Appleの指紋認証「Touch ID」は特許侵害であると韓国企業が訴える
Appleは多くの特許侵害訴訟に直面していますが、新たに韓国企業がAppleのiPhoneに搭載されている指紋認証機能「Touch ID」が、自社の特許を侵害していると訴えています。
Korean venture calls Apple’s Touch ID a copycat
http://www.theinvestor.co.kr/view.php?ud=20180412000817
Apple facing lawsuit from Korean firm alleging Touch ID infringes its patent | 9to5Mac
https://9to5mac.com/2018/04/12/touch-id-patent-lawsuit/
Appleに対して特許侵害訴訟を提起する意向であることを発表したのは、韓国のモバイルインターネット関連ベンチャーのFirstface。Firstfaceのジョン・ラークCEOは、センサー付きのホームボタンを用いてスマートフォンのホーム画面を指の指紋で直ちにロック解除できるというソリューションを、2011年から韓国・日本・アメリカなど複数の国で特許登録しています。
ニューヨーク州立大学の韓国キャンパスで教授を務め、Firstfaceの共同CEOも務めるシム・ヤング・タック氏は、「ユーザーの指紋を認証してスマートフォン画面をアクティブにするというソリューションは、ラーク氏の発明以前には全く見ないものでした」とコメントし、Firstfaceの正当性を主張しています。なお、タック氏は当初AppleにFirstfaceの特許をライセンス供与することを考えていたようですが、Appleはこれを拒否したそうです。
韓国の経済紙であるBusinessKoreaはFirstfaceがパテント・トロールであると示唆しており、同社は過去にSamsungをターゲットに特許侵害訴訟を起こしたことがあると記しています。加えて、Firstfaceは顔認識に関する特許を取得しているそうで、Appleの顔認証機能「Face ID」についても特許侵害訴訟を提起する可能性があるとのことです 。
特許を取得し、特許侵害の疑いで訴訟を起こすパテント・トロールの存在はAppleにとって常に不安の種です。多くの場合、アメリカ・テキサス州東部で訴訟が提起されており、最近の事例では同じくパテント・トロールのVirnetXに500億円以上の賠償金支払命令が下されています。
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