レビュー

鉄製フライパンの3分の1、とにかく軽いチタン製フライパンを使ってみた


「大きなフライパンが欲しいけれども重くなるのは困る」「重いフライパンだと手首が痛い」「とにかく軽いのが欲しい」ということでいろいろ調べてみたところ、候補として浮上してきたのがこのチタン製フライパン「ホリエ チタンゴールドパン 32cm(税込み9650円)」です。実際にどれぐらい軽いかというと、同じ直径32cmのフライパン同士で重さだけを比較すると以下のような感じになります。

約480グラム:ホリエ チタンゴールドパン 32cm
約750グラム:ふっ素樹脂加工 リブル フライパン 32cm
約770グラム:えっ大くて軽いフライパン32cm ピンク
約870グラム:貝印 ビッグフライパン 32cm
約1キロ:匠技 フライパン32cm
約1.55キロ:SA 鉄フライパン 32cm


調べてみるとチタンは鋼鉄の半分以下の重さでアルミニウムの2倍近い強度をもち、酸や食塩水などに対する耐食性にも優れているとのことで、実際に買って使ってみることにしました。

通販で購入したのでダンボールに入って届いたのですが、箱を持った瞬間に軽さを実感。むしろ、中身が入っているのか心配になるレベルです。


初回利用時の注意として、一度洗ってから使うことと空炊きが不要であることが書かれています。


ツヤ消しなのでピカピカと光っているわけではありませんが、調理器具としては珍しい色なのでインパクトがあります。


裏面です。深さは一般的な中華鍋と同じくらいで野菜炒めやチャーハンなどを調理するのにちょうどいいサイズ。


柄は桐の木でできています。


柄と本体の接続はこんな感じ。一見すると頼りないですが、材料を入れて激しく振ってもグラグラしたりすることはありませんでした。


念のため実測してみましたが、重量はちゃんと480グラムでした。持ち上げた際の感覚は同じサイズの鉄製のフライパンより遙かに軽く、まるでプラスチック製の洗面器かなにかをつかんでいるように思えるほど。


チャーハンのレシピを発見。編集部にある食材で同じようなものを作ることにしました。なお、この時の調理者は「一人暮らし4年の間に、週1回くらい料理をしていた」というレベルの男性。料理はできるけれども上手という程ではありません。


編集部にあったごはんの残りとレタスを炒めることに。さっそく加熱開始。IHコンロですが問題なく作動しました。


点火すると一瞬でフライパンの表面にあった水分が蒸発し、食材に火が伝わる「ジュー」という音が聞こえてきました。焦げ臭いにおいがしてきたので、火力を調整しつつ材料をかくはんしますが、あまりの加熱速度に手が追いつきません。


軽いのでフライパンを動かして中身を混ぜるのはそれほど難しくないのが救いですが、とにかく一度火に乗せたら混ぜる手を休めることはできません。火力の調整もうまくいかず、かなりの部分を焦げ付かせてしまいました……。


こげ落とし用のスポンジでしばらく擦って見ましたが、痕が残っています。


なお、以前掲載した唐揚げがフライパンで焼くだけで完成する「揚げずにからあげ」オニオンコンソメ味を使ってみたという記事はもともとこのチタン製フライパンで調理する予定でしたが、ひどく焦がしてしまったので別の鍋でつくりなおした、という経緯もあります。

そんな訳で、再挑戦に備えもう一度説明書を読み返そうと箱の中を見ると「まずはこの料理からはじめてください!」という見出しと共に野菜炒めのレシピが紹介されています。どうやら、チタンのフライパンは使いこなしに技量が要るようでビギナーは焦げ付きにくい野菜炒めから入るのがおすすめ、ということらしいです。


先ほどの失敗に懲りたので調理者を交代。主婦歴4年のベテランがフライパンを握ります。まずは焦げ付きを防ぐためにキッチンペーパーで油を全体に塗りつけたあと、さらに少量の油を垂らします。


もやし、キャベツなどの食材を入れた後に点火。


レシピ通りに強火で一気に加熱します。


説明によれば「2分で完成」とありますが、味見したところさすがに火が通っていなかったので約3分で加熱を終了。ガスコンロの火力にもよりますが、今回のような卓上コンロではこのあたりが最短加熱時間のはず。


完成。シャキシャキの野菜炒めができました。3分でしっかり火が通っていますが、内部に水分が残っているのでちゃんと歯ごたえがあります。もやしやキャベツは米や卵より焦げ付きにくいことと、油を丁寧にひいたこと、とにかく休まずにかき混ぜ続けることを徹底したのが成功の要因だと思われます。


次はキムチチャーハンをつくってもらいます。焦げ付き易い食材が多い難敵なので、油をまんべんなく塗ってから調理を開始。


卵に火が通ったところで野菜と米を入れます。とにかく、加熱のスピードが早いので食材を冷蔵庫から出したりする時間はゼロ。投入するものは全て手の届く範囲に置いておかなければなりません。


最後にキムチを投下。材料を入れる時はフライパンを持ち上げてコンロとの距離を離しつつ、火にかけている時は一瞬たりともかき混ぜる手を止めないようにします。


約2分30秒で調理完了。


パラパラの理想的なチャーハンとまではいきませんが、きっちりと火が通っています。


今回使用した結果わかったことは「ホリエ チタンゴールドパン」は料理に慣れている人向けであるということ。プロの料理人である必要はありませんが、かなり頻繁に台所に立ち、なおかつ使用するコンロの調整などにも慣れている人が使わないと焦げ付きばかりになってしまう可能性が高いです。

ビギナーには「ピーキー過ぎてお前にゃ無理だよ」という訳ですが、炒める食材を全てそろえておくこと、油を丁寧にひくこと、かき混ぜる手を止めないことなどの原則を守れば短い加熱時間で料理を完成させることが可能。料理の回数が多いので、少しでも時短効果を発揮する調理器具が欲しいという人におすすめ。さらに、抜群に軽いので、大きいフライパンが欲しいけれども重たいと困る、という人は真っ先に購入を検討するべき製品です。

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in レビュー,   ハードウェア,   , Posted by darkhorse_log

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