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「マクドナルド」はどうやって世界最大のファストフードチェーンになったのか?を描く映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」予告編


紙コップのセールスマンがミルクシェーキのミキサーを売るために独立、爆速オペレーションのハンバーガー屋の存在を知り、やがて伝説の世界的フラインチャイズチェーン店ビジネスに……という世界最大のファストフードチェーン「マクドナルド」が誕生する流れを映画化した「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(原題:THE FOUNDER)」の予告編映像が公開されています。

THE FOUNDER - Official US Trailer - The Weinstein Company - YouTube


「君が言おうとしていることはわかる、いったいどうして52歳のピークを過ぎた……」


「ミルクシェーキ用ミキサーのセールスマンが全米に1600店舗以上を構える世界最大のファストフード帝国を築き上げたのか、ということだろう?」


「それを一言で表すと、『貫き通すこと』だ」


というセリフで始まる予告編は、立志伝中の人物レイ・クロックが世界に広がるマクドナルド帝国を築き上げるストーリーを描いたもの。


電話を取る女性。「はい、プリンスキャッスル営業部です」


「やぁジューン」「レイじゃないの、どう、売れてる?」と聞かれますが……


客先では門前払い


「チクショウ!」とばかりに車に八つ当たり


「まぁね、悪くないんじゃない?」と強がってみたり。


ジューンさんから「ミキサーが6台売れたわよ」と聞いて向かった先にあったのが……


当時はまだドライブイン形態で営業していたマクドナルド。


マクドナルドの店舗運営スタイルは、工場式のハンバーガー製造方式を採用してスピーディーな提供を実現したもの。


手作りが主流だったハンバーガー作りを、システム化したところにレイは興味を引かれることに。


そのシステムを作った人物こそが、モーリスとリチャードのマクドナルド兄弟、というわけです。


ハンバーガーの製造は秒刻みで管理。


「客のオーダーから提供までの時間は……」


「わずか30秒だ。30分なんかじゃない」


これにレイは目を奪われます。


レイの妻が「革命的なのね」と語るとおり、これがその後のマクドナルド大躍進のカギとなるシステム。


兄弟のオフィスに掲げられたイラストを指して「これは何だ?」と聞くレイ。


「ゴールデン・アーチさ。これが人々の目をひく方法さ」


すっかりその気になったレイは、マクドナルド兄弟を説得。


「マクドナルドをあらゆる場所に作るんだ!その方法がフランチャイズ方式だ!」


「マクドナルドは、アメリカの新しい『教会』になるだろう。日曜にオープンして人を集めるからだ、わかるか?」


こうして、ゴールデンアーチを持つ店舗が誕生。


しかし問題が勃発。「資金が底をつきかけているとは、いったいどういうことだ!?」


「あなた、この家を抵当に入れたの……?」


「全て失うことになるわ」


「契約について話し合いがしたい!」というレイに対し、マクドナルド兄弟はこれを拒否。


どん底にたたき落とされるレイ


そこに新たな助言が。「あなたがすべきことは、ハンバーガーを作って売るための店を構える土地を所有することだ」


「あなたはハンバーガーのビジネスをやるんじゃない。不動産ビジネスをやるんだ」


こうしてレイは不動産企業を設立


「もうこれで別の会社ということだ。もうあんたたちの指図は受けない」


こうしてマクドナルドのフランチャイズは全米に拡大


しかし、マクドナルド兄弟との確執も生まれることに


「あなた、いつになったら満足できるの……?」という言葉にレイは……


「満足することなんてないな」と答えます。


レイの「あんたのところからは買わない」という言葉に対し、マクドナルド兄弟は「契約があるんだぞ!」と猛反発。


レイは「契約とは、自動車みたいなものだ。壊されるために作られる」と、冷徹な対応をとります。


「ビジネスは戦争だ。食うか食われるかの戦いだ」


「私は未来に進みたい。勝ちたいんだ」


「兄弟を追い払え。私はどんなことでもやる」


レイはマクドナルドを世界最大のチェーン店へと成長させます。


「『マクドナルド』は素晴らしい名前だ」


「この名前は私のものだ」と語るレイに対し……


「いや、君のものじゃない」と答えるマクドナルド兄弟。


「本当か?」と波乱を感じさせる会話。


「レイ・クロック 設立者」と書かれたマクドナルドの名刺


野心あふれる実業家、レイ・クロックを演じるのは「バットマン」シリーズや「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のマイケル・キートン。


映画「The Founder」は2016年夏に全米で公開予定。記事作成時点では、日本での公開は未定です。


なお、マクドナルド設立者であるレイ・クロックは自伝を残しており、日本でも出版されています。

成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者



以下の2つのAmazonコメントが実に秀逸で本の中身がよくわかり、映画のストーリーもおそらくこうなるだろうというのがよくわかります。

Amazon.co.jp: 成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業...の 雲の銃座さんのレビュー

マクドナルドが世に知れ渡る物語は決して平坦な道のりではなかった。
その苦難と喜びの物語は本書を読むことで知ることになるだろう。

まず、レイは多くのビジネスに手を出し、波乱万丈の道を歩んでいる。
ビジネスだけではなく結婚生活においても多くの出来事が起こった。

彼のビジネスは、不動産、ペーパーカップの営業、マルチミキサービジネス、ピアノマンなど多くの経験をしている。 面白いのは高校一年のときのアルバイトで、熱意を持って接客すればコーヒーを求めるお客さんにアイスクリームサンデーも売れることを学んだ。 稼いだお金でミュージックストアを開くが、すぐに幕を下ろすことになる。

彼の営業経験は非常にダイナミックなもので、チャンスがあればどこにでも喰らいつく姿勢が面白い。 しかし、苦難も多く「折りたたみ式ダイニングセット」で勝負をかけたが失敗に終わる。 実は、親身になっていた部下と秘書が裏切っていたことをこのとき発見する。

他にもフランチャイズ権においてのトラブルや土地の所有権においての裏切り、スパイによる情報奪還など、レイを襲う数々の困難がまた生々しい。

さて、商品の開発ではいろいろな試みがあり、フライドポテトに研究は非常に面白い。 冷凍技術が発達する前は、調理によるバラツキが多く調理する土地の気候によってもバラツキが出るのだから驚きである。

後、フィレォフィッシュには逸話がある。この商品が開発されたのは、カトリックによる肉の摂取の問題からはじまった。

他にも見所はたくさんあり、マクドナルドは不動産ビジネスといわれる由縁なども本書から読み取れるのではないだろうか?


Amazon.co.jp: 成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業...の foxさんのレビュー

1.私はマルチミキサーの仕事をしながら
次のチャンスを逃さないよう、注意を払っていた。
「未熟なうちは成長できる。成熟した途端、腐敗が始まる」
これは私の座右の銘だ。

2.私がマクドナルドの中でも最も感銘を受けたのが
フライドポテトの揚げ方だ。マクドナルド兄弟も事業が成功した理由の一つは間違いなくフライドポテトだと言っていた。普通の人は、間に合わせの存在と思っておりフライドポテトにとりたてて関心など持たない。しかし、二人はフライドポテトにあふれんばかりの情熱を注いでいた。

3.1954年のマクドナルドと契約を交わした日、私は52歳だった。
ビジネスに身体を酷使し、糖尿病と関節炎を患い、胆嚢の全てと甲状腺の大半を失っていた。だが、障害で最高のビジネスが私の行く先に待ち受けていると信じて疑わなかった。私は未熟で、成長の途中にあり、空を飛行しているような心持ちで人生を歩んでいた。

4.私は小さい頃から、仕事があれば何でもやってみた。
「仕事ばかりして遊ばなければダメになる」という格言があるが私はこれに同意しない。なぜなら私にとっては仕事が遊びのようなものだったからだ。野球をして得るのと変わらない喜びを仕事からも得ていたのである。

5.昔、自分を裏切った部下がマクドナルドに入社したいと言ってきた時には願いを一切聞き入れなかった。よき管理者は不正行為を嫌う。部下が誠実に働きつつも時に犯してしまうミスならば許容できる。しかし不正行為には強い意志で処置するべきだ。

6.私は、契約には常に誠実な気持ちで臨んだ。相手が私を騙そうとしているときでさえ。だからこそ、わき目も振らず片時も休まずにこの道を走り続けてこなければならなかった。財産は何度か底を突きかけ、ひねくれた考えにとりつかれたこともあった。けれども、私には生まれ持っての明るさがあり、いつまでも皮肉屋でいることはできなかった。

7.会社が30%以上の店を所有することは非生産的だと気づいた。マクドナルドのスローガンは「ビジネスは一人では成功しない」であり、これは我々の成功の秘訣の一つである。フィレオフィッシュやビッグマック、ホットアップルパイなどを見れば明白だ。これらはフランチャイズオーナーのアイデアから生まれた。会社は一人のオーナーの発明により利益を得、彼らを我々の広告や企業イメージにサポートを受けている。これが私の理想とする資本主義のあり方だ。

8.私は広告に出費することに何の躊躇も無い。私のとっての収入とは他の道から来るものだ。一番良いのは、満足した顧客の笑顔として返ってくること。この価値は非常に大きい。
その顧客は必ずリピーターとなり、戻ってきたときには友人を連れてくるからだ。

9.「競争相手の全てを知りたければゴミ箱の中を調べればいい。調べたいものは全部転がっている」私は深夜2時に競争相手のゴミ箱をあさって、前日に肉を何箱、パンをどれだけ消費したのか調べたことは一度や二度ではない。私は競争相手と正々堂々戦う。強みを鍛え、品質、サービス、清潔さ、そして付加価値に力を入れれば、私たちについてくることができずに競争相手は消滅していくだろう。

10.店舗を建てるのは地域経済が活性化するのを待ってからだと担当者に言われ、私はカンカンに怒った。「ばかヤロウ!景気の悪いときにこそ立てるんだ!なぜ景気が上向きになるのを待たねばならない?そんなことをしていたら今よりもずっとお金がかかるようになる。土地が買うに値するならすぐに建物を建てて、ライバルより先に店を開くんだ。金と活気を注ぎ込めば、町はマクドナルドを覚えてくれる」

11.マクドナルドのおいての個人の成功物語とは、決して教育ではない。信念だ。
「やり遂げろ」この世界で継続ほど価値のあるものは無い。
「才能は違う」才能があっても失敗している人はたくさんいる。
「天才も違う」恵まれなかった天才はことわざになるほどたくさんいる。
「教育も違う」世界には教育を受けた落伍者であふれている。
信念と継続だけが全能である。

12.自分の店により良いサービスを行う気があるなら
地下のレイアウトやわき道のアクセスがあるかなど微細に調べるのが普通だろう。自分の仕事にこのような姿勢で向かえるなら、人生に打ちのめされることは無い。

13.フレッドターナーがレイ・クロックの追悼式で述べた。
レイは教えてくれた。
「彼は我々に勤勉になれ、精進せよ、自分を信じよ、熱心に努力せよ、自尊心を大切にしろと教えてくれた。」
レイは示してくれた。
「寛大で、他人に思いやりを持ち、公正で、調和を保ち、人のやる気を引き出す手本を」
我々は彼の起業家精神、競争心、品位に感銘を受けた。我々は彼の素直で正直な性格と思いやりにあふれる心を心から愛している。

14.Be daring(勇気を持って),Be first(誰よりも先に),Be differnt(違ったことをする)


2017/05/01追記
日本語字幕版の予告編が公開されました。

映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』予告 - YouTube


日本では2017年7月29日(土)公開予定です。

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in 動画,   映画, Posted by darkhorse_log

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