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タイトーの名作STG「ダライアス」をメガドライブに自力で移植した猛者が登場


タイトーの名作横スクロールSTG(シューティングゲーム)の「ダライアス」を、セガのゲームハード・メガドライブへなんと自力で移植したと、Hidecadeさんがブログで報告しています。

メガドライブ版ダライアス - 完成! | Arcade Cabinet
https://ameblo.jp/arcade-cabinet/entry-12381068306.html


ダライアスは1986年にタイトーからアーケードタイトルとして発表された横スクロールSTGです。水生生物をモチーフにしたボスのデザイン・「WARNING!!」という警告の演出・ルート委選択式のステージ構成・横に3つ連結したモニターとボディソニックを搭載した専用筐体などが話題となり、ダライアスはコナミの「グラディウス」・アイレムの「R-TYPE」と並んで「横スクロールSTGの御三家」と称されるほどの人気シリーズとなっています。


初代ダライアスはアーケードだけではなく、PCエンジン・CD-ROM²やゲームボーイなど、家庭用にも多くアレンジ移植がされていて、最近ではPlayStation 4向けにアーケード3画面版がアーケードアーカイブスで完全移植されたと話題になりました。Hidecadeさんは、1988年に発売されたセガの家庭用ゲーム機・メガドライブ向けに、アーケード版ダライアスの初期ニューバージョンとPCエンジン・CD-ROM²版の「スーパーダライアス」を参考にしながら、初代ダライアスを移植したとのこと。

「メガドライブ版ダライアス」やっと完成しました。C言語の勉強を始めてから約3年かかりました。ゲームバランス調整、動作確認、バグ修正などまだまだ改善の余地がありそうなので念のためβ版としています。https://t.co/0qhlcrbfGG pic.twitter.com/9Cq64Zgy4g

— Hidecade (@AC_Hidecad)


実際にメガドライブ版ダライアスをプレイする様子が、Hidecadeさんによってムービーで公開されています。

メガドライブ版ダライアス - 通常モード「A-B-D-G-K-P-Zまで」 - YouTube


タイトルはこんな感じ。武装ゲージやステージ表示などのUIデザインは、PCエンジン・CD-ROM²版スーパーダライアスのものを踏襲しています。ただし、横256ドットのPCエンジン・CD-ROM²よりも、メガドライブの方が横320ドットと、64ドット分広く使えるので、スコア表示の位置が変更されています。


3画面のアーケード版と異なり、1画面となっていますが、アーケード版の雰囲気を見事に再現しています。地形と背景でスクロール速度に変化をつけることで奥行きを演出するだけではなく、背景の細かいアニメーションも再現されています。


A面ボスには、「ダライアス」シリーズおなじみのシーラカンス型戦艦「キングフォスル」が登場。ひれを細かく動かすアニメーションや5方向に拡散する弾など、アーケードとほとんど変わらない仕様となっています。


ラストステージのひとつであるZ面ではマッコウクジラ型巨大戦艦の「グレートシング」も登場。4方向に拡散するイルカ弾・ホーミングミサイル・レーザー砲・ドリル弾など圧倒的物量でプレイヤーをたたきつぶそうとする様はアーケード版と同じです。単にアーケード版をそのまま移植するだけではなく遊びやすさも考慮して、メガドライブ専用ソフトに落とし込んでいるのがよくわかります。


タイトーのサウンドチーム・ZUNTATAのOGRこと小倉久佳氏作曲のBGMも、Hidecadeさんがメガドライブ用に移植しています。以下のムービータイトルの「YM2612」は、メガドライブに搭載されているヤマハ製のFM音源チップの名前です。

DARIUS - YM2612 (DefleMask) - YouTube


Hidecadeさんはこれまでにも趣味としてゲーム筐体を自作していて、2015年4月にはブラウン管3画面のダライアス筐体を完成させています。そして、「ダライアスのメガドライブへの移植」を目標に掲げ、2015年7月からC言語でのゲームプログラミングを独学で勉強し始め、メガドライブ用のソフト作成ツールであるSGDKを使って、グラフィック・サウンド・プログラミングに至るまで全て自分で移植したとのこと。Hidecadeさんにとってゲームプログラミングは中学の頃に習得をあきらめて以来の挑戦とのことで、学習を始めてわずか3年でメガドライブ版ダライアスを完成させたというわけです。

なお、海外ではセガのアクションゲーム「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」を愛するあまり、メガCD用のシリーズ作「ソニック・ザ・ヘッジホッグCD」をiOS向けに移植したファンが、セガに直接コンタクトを取って移植版をリリースし、「ソニックマニア」の開発にも携わったという事例があります。このメガドライブ版ダライアスも、ぜひ何らかの形で遊べる機会が訪れるのを期待したいところです。

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in 動画,   ゲーム, Posted by log1i_yk

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