スマホで手軽にVRヘッドセットの没入感を体感できる「BotsNew(ボッツニュー)」で遊んでみた
ゴーグルのように頭に装着することで、視界いっぱいに広がる大迫力の映像を楽しめる「VRヘッドセット」は、近年ではFacebookが買収した「Oculus Rift」やソニーの「Morpheus」、Microsoftの「Microsoft HoloLens」など、名だたる大企業が開発に精力的に取り組んでいるデバイスです。しかし、まだまだ市場には多くが出回っているわけではないので、「実際の使用感が知りたい」という意見も多いハズ。
そんな、「VRヘッドセットに興味はあるけど……」という人に最適なのが、スマートフォンを使って手軽にVRヘッドセットの没入感が楽しめる「BotsNew(ボッツニュー)」です。スマートフォンのジャイロ機能を使用することで、装着者の動きに合わせて映像が動くようになっており、まるで映像の中に入り込んだような没入感が味わえます。
ボッツニュー BotsNew
http://botsnew.com/
◆フォトレビュー
というわけで、これが手軽にVRが楽しめる「ボッツニュー」。
ボッツニューには特殊なVR用レンズが搭載されているので、日光の当たる場所にレンズがむき出しのままで置いておくことや、直接太陽をのぞくことは禁止されています。
箱の側面にはボッツニューの使い方が記されており、これによればスマートフォンに専用アプリをインストールし、ボッツニューにスマートフォンをセットしてこれをのぞくだけ。
そんなわけでさっそく箱をパカリ。
中に入っているのはボッツニューの本体と取扱説明書、カスタムステッカーの3つ。
取扱説明書を開いてみましたが使い方はとても単純なようです。
これがボッツニューの本体。
背面
背面パーツの引っかかりを外せば……
レンズが現れます。
VR用の特殊な両凸レンズが搭載されており、これによりVRコンテンツがよりクリアに楽しめるとのこと。
レンズ下部の三角形の切り込み部分は奧に押し込むことが可能になっているので、ボッツニュー本体に目を当てても鼻が潰れないようになっています。
レンズ上部には使用上の注意が書かれているので、外箱がなくなっても注意事項を忘れることはなさそう。
天面
天面のマジックテープ部分に何かがくっついていました。
コレは本当は前面のフタ上部にくっついているハズのものなので……
ここにくっつける必要アリ。フタ上部にくっついているマジックテープはちょくちょく剥がれるので要注意。
これで前面のフタパーツを天面にピッタリ固定可能となるわけです。
底面
左右側面
スマートフォンを設置するには、まず前面のフタパーツをパカリ。
前面のフタ部分にスマートフォンを固定するための滑り止めスポンジがついています。
このスポンジの上にスマートフォンを設置して……
フタを天面にくっつければ準備完了。
例えばVR用のコンテンツではなく通常のウェブサイトをボッツニューでのぞくと……
左のレンズからはこんな風にスマートフォンの画面が映り……
右のレンズからはこう見えます。
実際にはこんな感じで左右のレンズから見える画面が重なって見える感じでした。
◆専用アプリ「Botsnew Player」でVRコンテンツを楽しんでみた
というわけで、ここからは専用アプリ「Botsnew Player(ボッツニュープレイヤー)」を使用してみます。ボッツニュープレイヤーはiOSアプリとAndroidアプリの2種類アリ。
iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 Botsnew Player (ボッツニュープレイヤー)
Botsnew Player (ボッツニュー プレイヤー) - Google Play の Android アプリ
今回はiOSアプリを使用してみます。App Storeからアプリを無料で「入手」可能。
インストールが完了したら「開く」をタップしてアプリを起動します。
ボッツニュープレイヤーのメニュー画面はこんな感じ。画面左上の「BOTSNEW」をタップ。
するとボッツニュー公式のVRコンテンツが見られます。コンテンツを視聴する際は、視聴したいものをタップ。
画面の左右に同じ映像が表示されるようになります。
ボッツニュープレイヤーはスマートフォンのジャイロ機能を使うことで、スマートフォンの動きと映像を連動させることが可能。実際にスマートフォンを動かすことで映像もグリグリ動いている様子は以下のムービーを見るとよく分かります。
ボッツニュー公式のVRコンテンツをスマホで再生するとこんな感じ - YouTube
このVRコンテンツをボッツニューで楽しむには、まずムービーを再生。
前面のフタパーツ部分にスマートフォンを置いて……
画面中央のムービー分割線がボッツニュー本体のちょうど真ん中にくるようにスマートフォンを設置。
そしてフタパーツを閉じます。
あとはこんな感じでレンズをのぞき込めばOK。
実際に使ってみると、目の前に映し出された映像が頭を動かすとその方向に動くので、まるで映像の中に迷い込んだかのような不思議な感覚に陥ります。ムービーの反応も良好で、グリグリ頭を動かしまくっても特にラグを感じることなくムービーが動くのはとても驚き。
ただし、2分割されたスマートフォン画面を左右のレンズで見ているので、ボッツニューをのぞき込むと見える映像はスマートフォン画面の1/2サイズになってしまいます。そういうわけで、ボッツニューをのぞき込むと見えるのは以下のようなサイズの映像。正直、大画面とは言いづらいサイズで映像の左右に見えるボッツニュー内部の黒い板が少し気になる感じ。スマートフォンを2台使って大画面化したいくらいです。
もちろんiPhoneだけでなくAndroidスマートフォンでもボッツニューは楽しめます。ボッツニューは最大6インチのスマートフォンに対応しているので、5.96インチディスプレイ搭載のNexus 6だと一番大画面で楽しめるのかも。
なお、ボッツニュープレイヤーでは、360度パノラマ写真・動画の共有サービスである「PanoPlaza」のコンテンツも楽しめます。
PanoPlazaのムービーを再生するには利用規約を読んで「同意する」をタップする必要があります。
こんな感じで公式コンテンツにはないものが楽しめるわけです。
「YOUTUBE」をタップすれば……
YouTubeにアップロードされている3Dムービーを楽しめます。YouTubeの3Dムービーは「side by side 3d」と検索すれば探せるようです。
「INTERNET」をタップすると……
インターネットブラウザが開き、ここからURLを入力したりキーワード検索したりで自由にコンテンツを探せます。
そして「SETTINGS」をタップで……
設定画面が開きます。VRコンテンツが上手く表示されない場合はここから数値を微調整すると良さそう。
◆ボッツニューでGoogle Cardboardアプリを使ってみた
ボッツニューを使えば気軽にVRコンテンツが楽しめるようになるわけですが、自分好みなコンテンツに出会わない限り「コレはスゴイ!」と心の底から感動することはないはず……。ということで、公式アプリではなくGoogle製のダンボールVRヘッドセット「Google Cardboard」用のアプリからコンテンツを再生してみました。Cardboard専用アプリにはiOSアプリとAndroidアプリの両方が用意されていますが、iOSアプリは日本のApp StoreからはインストールできないのでAndroidアプリを使ってみます。
Cardboard - Google Play の Android アプリ
アプリをインストールしたら「Cardboard」をタップ。
「360 Video Channel」をタップ。
すると、YouTubeにアップロードされている360度ムービーがたっぷり表示されます。
360度ムービーをCardboardアプリで再生すると、赤枠部分にあるようなアイコンが表示されるのでタップ。
するとボッツニュー公式コンテンツのように映像が2画面表示されるようになるので、あとはスマートフォンをボッツニューにセットすればOKです。
YouTube上には360度ムービーが多数アップされており、例えばブラジル代表のサッカー選手ネイマールの視点で、彼のドリブルをじっくり観察できるムービーなども見られます。なお、Cardboardアプリで再生したムービーは以下からも視聴可能です。
Nike Hypervenom II - The Neymar Jr. Effect, A Virtual Reality Experience - YouTube
ボッツニューを使ってみた感想としては、コンテンツによってかなり没入感に差が出てくるということ。例えばイスに座ったままムービーを見ている場合、現実の自分とムービーの中の動きに差がありすぎてイマイチムービーの中に入っていくことができなかったりします。しかし、風景を眺めるムービーやプラネタリウムのようなムービーだと、まるでムービーの中に入ったかのような没入感を味わえました。ただし、ボッツニュープレイヤーでは再生できない360度ムービーもあったりするので、Cardboardアプリをインストールしておいていろんなコンテンツを楽しめるようにしておくと良さそうです。
なお、ボッツニューは税込2054円でAmazon.co.jpから購入できます。
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