人工知能・機械学習・IoTがいかにソフトウェア開発のカギとなってくるのかが分かるグラフが公開中
by Scott & Elaine van der Chijs
「今日の開発者の多くはロボット工学分野のアプリを開発している」「開発者のうち45%が、自分たちのデジタル戦略全体にとってモノのインターネット(IoT)が重要だと考えている」「今日、開発者全体の27.4%がクラウドアプリを作っている」など、1000人以上の開発者に対してインタビューを行った結果、2016年のソフトウェア開発におけるトレンドが明らかになりました。
(PDFファイル)Evans Data Corporation Global Development Survey, Volume 1
http://www.evansdata.com/
Internet of Things, Machine Learning & Robotics Are High Priorities For Developers In 2016 - Forbes
http://www.forbes.com/sites/louiscolumbus/2016/06/18/internet-of-things-machine-learning-robotics-are-high-priorities-for-developers-in-2016/#1a7a71bb5644
この調査はソフトウェア開発に関するマーケティング調査を行うEvans Data Corporationによって行われたもの。調査は、最新技術を駆使してソフトウェアの開発を行う1441人の開発者にインターネット上で質問に答えてもらう、という方法で行われました。
調査によって判明したことをグラフによって可視化すると以下のような感じ。
ビッグデータ解析を目的とするアプリの開発者にとって最大のターゲットはIoT分野で、その後に科学技術や専門的なサービスの分野、テレコミュニケーション分野、コンピューターとは関係のない製造分野などが続きます。
また、データマイニングアプリを開発する開発者にとって最も重要な産業はロボット工学。その次に重要なのが芸術・エンターテイメント・娯楽産業で、さらに自動車産業が続きます。テレコミュニケーションやIoT、製造といった産業もデータマイニングアプリのターゲットとして重要視されています。
調査が行われた時点でクラウドアプリの開発を行っていた開発者の割合は27.4%と、全体の3分の1ほど。今後12カ月でクラウドアプリを新たに発表する予定、としているのは66.9%で、全体としては調査対象となっている開発者の81.3%がクラウドアプリを開発していたり、今後の開発を予定していたりするとのこと。
では、なぜ新しいクラウドプラットフォームの開発を行うのか?というと、その最たる理由がセキュリティを高めることにあります。開発者全体の51.9%が賛同した「セキュリティを高める」という理由に続いて、42%の開発者が理由として挙げているのが「信頼性の向上」で、41%の開発者は「ユーザーエクスペリエンスの改良のため」にクラウドアプリを作っているとのこと。また、「サービスの幅を広げるため」「ネットワーク・データセンターの速度向上」といった理由を挙げる開発者も多かったようです。
「IoTは自分たちのデジタル戦略全体にとって非常に重要である」と考えている開発者は全体のうち45%。また、調査の時点でIoTアプリを開発している人は全体の29.5%を占めていました。
「コグニティブ・コンピューティングや人工知能が自分たちのデジタル戦略にとって非常に重要である」と答えた開発者は41%。ある企業の役員によると、人工知能をベースにしたサブスクリプションサービスは増加傾向にあり、国際的な展開を視野に入れた発展途上のプロジェクトに対する投資も増えてきているそうです。
開発者のうち24.7%がプロジェクトにおいて機械学習を利用しており、機械学習が取り入れられたアプリで最も多いのはIoTに関するもので11.4%。その次が専門分野や科学技術に関するサービスで10%、そして製造産業に関するアプリは9.4%でした。テレコミュニケーション、公益事業・エネルギー産業、ロボット工学、金融・保険といった分野もアプリ開発に機械学習が取り入られることが多いようです。
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