ハードウェア

ディスプレイが過去のものに、空間コンピューティングを可能にする「Magic Leap」が2018年に出荷開始


Googleやアリババから出資を集めまくり、「未来の世界からディスプレイがなくなる可能性」さえあるとされた「Magic Leap」のクリエイター・エディションが、2018年についに出荷開始されます。見えないディスプレイや立体映像が空中に表示されてコンピューティングが行われる、という未来がついに現実のものとなりそうです。

Welcome | Magic Leap
https://www.magicleap.com/

Magic Leapは空中にディスプレイやホログラムを表示し、SF映画に登場するような空間でのコンピューティングを可能にするもの。核となるのは「フォトニクスチップ」と呼ばれるチップですが、開発するエンジニアでさえ「それが一体何なのかを説明するのは難しい」と語っており、多くが謎に包まれた新技術です。エンジニアの一人は「『目を開けながら夢を見ている』ような状態を実現してくれるもの」とも語っていました。

Googleやアリババから出資を集めまくった企業「Magic Leap」が開発中の製品に関するムービーを公開、未来の世界からディスプレイがなくなる可能性 - GIGAZINE


このMagic Leapがついに2018年初頭に登場すると発表されました。

Welcome | Magic Leap
https://www.magicleap.com/


2018年に出荷されるのは「Magic Leap One Creator Edition」と呼ばれるもの。


「Lightwear」と呼ばれるヘッドセットと……


腰に装着するコンピューター「Lightpack」


そしてコントローラーのセットとなっています。


Lightwearは環境マッピング・高精度追跡・空間音響を合わせた「Digital Lightfield」と呼ばれる独自技術を搭載し、何時間も装着していても快適であるよう設計されています。これまでに公開されているムービーでは手でホログラムを操作するだけでしたが、ハプティクスを搭載したコントローラーを使うことで「感触」を得ながらの操作が可能になるようです。

プラットフォームの機能には「Digital Lightfield」「Visual Perception」「Persistent Objects」「Soundfield Audio」「High-Powered Chipset」「Next Generation Interface」が挙げられています。


各機能の説明は以下の通り。

・Digital Lightfield
「Lightfield(ライトフィールド)」とは物体が太陽や人工の光を反射している状態のこと。 Magic Leapのライトフィールドについての光工学技術では、深度に合った自然光を取り入れたデジタル・オブジェクトを作り出します。人間の脳の仕組みに合わせて作っているため、脳はデジタル・オブジェクトを現実のもとを同じように処理してくれ、まるで目の前に本当に物体が存在するかのような体験ができるようになります。VRヘッドセットを使っていると映像に酔ってしまうことがありますが、上記の仕組みによってMagic Leapは何時間でも快適に装着できるとのこと。

・Visual Perception
Magic Leapは非常に強力なセンサーを備えているため、物体を正確に知覚し、ユーザーの周囲の環境を再構築してくれます。そのおかげでユーザーはライトフィールドのオブジェクトを実際に存在するものとして見るだけではなく、オブジェクトと互いに影響しあうことが可能。また、機械学習は目の前に作り出されたのがモニターであれパンダであれ、空間コンピューティングの力を最大化します。

・Persistent Objects
視覚とルーム・マッピング技術を搭載していることから、ユーザーがいる物理的環境を正確に再現することが可能です。

・Soundfield Audio
現実を感じるには「音」の存在は必須。Magic Leapは現実世界を模倣し、音の距離感や強度も驚くべきクオリティで再現します。

・High-Powered Chipset
プロセッサは高忠実度でノートPC並みのパフォーマンスを実現し、繊細なゲームのグラフィックでも問題なく出力します。3Dモデルの製作からFPSのプレイに至るまで、Digital Lightfieldを搭載したMagic Leapは細かな部分まで作り込むことが可能。

・Next Generation Interface
Magic Leapでは音声・ジェスチャー・頭の動き・アイトラッキングなど、複数のインターフェースが可能になります。これまでの世界では「クリックする」「タップする」といった操作が圧倒的でしたが、Magic Leapによってテクノロジーとより自然で直感的な方法で作用しあうことが可能です。

クリエイター向けMagic Leapによって、これまで2次元での操作が主流だったウェブが変わり、3Dオブジェクトを使ったオンラインショッピングも可能に。


サイズや数などを自由に調整してスクリーンを表示し……


ゲームもより臨場感のあるものに。


現実の距離を越え、どこにいても「同じ空間に存在する」ということができるようになります。


2016年には「開発が数年単位で目標から遅延している可能性」と報じられていましたが、Magic Leapは記事作成現在、出荷の準備中が知らされています。デザイナー・開発者・クリエイターはウェブサイトからメールアドレス・名前と共に、自分について「開発者」「記者」「興味がある」という選択を行うことで、出荷情報をいち早くゲットできるようになっています。

・関連記事
Googleなどから多額の資金提供を受けたベンチャー「Magic Leap」のMR製品の開発が数年単位で目標から遅延している可能性 - GIGAZINE

Googleやアリババから出資を集めまくった企業「Magic Leap」が開発中の製品に関するムービーを公開、未来の世界からディスプレイがなくなる可能性 - GIGAZINE

Google Glassの先にある技術が特許出願資料から判明 - GIGAZINE

リアルタイムで複数人にホログラムを投影できる「ホログラムテーブル」が2018年に製品化へ - GIGAZINE

紅白のPerfume演出に使われた「Dynamic Virtual Display(ダイナミックVRディスプレイ)」がどうすごいのかわかるムービー - GIGAZINE

in ハードウェア, Posted by logq_fa