火災事故で廃車寸前になったレトロなフェラーリを最新のEVに変身させた「308 GTE」が誕生

流麗なボディを持つレトロなフェラーリの中身を、ガラッと最新式のEV(電気自動車)に生まれかわらせた「308 GTE」と呼ばれる車両がアメリカで誕生しています。
Introducing the World's 1st 100% Electric Ferrari 308 GTE - YouTube

製作者が「世界初の100%EV化されたフェラーリ308 GTE」という車両がコレ。1975年生まれの「308 GTB」の派生モデルで1977年に登場した「308 GTS」が最新式のEVとして生まれかわったわけですが、外観からは全くといっていいほど見分けがつきません。

タイヤスモークをあげながら迫力の走りを見せるフェラーリ

しかし、走行音はビックリするぐらい静か。ベースとなった308 GTSはV8エンジンを搭載していますが、EV化された308 GTEでは自慢のフェラーリサウンドを味わうことはできないようです。

聞こえるのは、風切り音と路面からのロードノイズぐらい

オリジナルの車両は「フェラーリ308 GTS」だったのですが、EV化されたことでモデル名を「GTE」にチェンジ。エンブレムも、まるで純正品のような仕上がり。

間違いなくEVであることを示す証し。EV用のチャージャーが1977年生まれのフェラーリに刺さるという不思議な光景。

エンジンルームには巨大なモーターとバッテリー。

メーター周りはオリジナルを踏襲している模様

ボディサイドに書かれた「electric GT」は、フェラーリをEV化してしまった企業の名称。フェラーリを始め、多くの自動車デザインを手がけるカロッツェリア「ピニンファリーナ」のロゴデザインを踏襲しているようです。

タイヤから白煙を上げながらドーナツターンを披露。両方の後輪ではなく、内側だけが空転しているのが少し気になるところですが、開発者によると「エミッション(排出ガス)はタイヤスモークだけ!」というエコなフェラーリになっているのでした。

世界初の「EVフェラーリ」を作ってしまったのが、カリフォルニアに拠点を構える「Electric GT」です。このメーカーではフェラーリ308 GTEのほかに、「フィアット124スパイダー」をEVにした車両も扱っているとのこと。
Electric GT: Home Of The First Fully Electric Ferrari
http://www.electricgt.com/

ベースになったのが、車両火災で見るも無惨な状態になってしまった308 GTS。ガソリンタンクからの漏れが原因で火災を起こし、普通なら廃車になる車両を引き取ってEV化させることにしたそうです。

レストアを通り越してEV化するに至った経緯などがElectric GTのYouTubeムービーで語られているほか、詳細なレストア風景なども同社のYouTubeチャンネルでいろいろと見てみることが可能です。
Making the Electric Ferrari Video Series - E01 - Restoration and Conversion Begins! - YouTube

・関連記事
F1レーサーに「雨で乗りたくない」と言わしめたあのフェラーリF40を雪山で爆走させるとこうなる - GIGAZINE
フェラーリ・エンツォやベントレーコンチネンタルでラリーに挑戦するムービー - GIGAZINE
テスラを追う新興EVスタートアップ「Faraday Future」がコンセプトカー「FFZERO1」を発表 - GIGAZINE
全自動でドリフト走行できるデロリアン「MARTY」をスタンフォード大学が公開 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in ハードウェア, 乗り物, 動画, Posted by darkhorse_log
You can read the machine translated English article "308 GTE" which transformed retro Ferrar….