジャーキーとしては傷みやすいため市販ではあまり見かけませんが、作ってすぐに食べられる自家製ジャーキーなら多少の脂(サシ)がのっていてもOK。ということで、自家製ジャーキーならではの筆舌し難いおいしさです。
ただし、少し分厚めのカルビ肉は断面がややピンク色がかっていました。サンコーの人に聞いたところ、お肉の中がピンク色を帯びていても問題ないそうですが、生っぽさがあれば乾燥が足りないということだったので……
追加で2時間乾燥させます。
さらに100度のオーブンで10分加熱。
すると、まごう事なきカリッカリのジャーキーに。カルビ肉は脂がやや多いためジューシーですが、時間がたつと脂がかたまって味が落ちるため、保存食としてのジャーキーの本旨とは矛盾しますが、できたてを食べるのがオススメ。
カルビ・タン・ロースの中では脂身を取ったロースがやはり一番「ジャーキー」に近い硬さと食べごたえです。肉は味が濃いので、七味などはたっぷりつけておくのがよさそうでした。
焼き肉のたれにつけておいたジャーキーは「一口目の食感はジャーキーなのに、食べれば食べるほどに焼き肉だ……!」という新境地。複数の味つけを試したところ、いずれもビーフジャーキーの無限の可能性を感じられると共に、「ジャーキーメーカーはもっともっとクリエイティブになれる!」と思わずにはいられないほどの味でした。
なお、自家製ジャーキーメーカーはお肉以外のものにも使うことができ、果物を入れるとドライフルーツも完成します。
薄くスライスした果物をトレイにのせて、フタをした状態でバナナなら10時間以上、オレンジなら8時間以上、キウイなら7時間以上の加熱を行います。
トレイの段数や果物の厚みによって乾燥具合が異なるので、加熱時間は様子を見つつ調整する必要がありますが、お肉と同様に果物も甘みと酸味がぎゅっと凝縮された状態になっていました。24時間タイマーは使ってみましたが、慣れるまではタイマーで放置するのではなく、一定時間経過後に状態を確認して再加熱するなどを行った方がよさそうだと感じました。
市販のビーフジャーキーは100gで1000円前後で販売されているものもあるところ、自分で作れば材料費は格段に安くなり、またサンコーのウェブサイトによると「8時間使用した時、消費電力250W×8=合計電力量2kWh」「1kWh単価 27円とした場合、電気料金は約54円となります」とのことなので、市販のジャーキーよりも安く仕上げることが可能。なお、自家製ジャーキーメーカーはサンコーの公式サイトから税込3980円で購入可能となっています。
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