インタビュー

「マン・オブ・スティール」クラーク・ケント役のヘンリー・カビルはスーパーマンその人だった


8月30日に公開される新たなスーパーマンの映画「マン・オブ・スティール」で、主人公であるスーパーマン(クラーク・ケント)を演じたヘンリー・カビルさんに役作りや撮影時のお話についてインタビューしてきました。

映画『マン・オブ・スティール』公式サイト | HOME
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新たなスーパーマンを演じるヘンリー・カビルさん


アメリカを代表するスーパーヒーローを演じるのがイギリス人俳優だというのもちょっと面白いポイント


GIGAZINE(以下、G):
まずは役作りに関してお伺いします。今回、スーパーマンとしての役作りでは過去の映画シリーズではなく原作コミックを読み込んだと伺いました。

ヘンリー・カビル(以下、ヘンリー):
そうです。僕はスーパーマンというのは映画出身ではなく、コミック出身のキャラクターなのだと思っています。リチャード・ドナー監督によるクリストファー・リーヴ主演の映画「スーパーマン」には多くのファンがいますが、コミックで描かれているスーパーマンの重要なテーマなどについて知っている人はそこまで多くないのではないでしょうか。だからこそ、まずはコミックを読んで勉強しようと思いました。映画版を見ると、どうしてもドナー監督とリーヴ氏による影響を受けてしまいますから、今回の「マン・オブ・スティール」がスーパーマンを扱った一番最初の映画だと考えるようにして、僕なりの解釈をコミックから膨らませるようにしました。映画やテレビのスーパーマンを参考にしていたら、混乱してしまったと思います。

G:
原作コミックのスーパーマンとあなたが演じたスーパーマンには違いはありますか?

ヘンリー:
原作のスーパーマンにはいろいろな見方や視点、解釈があって、エピソードやシリーズごとに違う人が描いていたりしますから、それぞれの解釈と、僕なりの解釈とでも違いはありますね。1つずつ違いを挙げていくと丸1日かかってしまいますよ(笑)

G:
役作りの際に行ったトレーニングに関してお伺いします。今回、マーク・トワイト氏によるトレーニング指導を受けていますが、辛いものでしたか、それとも楽しいものでしたか?

ヘンリー:
両方ですね。相当なハードワークで、非常に辛いものでしたが、マークともう1人のトレーナーであるマイク・ブレバンスは僕が楽しめるようにも配慮してくれました。彼らの仕事ぶりはとても素晴らしいもので、仕事を愛していて、情熱を持って取り組んでいるんです。だから、僕も彼らと同じくらい情熱的に取り組むようにしました。スーパーマンの体を作り上げるのに「魔法の杖を一振りして変身」というわけにはいかないので、彼らは僕に合ったトレーニングメニューや食事プログラムを作ってくれて、僕はそれをきっちりこなす。だから、楽しい部分もありましたし、辛い部分もありましたよ。

G:
特に印象に残っているトレーニングはありますか?

ヘンリー:
ローイングマシンはとてもきつかったですね、たくさん呼吸しなければいけなかったから。そうですね、あの一番ひどかった日々を思い出してみると……カロリーをどれだけ摂取しているかによってトレーニングの辛さはかなり変わってきます。カロリーをあまり取れていないときはトレーニングは辛いものになりますが、たくさん摂取しているとエネルギーがあるので、楽しくトレーニングすることができるんです。個人的に、心拍数を上げるトレーニングはあまり好きではないんですけれど(笑)、でも、重要なトレーニングなので一生懸命取り組みました。

一番好きだったトレーニングは、足の前面やふくらはぎを鍛えるスクワットや、全身を使うデッドリフトというトレーニングです。このトレーニングはやればやるほどに強くなっていることが実感できるし、やりたいだけやれるというところも良かったです。

G:
演技に関してお伺いします。今回のスーパーマンは葛藤する場面が印象的で、以前の作品よりも人間味が増したように感じました。悩めるスーパーマンを演じるにあたり、気をつけた点や工夫した点はありますか?

ヘンリー:
演技に関して、特別に準備をしたというところはありません。できるだけリアリスティックにしたかったんです。クラーク・ケントが経験する苦悩は、状況こそ違えども、みんなが経験していることなんです。クラークは異星人であるがゆえに孤独で、誰も彼の気持ちを理解してくれないから、増幅されていますけれど。でも、この孤独感というのは誰しもが経験していますよね。だから、僕も自分が経験した孤独感をもっと増幅させて演技に取り入れるようにしました。また、スーパーマンは周りに何と言われようと「常に正しいことをしよう」という信念を持って行動しますが、僕もこの信念を持って演じるように心がけました。

G:
実際にご自身が葛藤した経験は活かされていますか?

ヘンリー:
そうですね、僕は演技法として、自分の経験を思い出してキャラクターの気持ちに合わせるようなところがあるので、自分の体験の中からクラークが経験したことに似たものを取り出すことで、演技に活かせたと思います。

G:
今回、撮影はかなり多彩なロケーションで行われていますが、その中でも特に大変そうだなと思ったのが、実際のカニ漁船に乗り込んで波に打たれるシーンの撮影です。

ヘンリー:
カニ漁船のシーンの撮影には3日間かけました。その中で、30フィート(約10m)の波がやって来て「なんて地球は大きくて、人間はちっぽけなんだ」と感じることもありましたが、とても楽しかったし、素晴らしい体験でした。荒れた海にはあまり慣れていなくて大変でしたが、実際にカニ漁船で働く漁師さんもいて助けてくれたので、素晴らしいシーンが撮れました。

G:
かなり危険な撮影だったのでは?

ヘンリー:
常に危険でした(笑) とにかく波が高くて、何人か波を受けて転がってしまうこともありました。波を受けたとき、グッと押されても転がるほどではないイメージがありますが、波を受けた人によると、立っていることは不可能で、倒れてデッキの端まで流されてしまうらしいです。救命胴衣を着用していて安全対策も万全だったので「死と隣り合わせ」というほどではなかったですが、100%安全というわけではなかったですね。

G:
「特にここは自信がある!」など、観客に瞬きせずに見て欲しいというシーンはありますか?

ヘンリー:
瞬きもせずに、ですか(笑) そうですね、とにかく全編が自信作です。映画に関わった人すべてが素晴らしい仕事をしてくれました。ザックは天才で、脚本や撮影などすべてが素晴らしかったし、CGI制作スタッフも見事な仕事をしてくれました。戦いのシーンの一連の動きの構成も文句なしです。だから「ここが一番」と抜き出せるシーンがありません。ただ、作中の第三章、つまりクライマックスにあたる部分は、僕も息をするのを忘れてしまうぐらいに見入ってしまうシーンで、お気に入りです。

G:
「マン・オブ・スティール」には「選択」というテーマがありますが、カビルさんが下した人生における重要な「選択」は何ですか?

ヘンリー:
毎日ですね(笑) 選択の面白いところは、人間が選択するかしないか、それこそ右に行くか左に行くかというだけでも人生って大きく変わりますよね。でも、本人はそれに気付いてすらもいなかったりする。大きな選択は、きっと自分でもやってきたと思うんですけれど、それは他人にはまだお話しできない……というものもあったりするかもしれません。

G:
これからは町を歩いているときに、子どもから「スーパーマンがいる!」と言われることも出てくるかもしれませんね。

ヘンリー:
僕の人生においてすごく新しい経験になるでしょうね。子どもたちは、ヘンリー・カビルが映画の中のスーパーマンという役を演じているとは思わずに、実在する本物のスーパーマンだと信じているでしょう。親がフィクションだと説明していたら話は別ですが、ほとんどの親は子どもの夢を壊すようなことは言いませんから。だからこそ、僕は慎重に、かつ上手に対処しなければいけませんね。僕のことをヒーローだと信じている子どもには敬意を払わなければいけない。それは、僕の人生の中ですごく新鮮なことですけれど、日々、だんだんと慣れていくでしょう。

G:
そういった状況に対するプレッシャーはありますか?

ヘンリー:
もちろんありますけれど、このことはポジティブに受け取りたいですね。子どもにいい影響を与えられる存在になるチャンスなんて、誰もが手にできるものではないですから、素晴らしいことだと思います。

G:
衣装について伺いたいのですが、スーパーマンのスーツは着心地はいかがでしたか?

ヘンリー:
不思議なことに(笑)、イリノイ州は暑いからものすごく暑かったですし、バンクーバーは寒いのでものすごく寒かったです。体を守るために作られたスーツなのに、実際にはスーツは守ってくれなかったですね……(笑)

G:
撮影が大変で撮り直しをしたところなどはあるのでしょうか?

ヘンリー:
準備をしっかりとしていたのでスムーズに進み、撮り直しが必要になることはなかったです。撮影期間が6ヶ月ありましたから、撮影素材は相当な量になりましたよ。

G:
先ほど、カニ漁船での撮影が大変だったと伺いましたが、他に印象深いロケ地はありますか?

ヘンリー:
バンクーバーの近くの山頂で、ヘリコプターが近づいてきて飛び去っていくシーンが印象に残っています。それまで、長い間スタジオの中にこもりっぱなしで撮影していたので、屋外、しかも自然に囲まれた山の頂上での撮影ができて、最高の気分でした。

いろいろなロケーションで撮影したので、それぞれに異なる大変さがありましたが、海に浮かぶオイルプラントのシーンは撮影時期が真冬で、それなのにシャツを脱いでずぶ濡れになるということでかなりきつかったですよ……でも、どれも素晴らしい経験ですね。

G:
エドワーズ空軍基地での撮影はいかがでしたか。

ヘンリー:
ああ、それだ!本当に最高だったよ。一番最後の撮影がエドワーズ空軍基地での撮影で、現役の基地だからたくさんの戦闘機が地上を走行しているところや、音の壁を破ったときに発生するソニックブームを聞くこともできました。基地で職員の人たちが働いている横での撮影は、すごく良かったです。

G:
なるほど。ワクワクするようなお話、ありがとうございました。

撮影から日数が経っているので、スーパーマンを演じていたときに比べれば筋肉は落ちているそうですが、それでも目の前にいるのは間違いなく「スーパーマン」だと感じる肉体。


女性ファンが非常に多いというのも納得のルックス


カビルさんがスーパーマンとして活躍を見せる映画「マン・オブ・スティール」は8月30日公開です。この記事に続いては、ザック・スナイダー監督へのインタビューとジャパンプレミアの様子をお伝えします。

・つづき
「AKIRA」の影響を受けたザック・スナイダー監督に「マン・オブ・スティール」についてインタビュー - GIGAZINE


◆「マン・オブ・スティール」
8月30日(金) 新宿ピカデリー他にて全国ロードショー
3D/2D 字幕/吹替え 同時公開
オフィシャルサイト:http://www.manofsteel.jp
Facebook:https://www.facebook.com/manofsteeljp
配給:ワーナー・ブラザース映画
TM & © 2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.
TM & © DC COMICS

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in インタビュー,   映画, Posted by logc_nt

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