サイエンス

自動的に修復されるコーティング技術登場、スクリーン保護カバーは不要に

By eagleapex

アイントホーフェン工科大学の研究チームが、傷ついた表面を自動的に修復するコーティング技術を開発しました。この内容は材料科学のジャーナル誌Advanced Materials Volume 24,Issue 27に掲載されています。

Self-Replenishing Surfaces



Self-Replenishing Surfaces - Dikić - 2012 - Advanced Materials - Wiley Online Library



Scientists create self-healing protective coating, deliver killing blow to screen protectors | ExtremeTech

いまや防水や抗菌といったコーティング技術は珍しいものではありませんが、コーティングしたアイテムは高くなってしまうので、値段を抑えるためにできるだけコーティングを薄くする傾向があります。そのため、ちょっとひっかくだけでも剥がれてしまいます。


今回、アイントホーフェン工科大学の研究者たちは、3つのレイヤーで構成されるコーティングを開発しました。コーティングは水を弾く第1層、軸となる重合体(ポリマー)の第2層、コーティングの活性成分を含んだ第3層から成ります。第1層が引っかかれると、活性成分は自動的に軸部分へと登ってきて自己修復を行い、表面を元通りの状態にします。

この技術が他のコーティング技術にも応用可能かどうかはまだ明らかではありませんが、大部分のコーティングがポリマーを使用していることを考えると、いろいろな種類の自己修復コーティングが作り出せることが期待できます。

ガジェット周辺に限れば、この自己修復コーティングは現在スマートフォンやタブレット向けに出ている防指紋・防塵プロテクターを置き換える存在になると考えられています。

こんな悲劇もやがてはなくなる……かも。

By Patrick Hoesly

さらに開発が進めば、自動車は洗車しなくても大丈夫になり、飛行機も汚れにくくて空気抵抗を減らすことができるようになり、船は藻類がこびりつくことなく水の抵抗が減り、コンタクトレンズやメガネも自動修復できるようになるのではないかと期待が寄せられています。

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in サイエンス, Posted by logc_nt

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