取材

テスラの新型EV「モデルX」がついに日本上陸、ファルコンウィングドアを持つ最先端の「E-SUV」をじっくり見てきました


2016年9月12日(月)、テスラモーターズで3車種目となるクロスオーバーSUV「モデルX」の予約受付けが日本でも開始されました。当日は都内で実際のモデルを展示した発表会が行われたので、「日本唯一の電気自動車(EV)によるSUV」というモデルXがどんなクルマになっているのか見てきました。

Model X | テスラジャパン
https://www.tesla.com/jp/modelx

発表会場になった東京・赤坂見附の東京ガーデンテラス紀尾井町に到着。当日はあいにくの曇り空でした。


足を運ぶと、会場であるビルの1Fのカフェ「GARB CENTRAL」の前には、すでに2台のモデルXが展示されていました。ビルの都会的な雰囲気にものすごく溶けこんでいるスタイリッシュなボディラインが印象的。


ホワイトカラーのモデルX。間近で見ると、驚くほどのボリューム感に驚かされます。それもそのはず、モデルXのボディサイズは全長5037mm×全幅2070mm×全高1680mm(ドア開時:2200mm)と、けっこうなアメリカンサイズ。ホイール・タイヤサイズは20インチとなっています。


フロントガラスからリヤトランクのデッキまでワンラインで流れるボディライン。モデルXは空力特性を高めて空気抵抗を軽減しており、全てのSUVモデルのなかで最も低いドラック係数(cd値)0.24を実現しているとのこと。


こちらはディープブルー・メタリックのモデルX。収縮色のブルーをまとうことでボディがギュッと小さく見え、ボディサイドのラインなどもシャープさを際立たせています。


ボディがブルーになることで、ハイクラスの証しであるドア周りのシルバーのモールが良く際立っています。


今回展示されていたのは、上から2番目のモデルとなる「P90D」と呼ばれるタイプ。モデルXは駆動用のモーターを前後に2基搭載した「AWD」モデルで、60kWh、75kWh、90kWh、100kWhの4種類のバッテリーサイズの車両がラインナップされています。価格は895万円~1480万円(消費税込)となっており、購入時に補助金を受けることができるCEV補助金(クリーンエネルギー自動車補助金)の2016年度枠にも申請予定とのこと。


4つのモデルをラインナップしているモデルXのうち、ハイエンドモデルの「Model X P100D」は0-100km/h加速が3.1秒というスーパーカー顔負けの加速性能を備え、車重2468kgという重量級のボディを最高時速250kmまで引っ張りあげます。また、1度のチャージで走れる航続距離は542km(P100D・推定)と、従来のガソリン車にも劣らない性能を備えているとのことです。

ドアの開閉は、シルバーのブレード形状部分をタッチするだけ。さらに、リモコンや車内のパネルから操作して開閉することも可能です。


インテリアは上下の2トーンに色分けされたデザインとなっており、この車両は「タン」の内装のモデル。ごく一般的なハンドル周りですが、シートの間にあるはずのシフトレバーが省かれて非常にスッキリしています。


モデルXの特長の一つが、ドライバーの頭上にまで伸ばされたフロントガラス。ドアの継ぎ目の辺りまで、1枚のガラスが覆うようになっており、これを車内から見てみると……


こんな風に、ドライバーの頭のてっぺんまでガラスが伸びており、オープンカーに近い開放感が得られそう。太陽のまぶしさが気になるところですが、頭上部分はダークにペイントされているため、ある程度のまぶしさは防がれている模様。


モデルXの大きな特長と言えるのが、「ファルコンウィングドア」と呼ばれる後部ドアの開き方です。ドアを操作すると、このようにドアが上に向かって跳ね上がり……


鳥の翼のようにガバッと大きく開きます。上の写真と続けてよく見てもらうと、ドアの折れ曲がっている部分の角度が変化しているのがわかるはず。このように、開閉時にはドアそのものを少しすぼめることで横方向への張り出しを抑えており、わずか30cm程度の空間があれば問題なく開閉ができるとのことです。


実際にこの状態でシートに座ってみると、サイド部分に加えて頭上部分も大きく開くために、3列目シートでも乗り降りが非常にしやすいのが大きなメリット。また、雨の日の乗降でも濡れにくくなるのもメリットかも。


そしてなんと、ドアが開いた状態だと大人が立ち上がることすら可能。これまでの自動車にはなかった、異次元の乗降性が実現しているというわけです。


ドアが折れ曲がるヒンジの部分はこんな感じ。内張に隠されてほとんど目立たないようになっています。


ファルコンウィングドアが開いた状態のモデルXもなかなか精悍。


ファルコンウィングドアが開閉する様子は、こんな感じです。

テスラのE-SUV「モデルX」のファルコンウィングドアが開閉する様子はこんな感じ - YouTube


モデルXはエンジンを搭載しないため、荷物を収納するラゲッジスペースが広いのも特長。フロントボンネットの中には187リットルのトランクを装備。ちょっとした乗用車と同じクラスのトランクがある上に……


リアにもスーツケースなどを余裕飲み込むトランクスペースがあります。


3列目のシートを倒すと、最大で2180リットルものトランクスペースが現れます。


ドライバーシート周りはこんな感じ。センターコンソールに大型ディスプレイを備えるあたりは、テスラ流デザインの文法通り。ちなみにこの内装色はホワイト。上記のタンとホワイトに加え、ブラックの3色が用意されているとのこと。


2列目シートは一体式モノデザインのシートが採用されています。全て電動で調整が可能で、3列目シートへのアクセスもラクチン。


3列目はさすがに大人には厳しそうですが、イザと言う時の頼りになる3列目シートの心強さは、実際に使ってみたことがある人ならわかるはず。


なお、モデルXは5人乗り」「6人乗り」「7人乗り」を選ぶことが可能。6人乗りモデルの場合、2列目と3列目はこのようにウォークスルーができるようになっています。


7人乗りモデルは2列目が3人がけになります。


後部から見ると、まるでスペースシャトルのシートのよう。テスラのイーロン・マスクCEOが率いるSpaceXの宇宙船「Crew Dragon」の乗組員カプセル内部をなんとなく思い起こさせるのは偶然でしょうか。


モデルXの傍らに立つ、テスラモーターズジャパン合同会社のニコラ・ヴィレジェ社長。テスラは日本で唯一の電気SUV「E-SUV」であるモデルXで、成長著しいハイクラスSUV市場に挑戦する姿勢を語っています。


シートに座ってみると、ごく常識的なシート、ハンドルの様子と、センター部分にある巨大なディスプレイという、テスラらしい風景が広がります。なお、展示されていたのは左ハンドルモデルですが、日本導入モデルは右ハンドル車となっています


メーター部分は、物理的なメーター針を持たないマルチインフォメーションディスプレイになっていました。この部分に時速はもちろん、自動運転モード「オートパイロット」などの情報が表示されるようになっています。


車幅が2メートル程度もあるSUVということで、車内のゆったり感は申し分なしといえそう。GIGAZINEでも近いうちに試乗する調整を行っているところなので、実際に運転してみた様子をレポートしたいと思います。


テスラのE-SUV「モデルX」は、日本でも2016年9月12日からオンラインで予約受付を開始しています。また、9月16日からは東京都港区の「テスラ青山」で、そして翌17日からは大阪市中央区の「テスラ心斎橋」でも実車の展示が始まるとので、ついに日本でも始まった世界最先端のEVに触れてみるチャンスを得ることができます。

日本のテスラストア | テスラジャパン
https://www.tesla.com/jp/findus/list/stores/Japan

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in 取材,   乗り物, Posted by darkhorse_log

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