AppleがHuluやNetflixに対抗してオリジナル映像コンテンツの配信を模索中
By Tiger Pixel
2015年7月1日に音楽ストリーミングサービスの「Apple Music」を開始したAppleは、2016年に動画配信サービスを提供するといわれていますが、その中でオリジナルの映像コンテンツを制作して配信する可能性が出てきました。
Apple Exploring Original Programming Move, Could Compete with Netflix | Variety
http://variety.com/2015/digital/news/apple-eyes-move-into-original-programming-exclusive-1201582020/
エンターテインメント専門の雑誌のVarietyによると、Appleが映画業界関係者たちと話し合いの場を設け、数週間にわたってエンターテインメントコンテンツの制作について議論を交わしているとのこと。また、交渉やコンテンツの制作にはAppleの上級副社長であり、Apple TVのコンテンツ関連の事業をまとめるエディー・キュー氏が関わっているそうです。
Appleとの話し合いに参加しているという関係者の1人は「「Appleの目的はストリーミングサービス向けの長時間コンテンツを大量に制作し、Netflixに対抗できるくらいのプロダクションを作ることです」と話しており、今後数ヶ月にわたって多方面と交渉を行い2016年にサービスを開始する見込み。Varietyが接触した他の情報筋によれば、イギリスの人気番組「Top Gear」を降板した3人の司会者Jeremy Clarkson、James May、Richard Hammondに契約を持ちかけたこともあるそうです。ただし、3人は結局のところAmazonと契約を交わすに至っています。
Varietyは「もしAppleがオリジナル映像作品の制作および配信を手がけるとなれば、Netflix、Amazon、Huluの間でユーザーの奪い合いが起こるでしょう」と話しており、動画配信業界にとっては大きな衝撃が走りそうです。
コンテンツ制作については、Netflixのように制作会社に発注するのか、それともMicrosoftのように社内にスタジオを持つのか現時点では不明。AppleはApple Musicのラジオサービス内でオリジナル番組の放送を手がけていて、その中でアーティストのミュージックビデオを制作し公開したこともあり、オリジナル作品の制作に関して全くのノウハウがないわけではありません。Varietyが入手した情報には、Appleの動画配信サービスの戦略は、Apple Musicの経験で得たコンテンツ戦略の延長戦上にある、というものもありました。
まだサービスが開始するかどうかさえ不明ですが、Appleは2015年9月9日(現地日時)に新製品の発表会を開催する予定なので、ストリーミング配信やオリジナルコンテンツ制作に関する何らかの発表がある可能性もあります。
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