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Appleが「iOS 9」でGoogleのAndroidからコピーした機能まとめ

by Tsahi Levent-Levi

2015年6月9日(火)早朝に行われたAppleの開発者会議WWDC 2015では、モバイル製品向けの新しいOS「iOS 9」が発表されましたが、Ars Technicaが「iOS 9の新機能のうち、Androidの機能をコピーしているリスト」を作成して公開しています。

Everybody copies everyone: iOS 9 features inspired by Android | Ars Technica
http://arstechnica.com/gadgets/2015/06/everybody-copies-everyone-ios-9-features-inspired-by-android/

◆Siri&検索機能
iOS 9は「Proactive Assistant」という検索機能を搭載予定で、これはGoogle Nowに対抗するものと見られています。iOS 9とAndroidを比較した下記のスクリーンショットを見ると、両者ともにカードデザインを採用していて、「NEARBY(近くのお店情報)」や「NEWS/New content available」といった同様の情報が表示されているのが分かります。Ars Technicaは「Google Nowはただカードを並べるだけではなく背景をグレーにすることで、情報の視認性が高くなっている」と評価しています。


ムービーを検索して、詳細情報を表示した画面はこんな感じ。


野球の試合結果を検索すると、iOS 9の方が最終得点を大きく表示していますが、スコア表や翌日の試合情報を載せている点は両OS共に同じです。


iOS 9では「大さじ12=4分の3カップ」などの単位変換に対応。これはGoogle検索が以前から搭載している機能でもあります。


自動でメール本文を分析してスケジュールをカレンダーに登録し、ロック画面にリマインダとして表示。


iOS 9でウェブページを見ている途中でSiriに「Remind me about this when I get home(家に着いたらコレをリマインドして)」と話しかけると、「コレ」を「閲覧中のウェブページ」と認識して、リマインダーを作成してくれます。この機能はAndroidには未搭載ですが、Android Mでは「Google Now on Tap」という、会話の文脈判断をできる機能が実装される見込みです。


◆地図アプリ
iOS・Androidの両地図アプリで場所を検索すると、iOS 9は自社開発の乗換案内機能に力を入れていることもあり、電車の運行情報が充実しています。Googleマップは「次の地下鉄は何分後に来るのか?」を表示するリアルタイム乗換案内機能を2015年6月2日に公開しており、それに続く形でiOS 9の地図アプリでも同様の機能が使えるようになる見込みです。


iOS 9では「To+目的地の名前」と検索すると、現在地から目的地までの経路を地図上に表示してくれます。


乗換案内の詳細表示画面は以下の通り。両OS共に、徒歩での歩行距離や電車の停車駅数を表示しています。ただしiOSの地図アプリは、記事作成時点ではまだ世界中18の都市しかサポートしておらず、今後のアップデートが期待されています。


「近くのお店」の表示画面では、iOSはお店をリスト形式で縦に長く表示しているのに対して、Androidではカードデザインを使って横に長く配置しています。


◆画面分割機能
iPad向けのiOS 9は画面分割マルチタスキングが可能になりますが、この機能はWindows 8搭載のタブレットや、SamsungのTouchWiz機能搭載端末に対抗したものだと見られています。


◆その他
iOS 8までは小文字入力だろうが大文字入力だろうが関係なくキーボード上のアルファベットは「大文字のまま」、という欠点がありましたが、iOS 9からはシフトキーをタップすると小文字/大文字表示に切り替わるとのこと。Androidではリリース時から搭載されていた機能です。


WWDC 2015では発表されなかった「iCloud Driveアプリ」は、Googleの「Google Drive」に酷似。Ars Technicaは、「Appleの作った『iCloud』と名の付く機能のほとんどは、Googleのサービスから着想を得ているのではないか」と見ています。


Appleの決済システム「Apple Pay」は、「Google Wallet」に似た後発サービスですが、Appleが対応しているクレジットカード会社は既にGoogle Walletが対応済みのものばかりで、Appleはかなりの遅れをとっています。


Ars Technicaは「AppleはiOS 9で搭載予定の新機能のほとんどを、モバイル市場で最大のライバルであるGoogleのAndroidに対抗するべく搭載しているようで、AppleはAndroidに追いつこうとしている」と分析しています。しかし一方で「Android Mで搭載されるアプリの機能認証モードはiOSのものとまったく同じ」ともコメントしていて、AppleもGoogleも互いの機能を真似しあっている状況のようです。

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