マジコン販売業者を改正不正競争防止法違反で愛知県警が初の刑事摘発
By Shinichi Haramizu
任天堂によると、ニンテンドーDS向けのマジコンを販売していた業者に対する刑事摘発が行われたとのこと。マジコンは不正な手段で入手したゲームを起動できないようにしてあるゲーム機のプロテクトを回避する機器で、2011年12月1日に不正競争防止法が改正されたことでマジコンの輸入・販売は刑事罰の対象となっていました。
ニンテンドーDS用装置の販売者に対する刑事摘発について : 2012年5月30日
マジコンはゲームソフトの内容をコピーしたり、そのコピーした内容から作られたイメージファイルをゲーム機で使用できるようにする機器。ソフトの貸し借りとは異なり、イメージファイルを手に入れれば誰でもゲームを遊べるようになることからゲーム会社では以前から存在を問題視しており、ゲーム機自体にマジコン対策を導入するなどしてきましたが、その対策をかいくぐって使用できるマジコンが登場するなど、いたちごっこになっていました。
DSは正しい使用法で遊びましょう
By derektor
これまで任天堂を始めとするゲーム会社各社は販売業者に対して警告を発し、民事訴訟も起こすなどして対応。2009年にはマジコンの輸入・販売差し止めが認められ、また2010年に改正著作権法が施行されても「ゲームのダウンロードは法律上問題ありませんのでご安心くださいませ♪」と販売を続行。2011年12月1日に改正不正競争防止法が施行され、マジコン等の販売に対して刑事罰が導入されましたが、それでも販売する業者が後を絶たないことから、愛知県警の協力を得て刑事摘発に至ったとのこと。なお、摘発されたのは埼玉県の男だそうです。
ちなみに、改正不正競争防止法違反では4月に栃木県の男が改造PSPメモリーを販売したとして逮捕・起訴された事例があります。
任天堂によると、マジコンの販売等を違反とする判決は日本以外でも韓国、台湾、イギリス、イタリア、オランダ、ドイツなどで出されており、また、一度は無罪判決が出たフランスとスペインでも改めて有罪判決が下っています。
By RobotSkirts
秋葉原でも日本橋でも、マジコン販売店舗や屋台の姿はもはや当たり前となっていましたが、これでようやく根絶されるのでしょうか。
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