「Megaupload」閉鎖&FBIが運営者を逮捕、驚愕の運営実態と収益額が判明


オンラインでファイルを共有できるストレージサービスの大手「Megaupload」にアメリカ司法省と連邦捜査局(FBI)の捜査が入り、運営者7人が起訴されました。これにより、サイトは閉鎖されています。

BBC News - Megaupload file-sharing site shut down



The Mega empire: Details of the MegaUpload indictment — Tech News and Analysis



Megauploadは有名なオンラインストレージサービスの一つで、未登録ユーザーでも1ファイルあたり500MB、登録済みユーザーなら1ファイル2GBまでのファイルをアップロード可能なサービス。ストレージの容量は無料登録ユーザーが200GB、有料会員であれば無制限に利用可能でした。

司法省とFBIによると、Megauploadの著作権侵害による被害総額は5億ドル(約385億円)を上回るもの。現在、アメリカの議会ではオンラインでの海賊行為を禁止する「Stop Online Piracy Act(SOPA)」法案が審議されていますが、Megauploadについてはすでに2週間前には手配が行われていたとのこと。

共同創業者であるKim Dotcom(Kim Schmitz)とMathias Ortmannはニュージーランドのオークランドで、他の2人の従業員とともに逮捕されました。捜査令状は9ヶ国で20を越える数が発行され、5000万ドル(約38億6000万円)が差し押さえられました。

現在、Megaupload.comにアクセスするとFBIによる海賊盤警告の文書が表示されるようになっています。


Scribd.comには訴状がアップロードされています。これによると、Megauploadは有料会員から1億5000万ドル(約116億円)、広告などで2500万ドル(約19億円)、あわせて1億7500万ドル(約135億円)以上の利益を上げていたとのこと。

Mega Indictment


GigaOMのまとめによると、
・Megauploadはヴァージニア州の「Carpathia Hosting」というホスティングプロバイダにメインサーバを置いていた。サーバの数は1000以上で、総容量は25ペタバイト。
・2番目に大きなデータセンターはオランダにあり、Leasewebという会社から700以上のサーバを借りていた。
・ユーザーは1億1000万ドル(約85億円)以上をPayPal経由で支払っていた。
・従業員は9ヶ国にわたり30人以上が働いていた。
・FBIや各国警察機関により60の銀行口座と大量のPayPalアカウント、メルセデスベンツを始めとする30台以上の自動車やバイクを差し押さえた。
・Kim Schmitzの主張によると、彼はMegaupload.com、イメージホスティングサイトのMegapix.com、アフィリエイトサイトのMegaclick.comの68%、Megavideo.comとMegaporn.com、Megapay.comの100%を所有。
・CTOだったMathias OrtmannはこのMega帝国の25%を所有。
・Megauploadの従業員はYouTubeからムービーをコピーしてサイト利用を促進していた、証拠として「YouTubeのムービーをダウンロードし続けるサーバを有効にしておく?キム(Kim Schmitz)はこれが最優先だと言っている」「キムは本当はYouTubeの内容を1対1で(丸ごと)コピーしたい」といったメールが残っている。
・他のメールでは、幹部が特定のDVDや作品をアップロードしたユーザーに対してどう報奨金を与えるか議論していた様子が記録されている。
・自分たちを現代の海賊に例えるメールも見つかっている。
・MegauploadのプログラマがサイトへDVDを多数アップロードしていた。
などの事実が判明しているようです。

「違法ファイルがアップ可能な状態にあった」というだけであればYouTubeなども同じように閉鎖になりそうですが、訴状の10ページ目「21」「22」がおそらく核心に迫る部分で、著作権者が削除申請ツールを使って削除したとしても、実際にはアップロードされたファイルには複数のリンク用URLが存在し、実際のサーバ上のファイルが削除されるわけではなく、そのURLのうちの1つが削除されるだけであり、この削除依頼ツールは実質的には機能していなかったようです。

たとえば、ある「A」というファイルについて「http://www.megaupload.com/?d=1」「http://www.megaupload.com/?d=2」「http://www.megaupload.com/?d=3」というようにしていくつもURLが生成され、このうち著作権者が「http://www.megaupload.com/?d=1」に対して削除依頼を出した場合、あくまで「http://www.megaupload.com/?d=1」というURL経由でのアクセスができなくなるだけで、アップロードされたファイル自体は削除されていないので、相変わらず「http://www.megaupload.com/?d=2」「http://www.megaupload.com/?d=3」ではダウンロード可能な状態になっていたというわけです。

Megauploadではサイト閉鎖直前にこれまでかけていたダウンロード速度制限を解除したため、一時的に世界中の帯域の57%を占有することとなりました。これによりDropboxのトラフィックを越えたとのこと。

Before shutdown, Megaupload ate up more corporate bandwidth than Dropbox

つい先日、MegauploadはYouTubeに「Megaupload大好き!」などとアーティストが歌い上げるCMムービーを投稿し、これを削除したレコード会社と裁判沙汰になっています。

Megaupload が広告をめぐりレコード会社と粉争中、CEO は有名音楽プロデューサーと判明 -- Engadget Japanese

その問題のムービーがコレ。

Megaupload Mega Song HD - YouTube


ほかにもオンラインストレージサービスは数多くありますが、今回の閉鎖を受けて何か動きがあるのか、SOPAの件と合わせて注視しておく必要がありそうです。

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in ネットサービス, Posted by logc_nt