空気と熱で揚げ物を作る「ノンフライヤー」が進化、揚げ物以外の本格調理も可能になったので実際に使ってみた

油を使わずに唐揚げやとんかつが作れる「ノンフライヤー」が日本仕様に進化し、低温・長時間の調理が可能になることで以前は作れなかった幅広い料理が作れるようになったとのことので、実際に鶏ハムやドライフルーツなどいろいろ作ってみました。
熱と空気で揚げる揚げ物調理器 ノンフライヤー| フィリップスキッチン 調理家電
http://www.japan.philips.co.jp/kitchen/nonfryer/
これが新たに発売された「フィリップス ノンフライヤープラス」。サイズは28.7×38.4×31.5cmで、重さは5.7kg。形は2013年に発売されたノンフライヤーと同じように見えます。

以前のノンフライヤーは80度から200度までのダイヤル調整式でしたが、今回発売されたノンフライヤープラスはタッチパネル式で、60度から200度まで5度刻みの調整が可能です。

後ろ側はこんな感じ。排気口があるので、使用の際は壁から離して置く必要があります。

取っ手を引くとバスケットパンを取り外せるようになっていました。

バスケットパンはさらにバスケット・バスケットカバーに分解することができます。

これがバスケットカバー。ノンフライヤーにはなかったパーツなのですが、カバーがつくことでポップコーンやドライフルーツなどの軽い食材も飛び跳ねを心配することなく調理できるようになりました。

またバスケットに敷くクッキングネットもリニューアル。六角形のメッシュ構造を採用し、ノンスティック加工をすることで焦げ付きにくくなったとのこと。揚げ物・焼き物などで出る余分な油を落とし、脂肪分を最大80%カットします。取り外し可能で食洗機でも洗えるので、後片付けも楽ちんです。

本体の他に取り扱い説明書やレシピ集も付属しているので、今回はこのレシピ集を使って新しく作れるようになったレシピにチャレンジしていきます。

まず鶏むね肉2枚(約500g)を用意します。

キッチンペーパーで水分を取り……

包丁で切り込みを入れ、両側に開きます。

続いて、フォークなどで肉の片面を刺していきます。

塩大さじ2分の1、砂糖大さじ2分の1、こしょう大さじ3分の1を混ぜて……

むね肉にすり込んでいきます。

ビニールに入れ、このまま30分ほど放置。

30分後、くるくるとむね肉を巻いてタコ糸でしっかり縛ります。

ノンフライヤープラスの操作はタッチパネルから行います。といっても、電源を入れ、温度と時間を設定してスイッチを入れるだけというもの。なお、温度は60度から200度までを5度刻み、時間は1分から60分までを1分刻みで設定可能で、今回は予熱が必要なので、温度を以前は設定できなかった75度にセットして、スイッチをオン。

予熱が完了したら電子音が3度鳴ることでお知らせしてくれるので、バスケットパンに縛ったむね肉を入れます。

バスケットパンを本体に戻して……

温度は75度のまま、時間を30分に設定して再びスイッチオン。

あとは出来上がりを待つだけです。

実際に調理中のノンフライヤープラスは以下のムービーから確認できます。なお、消費電力は1425Wですが、ブレンダーを使った時ほど大きな音は響きませんでした。
ドライフルーツや鶏ハムまで作れる「ノンフライヤープラス」 - YouTube
調理中でも側面は少し温かいくらいなので、触っても大丈夫。ヤケドする危険がないのはいいところです。

レシピに従い、調理終了の音が響いてから15分ほど待ちます。

バスケットパンの取っ手を引いてみると鶏ハムのいい匂い。

鶏ハムを取り出して適当な厚さにカットしていきます。

マスタードとクレソンをお皿に盛りつけて完成。

鶏むね肉はぱさつきが気になる部位なのですが、ノンフライヤープラスで調理した鶏ハムはしっとりとしていて、塩・砂糖・コショウだけの味付けとは思えないほど旨みも凝縮されています。口が渇くこともなく、ごはんのおかずやパスタの具としてもおいしく食べられそうな仕上がりです。

マスタードをつけると酸味のアクセントが効いていい感じ。

これが調理後のノンフライヤープラス。

クッキングネットに少し油がついているくらいで、汚れやこびりつきはほとんど目立ちませんでした。ネットを取り外してサッと洗えそうです。

続いてはドライフルーツを作成していきます。バナナ・リンゴ・パイナップルを用意。

リンゴは種の部分をくり抜き、芯をカット。

5ミリほどの厚さにスライスします。

水分があるとドライフルーツがうまくできないので、キッチンペーパーでしっかりと水分を拭います。

輪切りのパイナップルも同様にして水分を拭いましょう。

バナナも輪切りにカットします。

鶏ハムの時と同じく、予熱したノンフライヤープラスのバスケットパンに果物を並べます。この時、できるだけ重なりができないようにするのがベストなのですが、重なりがある時は調理の途中で果物をかき混ぜてやる必要があります。

熱風で果物が吹き飛ばないように、カバーを装着。

ノンフライヤープラス本体にバスケットパンを戻します。

100度・60分に設定して、スイッチオン。これまでのノンフライヤーは30分までしか調理時間を変えられなかったので、ドライフルーツは60分まで設定時間を延ばすことで初めて可能になったメニューというわけです。

バスケットパンは途中で引き出しても問題ないので、時々果物をかき混ぜつつ1時間待ちます。

1時間後、完成したドライフルーツがコレ。

リンゴはパリパリしている部分としっとりもっちりしている部分がありました。もともとカットしたリンゴが分厚かったり、調理中に重なりがある部分はややしっとりした仕上がりになり、薄切りで重なりがなかった部分はパリパリのスナックのように仕上がる様子。しかし、いずれも甘酸っぱさが凝縮されており、かなり味が濃く、3時のおやつにピッタリでした。

バナナはパリッとしたチップスにはならず、全体的にモッチリした仕上がりで、これも甘さが凝縮されていました。

パイナップルはこんな感じ。

缶詰から出したばかりのパイナップルと比較すると、かなり縮んでいました。

横から見るとこんな感じです。

60分とやや長めの時間がかかるのですが、ボタンだけ押せば勝手にノンフライヤープラスが調理してくれ、甘みが濃縮された売り物レベルのドライフルーツが作れるので、余った果物を何とかする手段としてもかなり便利です。

バスケットカバーがついたことで軽いものでも飛び跳ねる心配なく調理が可能になったとのことなので、今度はポップコーンを作ってみます。

これも作り方は簡単。予熱後のバスケットに大さじ2杯のコーンを入れ……

バスケットカバーをしっかりと取りつけます。

ポップコーンの場合は、200度で6~7分加熱する必要がアリ。ということで、設定を行い、スイッチオン。

ノンフライヤーが勝手に調理してくれる間に、味付けの準備をしておきます。まずは粉チーズ大さじ3分の1と乾燥バジル大さじ3分の1、塩少々を混ぜておきます。

バター15gを600Wで20~30秒加熱し、溶かしバターを作成。

そうこうしているうちにポップコーンの方が完成したので、バスケットパンを本体から取り出します。この時、すぐにカバーを外してしまうと弾けたポップコーンが作成者に直撃する恐れがあるので、しばらくそのままにしておいて、完全にポップコーンが弾けきったと確認してからカバーを外します。

完成したポップコーンはこんな感じ。

お皿やボウルに入れて、味付けをしていきます。少し種のまま残っていますが、気にせずに進めましょう。

溶かしバターを回しかけて……

バジル&チーズで味付け。

手早くかき混ぜて……

完成。

さらにレシピ集にアレンジ方法が載っていたので、追加で作ったポップコーンにカレー粉&コショウで味付け。

スパイシーでお酒のつまみとしてもいけそうな一品。フライパンでポップコーンを作るとコーンを常にかき混ぜる作業が必要で、電子レンジを使うと簡単ですがうっかりポップコーンを焦がしてしまうことも。ノンフライヤープラスを使ってポップコーンを作ってみたところ、焦げることはなく、途中で様子を見る必要もなく、手放しであっという間に作成することができました。

ということで、これまでも揚げ物や焼き物が作れて便利だったノンフライヤーですが、進化することでさらに料理の幅が広がり、使い勝手も格段によくなっていました。この他にも焼き豚やグラノーラ・温泉卵など、さまざまなメニューが作れるようになっています。
なお、フィリップス ノンフライヤープラスは価格コムで2万7377円から、Amazonでは税込3万1434円で購入可能です。
Amazon.co.jp: 【Amazon.co.jp限定】フィリップス ノンフライヤープラス【デジタル表示】 ベーキングトレイ付 HD9521/11: ホーム&キッチン

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