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無料で50GBも使える「MEGA」スタートから1日で登録者数100万人を突破


2012年1月にFBIの摘発を受けてオンラインストレージ「Megaupload」が閉鎖されましたが、その創設者だったキム・ドットコム氏が新たなオンラインストレージ「MEGA」のサービス提供を開始しました。このサイトを待ちわびていたユーザーは世界中にいたようで、オープンからわずか1日で登録者数が100万人を突破しています。

MEGA
https://mega.co.nz/



Mega hits 1 million users after one day as Kim Dotcom officially launches the service - The Next Web
http://thenextweb.com/insider/2013/01/20/kim-dotcom-officially-launches-the-new-mega-at-an-insane-press-event/



Mega-Launch: a fake FBI raid, dancing girls—oh, and human rights! | Ars Technica
http://arstechnica.com/tech-policy/2013/01/mega-launch-a-fake-fbi-raid-dancing-girls-oh-and-human-rights/



現地時間の1月19日、ニュージーランド・オークランドにあるドットコム氏の邸宅でMEGAのローンチパーティーが開かれました。この会見でドットコム氏は、MEGAをローンチしてわずか1日の間に登録ユーザー数が100万人を越えたことを認め、その勢いを「我々はもう止められない」と表現しました。パーティー会場にはFBIのヘリも姿を見せましたが、パーティーは滞りなく行われました。一応このヘリはフェイクだそうです。

上空から「これは違法集会です。騒ぎをやめてください」と拡声器で呼びかけ中のヘリ。これもパーティーの一環。


パーティーはダンスナンバーが流れるなど打ち解けたムードで始まりましたが、後半にはマジメな企業Q&Aも行われ、ドットコム氏は「インターネットはいかなる人にも、会社にも、政府にも属していないものです。これを支配したり制御しようとすることは革新への逆行であり、やめなければなりません」と宣言しました。

ドットコム氏によると、MEGA誕生のきっかけはニュージーランド警察による突然の逮捕劇にあったとのことで、もしもあのときに何もなかったら、こんなサービスは誕生しなかったそうです。1月19日のことを、ドットコム氏は「とてつもなく恐ろしいもの、そして素晴らしいものの誕生日」と表現しました。


「国連によるとプライバシー権は基本的人権だそうですが、政府はみなさんのことを密かにスパイし、基本的人権を侵しています」とドットコム氏。「何も違法なことをしていないのに、なぜデータが差し押さえられるのでしょうか?MEGAはみなさんのプライバシー権を尊重し、データを秘密かつ安全に守る技術を開発しました。MEGAを使うことで、あなたのことを知りたがる何者かに『NO』を突きつけることができます。スパイしようとする政府に『NO』ということができます。そして、自由なインターネットとプライバシー権に『YES』を表明できます」と、MEGAのコンセプトを語りました。

質疑応答の内容は以下のような感じだったようです。


Q:
(MEGAとは別にドットコム氏がリリースすると言われていた)「音楽共有サイト「MegaBox」」のローンチはいつになりますか?また、その他の関連サイトについては?

A:
おそらく6ヶ月ぐらいかかると思います。私は完璧主義者だから。

Q:
再びMegauploadのようなことが起きないようにした工夫は?

A:
法律を遵守しているかどうか、サイトの隅から隅までチェックしています。

Q:
ニュージーランドの愚かな政府があなたを逮捕したが、ビジネスをダメにしたことについて責任を負うべきだと思いますか?

A:
政府に対しての印象は、何か誤解させようとしているのではないかということ。問題の解決方法があることを願っています。私は犯罪者ではなく、何も間違ったことはしていません。

Q:
MEGAはコンテンツストレージですが、コンテンツデリバリー(配信元)にも変わりうるのですか?

A:
もちろん!コンテンツを配信・流通させられるようになれば、それこそが我々のゴールです。

Q:
開発のうちどれぐらいを外注していますか?ニュージーランドの労働力を使う予定はありますか?

A:
開発は仲間のMattiasとBramが行っています。Megauploadは閉鎖された時点で全世界に220人の従業員がいて、彼らは退職金もなしで失職することになりました。そのため、再雇用を望んでいる人については再雇用する予定です。ニュージーランドでは数百人を雇うつもりです。

Q:
MEGAのことを表現するとき、「スタートアップ(始動した)」と呼ぶべきですか?それとも「リブート(再起動)」?

A:
MEGAの中にはMegauploadだったものは一つもなくて、すべて1から作り直しました。

Q:
MEGAから若者に期待することは?

A:
私が設定しているゴールとは、いつだって知識と教育のためのプラットフォームを提供することです。海賊行為(著作権侵害行為)は、インターネット企業であれば対処しなければならない共通の問題で、これはGoogleでも同じことです。誰かが、自分で買った自動車でスピード違反したとして、彼のことをシャットダウンできますか?

ドットコム氏によると、Megauploadではファイルをダウンロードさせた数に応じてお金が支払われる報奨プログラムが用意されていましたが、ファイルサイズが100MB以上のものをアップロードして明らかに著作権侵害をしているユーザーに対しては支払いが行われておらず、また、そもそもプレミアムユーザーでなければ支払いを受けることはできなかったのですが、当局は一切そういった事情を汲んでくれなかったそうです。

「とにかく、Megauploadを閉鎖させたかったんだろう」とドットコム氏。ハリウッドとインターネットとは、この件について解決方法を一緒に話し合うべきだと提案していますが、果たしてどうなるのやら。

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in メモ,   ネットサービス, Posted by logc_nt

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