AppleがVR技術開発のため秘密計画始動、スタッフ数百人で何かやっている模様
by Andy
Appleがバーチャルリアリティ(VR)分野を率いる研究者を新たに雇い入れて、何百人ものスタッフを編成してVRと拡張現実(Augmented Reality、AR)用技術を秘密裏に開発中と報じられています。
Apple builds secret team to kick-start virtual reality effort - FT.com
http://www.ft.com/cms/s/0%2Fd9d3b86c-c67f-11e5-808f-8231cd71622e.html
Apple quietly working on virtual reality: report
http://phys.org/news/2016-01-apple-quietly-virtual-reality.html
Apple reportedly has hundreds of people working on a secret virtual reality team | The Verge
http://www.theverge.com/2016/1/29/10871228/apple-secret-virtual-reality-team-report
Appleでは過去にもVRヘッドセット開発に乗り出したことがあり、例えばスティーブ・ジョブズ氏がCEOを務めていた2000年代中盤には、社内の小さなチームがVR機器のプロトタイプを製作して複数の特許を取得したり、2013年にはMicrosoftのKinectの3Dセンサー技術を手がけたイスラエルの企業「PrimeSense」を買収したりといった動きがありましたが、当時はVR市場がいまだに未熟だったことから、AppleはVR技術の製品化までは進めなかったとのこと。
しかし2014年にFacebookがOculusの買収に乗り出すなど、VR市場が次第に活発化してきたことから、Appleは「VRシステムのプロトタイプ開発とユーザーテスト用に、高性能のアプリを開発するソフトウェア・エンジニアを募集」という告知を2015年2月に行っていました。人材募集と同時に、AppleはVRヘッドセットに関する特許を新たに申請しています。iPhoneをメガネ型デバイスに差し込んで使用すると思しき形状は、Googleのヘッドセット「Cardboard」によく似ている感じ。
メガネ型デバイスの操作をリモコンで行う特許も申請しています。
Appleは2016年1月中旬に、世界トップレベルのVR研究者であるDoug Bowman氏を雇用したことをはじめとして、MicrosoftのHololens開発チームメンバーや、撮影後にピント合わせが可能なカメラを開発しているLytroなどの企業から人材を引き抜き、VR開発部門に何百人ものスタッフを雇い入れたとのこと。さらに、AppleはARスタートアップのFlyby Mediaを買収したと報じられています。Flyby MediaはこれまでGoogleと共同で3DセンサーとVRを組み合わせたProject Tangoの開発を進めてきました。
Appleは2015年中ごろからすでに数カ月間にわたってVRヘッドセットのプロトタイプを制作しているとのことで、ティム・クックCEOは「VRヘッドセットは実にすばらしく、我々はおもしろいアプリをいくつか用意しています」と語っています。なお、Apple製VRヘッドセットの詳細や、AppleがVR技術をいつ正式発表するのかは明らかになっていません。
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