「5年以内に自動運転車の市販」を目指してBMW・Intel・Mobileyeが提携を発表
自動車メーカーBMWが、「自動運転車を2021年までに市販する」という目標を掲げて、半導体大手のIntel、自動運転技術に活用されている画像解析ソフトウェア大手のMobileyeとの提携を発表しました。自動車メーカーの中で自動運転車の市販時期を明確に打ち出した初めてのケースとなります。
BMW Group, Intel and Mobileye Team Up to Bring Fully Autonomous Driving to Streets by 2021
https://www.press.bmwgroup.com/global/article/detail/T0261586EN/bmw-group-intel-and-mobileye-team-up-to-bring-fully-autonomous-driving-to-streets-by-2021
BMWのハラルト・クリューガーCEO(中央)は2016年7月1日、Intelのブラインア・クルザニッチCEO(左)、Mobileyeのアムノン・シャシュア会長と共にドイツ・ミュンヘンで共同会見を開き、BMW・Intel・Mobileyeの3社が自動運転車の開発において技術提携することを発表。2021年までに自動運転車を市販する計画であることを明らかにしました。自動車メーカー大手のBMWと半導体大手のIntelに加えて、BMWだけでなくフォルクスワーゲン、日産、テスラモーターズなどに自動運転車関係の画像解析技術などを提供しているMobileyeによる提携ということで、業界の各分野におけるトップメーカー同士の強力なタッグになっています。
BMWによると、現在開発中の自動運転技術は、ドライバーがハンドルを握ることを前提に走行中に視線を常に進行方向に向ける必要のない補助的な段階である「レベル3」にあり、さらに、ドライバーが運転作業を行う必要がなく車内を歓談や読書空間に変えられる段階の「レベル4」、車内に人間がいなくても自動車が走行可能な「レベル5」に分けることができ、レベル5の自動運転技術を実現するためのプラットフォームを3社で開発する計画。3社の技術協力によって開発した自動運転技術は、他の自動車メーカーや産業にも提供される予定です。
具体的には、BMWの次世代EVを想定して開発されている「iNEXT」に搭載することで自動運転車を2021年までに市販する計画となっており、2017年内に自動運転車による集団走行試験が予定されているとのこと。
自動車、半導体、ソフトウェアの各分野におけるトップ企業による提携ということで、この3社によって開発される自動運転車プラットフォームが業界標準になる可能性がありそうです。
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