Windows XPのカスタムサポート価格は95%の割引が可能と判明
By Julius Santiago
公式サポートが終了したWindows XPですが、諸外国の政府がマイクロソフトとサポートの延長契約を交わすなど、OSの移行が進んでいないところが大規模な組織単位で残っている状況です。そんなXPのサポートを延長するカスタムサポートの価格は、企業ごとの交渉によっては95%もの値引きが可能ということが明らかになりました。
Microsoft slashes Windows XP custom support prices just days before axing public patches - Computerworld
http://www.computerworld.com/s/article/9247708/Microsoft_slashes_Windows_XP_custom_support_prices_just_days_before_axing_public_patches
Computerworldによると、マイクロソフトはWindows XPの公式サポートが終了する数日前に大企業や政府に対して、追加パッチを供給する「カスタムサポート」契約の価格を大幅に引き下げていたことが判明しました。
企業間のソフトウェアライセンス交渉を行う企業「Emerset Consulting Group」の共同創立者ダリル・ウルマン氏によると、とある1万台のXPマシンを持つ企業は、2週間前に200万ドル(約2億円)のカスタムサポート料金の提案を断ったところ、数日後にマイクロソフトから25万ドル(約2500万円)という値引き価格の提示があったとのこと。Computerworldも別の企業に対する同程度の条件で1年間のカスタムサポートを付与する取引を確認しています。
カスタムサポートの正式な料金は発表されていませんが、台数が明かされていないものの、イギリス政府は約555万ポンド(約9億6000万円)、オランダ政府は数百万ユーロ規模の延長サポート取引を行っています。Emerset社の調べで、Windows XPのカスタムサポートは、1万台のXPマシンに対して200万ドル(約2億円)=1台200ドル(約2万円)という、以前から設定されていた料金を継続する形をとっているものの、最小契約台数は750台からで、企業ごとの交渉によっては最大95%もの割引が可能ということが明らかになっています。
Windows XPはサポートが終了した4月8日以降も、依然として28%ものシェアを占めており、マイクロソフトは大口顧客のカスタムサポートを大幅値下げすることで、大規模な情報漏洩が発生した場合の批判を回避する狙いがあると見られています。しかし、公式サポートはすでに終了しているため、どの企業もいつかはOSのアップグレードが必須。ウルマン氏は「マイクロソフトは顧客がそれぞれのペースでOSを移行できるように支援していると考えています」と分析しています。
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