見えないはずのWi-Fiや無線LANの電波をLEDライトで徹底的に見えるようにするとこうなる

Wi-Fiや無線LANの電波強度に反応して赤・緑・青に色が変化するLEDライトを使って、飛び交う電波を2Dでは飽き足らず、3Dまで駆使して可視化してしまった強者が現れました。可視化にあたって、木工用フライス盤や自作ツールまで書き上げてしまうという徹底ぶりは必見です。
Now, I can see wifi signals. - Album on Imgur
https://imgur.com/gallery/jdNA6
Wi-Fi信号を徹底的に可視化していく様子は、以下のムービーから見ることができます。
High Res Wifi Signal Mapping - YouTube

これがWi-Fiや無線LANの電波強度に応じて色を変えるLEDライト。ESP8266・WS2812 LED・Hubsan バッテリーパックを組み合わせたもので、普段はPCに接続してインターネットの接続状況を確かめるために使っているとのこと。


ライトを持った手を動かすと、電波強度に応じて光の色が赤・緑・青に次々と変わります。

最初は電波に反応してLEDライトがランダムに光っていると思っていたとのこと。ところが、同じ場所で上下に動かしてみると、同じパターンで光が変化するためランダムではないと気付いたそうです。


数cm動かすだけでも大きく光が移り変わる精度の高さに衝撃を受けた開発者は、自分の部屋の正確な電波強度マップを作成することに。電波強度を調べたい場所で、手に持ったライトをゆっくりと動かす様子を、カメラのISOをできる限り最低値に設定し、口径の大きいレンズを使って60fpsで長時間露出撮影します。

撮影した動画ファイルを超長時間露出ツールでスキャンしたところ、以下のような二次元の電波強度マップが完成。青い部分が電波強度が強い部分を表しています。赤や緑のエリアは電波が弱い部分です。

別の場所でさらに性能の低いカメラを使って検証したところ、同じく電波強度マップを作成することに成功。これによってLEDライトの光の変化が、ランダムではないことが実証されました。

「さらに正確な電波強度マップを作成できないか?」ということで、LEDライトを木工用CNCフライス盤に設置。機械制御でゆっくりジグザグに動かす様子を記録しました。

フライス盤の描いた軌跡を、1列1cmずつで1平方メートルに合成した結果が以下。かなり正確に電波強度を表示できるようになりました。

しかし、2次元マップでは正確度に満足できなかったことから、3次元マップの作成を開始。

撮影データから1コマごとにZ軸を設定し、X軸とY軸はフライス盤のテーブルに設定します。それぞれのデータを360mm×360mm×180mmの3Dマップとしてキャプチャし、WebGLでブラウザで表示できるツールまで作成してしまったとのこと。

カラーを変更することも可能ですが、赤にするとわかりにくいので、青か紫がオススメとのこと。カーソルでドラッグすると3Dマップをグリグリ動かせるため、場所ごとの電波の強弱や電波の形が、マインクラフトのような見た目でわかるようになった、というわけです。以下のページを開くと、実際に電波強度マップを3Dでぐりぐり動かしながら見ることができます。WebGLを駆使しているため、環境によってはかなり重くなるので要注意です。
http://cnlohr.github.io/voxeltastic/

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