鉛筆より薄い「iPad Air 2」をバラバラに分解したレポートが登場

新しいデバイスがされるたびに分解して、その中身を公開している「iFixit」が、鉛筆よりも薄い「iPad Air 2」を分解して詳細を公開しています。

iPad Air 2 Teardown - iFixit
https://www.ifixit.com/Teardown/iPad+Air+2+Teardown/30592

The iPad Air 2 Teardown Review! - YouTube


こちらが分解されるWi-FiモデルのiPad Air 2です。

新しくなったフロントパネルは前モデルよりも大量の接着剤で装着されているので、iOpenerを使ってゆっくりと接着剤を溶かしてから、フロントパネルとフレームの間にiFixit Opening Picks set of 6を差し込んでこじ開けます。

iPad Air 2のフロントパネルをパカリとオープンすると……

ディスプレイにつながれたケーブルがフロントパネルの下部に収納されていることがわかります。なお、iPad Air 2からフロントパネル・ディスプレイが一体化されていました。

フロントパネルの下部に搭載されたTouch IDセンサーを取り外します。

取り外したTouch IDセンサーにはセンサーが搭載されていて、赤枠は「NXP半導体8416A1 Touch ID Sensor」です。

フロントパネルのTouch IDセンサーが取り付けられていた周囲にも「DP675」や「TPS65143A」といったICチップが搭載されていました。

次はスピーカーを分離します。

こちらが取り外した2つのスピーカー。

スピーカーの次はピンセットを使いFaceTime HDカメラと……

800万画素のiSightカメラを取り外します。

iSightカメラはiPhone 6 Plusに搭載されているものと同じではありませんが、前モデルのカメラよりグレードアップしているとのこと。

次はステレオヘッドフォンミニジャックをペリペリ。

ステレオヘッドフォンミニジャックに続いて、Wi-Fiアンテナを剥がします。Wi-Fiアンテナは前モデルでは本体下部に付いていましたが、iPad Air 2では本体上部に位置が変更されています。

小型マイク・光センサー・電源ボタンをピンセットで取り外します。

小型マイクは音量ボタンの横にも搭載されていました。

こちらが取り外した電源ボタンと音量ボタン。

本体とバッテリー・ロジックボードもフロントパネルと同様に、大量の接着剤で装着されているので、十分に温めてからピックを使って剥がします。なお、ドライヤーなどを使って温めすぎると、本体が変形する可能性があるので注意が必要です。

無事にロジックボードを取り外すことに成功。

中央に赤い四角で囲まれているのが第2世代64bit CPUの「A8X」で、前モデルのA7チップに比べて40％早いCPUパフォーマンスを発揮できるとのこと。

ロジックボードの背面。

ロジックボードの左下部分にもチップがあり、Maximのオーディオアンプやデジタライザーなどが搭載されています。

残すは前モデルから駆動時間が変わらないバッテリー。バッテリーは多くの接着剤が使われていて、最も取り外しにくい部分なので、 Cue iOpenerでバリバリとはがします。

バッテリーはサイズが前モデルの32.9Whから27.62Whに減少。減少しているにも関わらずバッテリ駆動時間が変わらないのは、ディスプレイの輝度が低減されたことにより消費電力を削減できているからとのことです。

部品をすべて取り外された本体。所々に接着剤の後がチラホラ。

iPad Air 2の修理難易度は10点満点で2点でした。10点が最も修理しやすい点数であることを考えると、iPad Air 2を自分で修理するのはかなり難しめ。フロントパネルを外すときにディスプレイを破損する可能性があること・フロントパネルのほぼ全面に接着剤が使用されていることなどが、修理難易度を上げた要因として挙げられていました。