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Googleなどから多額の資金提供を受けたベンチャー「Magic Leap」のMR製品の開発が数年単位で目標から遅延している可能性


現実世界と仮想世界を融合させた世界を作り出す「MR(Mixed Reality)」における技術力の高さから、製品についての情報をほとんど出していないにもかかわらず、GoogleやBaidu、アンドリーセン・ホロウィッツなどから多額の資金を集めた謎のベンチャー企業「Magic Leap」が、従来の目標から数年というレベルの開発遅延を起こしているのではないか、という指摘が挙がっています。

Is Magic Leap dead? Report claims company used fake tech demos and is 'years' behind
http://www.ibtimes.co.uk/magic-leap-dead-report-claims-company-used-fake-tech-demos-years-behind-schedule-1595726

フロリダに拠点を構える謎の企業Magic Leapが作り出す、MR技術の凄さは以下のムービーを見れば一発で理解できます。

Just another day in the office at Magic Leap - YouTube


オフィスの映像。よく見ると、空中にプカプカとアイコンがいくつか浮いています。


そのうちの一つを目の前に引き寄せて……


ピンチアウトのような動作でアイコンを拡大すると、YouTubeアプリでした。


再びサイズを小さくしたら、別の場所に固定。


突然、目の前にGmailアイコンが現れました。どうやらメールが届いたようです。


メールを持つと……


件名ごとに一覧で表示されるので、縦方向に回転させるようにソートしています。


読み終わったら、Gmailのアイコンを左にポイ、とはじくとアイコンは視界から消えました。


遠くには、フォルダやアプリが輪を描くように浮かんでいます。


輪を回転させてゲームアプリを選択。


現れるアイコンから、目当てのゲームを指さして実行。


机の上には武器がずらりと現れました。


品定めをしつつ、一つの銃を手に取ります。


裏面までしげしげと眺めています。


銃口を壁に向けて……


発射すると壁に穴が空きました。


出てくるロボットの敵にも発射。バトルが始まった模様。


時には壁から巨大なロボットが登場します。


ロボットがエネルギーを貯めて、発射。


攻撃を受けると目の前が真っ白になりました。


Magic Leapはロニー・アボヴィッツCEOが率いるスタートアップで、MicrosoftのHoloLensと同様のMRを使ったデバイスの開発を行っています。デモができる製品さえない状態にもかかわらず、2015年12月にGoogleから5億ドル(約580億円)以上の資金を調達したことで世間の注目を集め、その後も2016年には中国のアリババから約8億ドル(約920億円)の追加資金を調達し、製品を一つも完成させていないにもかかわらず総計14億ドル(約1600億円)もの資金調達に成功したという点で異色のベンチャー企業です。

その後、Magic Leapは開発中のMR端末に関連するとみられるヘッドセットの特許を申請。


さらに小型化したサングラスのような形状の特許も申請。


「ディスプレイにMR映像を映してそれを見る」という方式ではなく、人間の網膜に直接映像を映し出す新しい映像技術が採用されているのではないかと推察されています。


しかし、The Informationは、Magic Leapの端末はHoloLensに比べると性能面で後れを取っており、前出のムービー「Just another day in the office at Magic Leap」はニュージーランドの映像作成会社Weta Workshopによって作られたものであると報じています。これが事実であれば、ムービーの説明欄にあった「このゲームはオフィスで私たちがプレイしているものだ」というMagic Leapの言葉は真実ではない可能性がありそうです。また、The VergeによるとアボヴィッツCEOは、依然としてMagic Leap端末のキーテクノロジーである網膜型ディスプレイの小型化には成功していないと述べたとのこと。

Magic Leapがどのような端末をどのレベルまで完成させているのかは依然として謎に包まれていますが、アボヴィッツCEOはTwitterで「今、工場にいる。製品の初期のシステムの少量生産テストが行われているところだ。それは小さく、美しく、クールなものだ」と、プロトタイプの完成をほのめかしています。Magic Leapがプロトタイプや技術の詳細を明らかにして、開発の遅れを指摘する一連の報道を黙らせられるのか、注目が集まっています。

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