東芝の半導体メモリ事業買収を巡ってAppleとAmazonが鴻海陣営と組んでいることが報じられる
東芝が半導体メモリ事業の売却を計画している件で、入札に参加しているグループの1つである鴻海精密工業(Foxconn)の郭台銘会長が、Apple・Amazonと資金面などで連携する方針を明らかにしました。
東芝半導体、鴻海トップ「アマゾン・アップルも出資」 :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ04H1C_U7A600C1MM8000/
Apple, Amazon to back Foxconn on Toshiba chip bid, Gou says- Nikkei Asian Review
http://asia.nikkei.com/Business/Deals/Apple-Amazon-to-back-Foxconn-on-Toshiba-chip-bid-Gou-says
東芝の半導体メモリ事業の買い手候補としては、鴻海のほか、アメリカの半導体製造メーカーのブロードコム、韓国の半導体製造メーカーのSKハイニックス、産業革新機構とアメリカのファンド・KKRの「日米連合」、合計4つのグループが応札しているほか、東芝と半導体メモリ事業を合弁で行っているウエスタンデジタルはライバルのブロードコムへの反発から国際仲裁裁判所に売却中止を申し立てています。
郭会長によると、鴻海の入札額は最も高い2兆円以上で、その資金は鴻海だけではなく、AppleとAmazonからも提供されているとのこと。これまでも、AppleとAmazonは東芝の半導体メモリ事業に興味を示しているのではないかと噂されてはいましたが、入札に関与していることはこの郭会長のコメントで初めて明らかになりました。
東芝は債務超過解消のために半導体メモリ事業の売却を行う予定で、その売却先決定を2017年6月中には行いたいと考えていますが、各グループの思惑が絡み、事態の先行きはまだ不透明です。
これまでの報道によれば、ウエスタンデジタルは「日米連合」への合流に向けて協議を行っているという話でしたが、ウエスタンデジタルが過半数を出資して主導権を握りたい意向であることから難航中。
なお、「日米連合」から条件提示がなされないため、東芝が好条件を示しているブロードコムに優先交渉権を与える方向で調整に入ったことが6月6日(火)付けで報じられています。
米ブロードコムに優先交渉権で調整 東芝メモリの売却先:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK6574RXK65ULFA02V.html
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