試食

タニタ食堂100kcalプリンvsその他のプリン、味とカロリーのバランスは?


ダイエット甘味料をあえて使わず、一般的なデザートよりも30~50%カロリーオフ、80kcalまで下げた試作品も作ったものの、おいしさとカロリーのバランスを考えてあえて100kcalにするというこだわりを見せているのがこの「タニタ食堂の100kcalシリーズ」。これは体重計などの健康計測機器メーカー「タニタ」と森永乳業が共同開発したもので、「なめらかカスタード」と「ほくほくかぼちゃプリン」の2種類が現在発売されています。


で、問題はこの「100kcal」という部分で、確かに一般的なケーキ類やその他のデザートやおやつに比べると格段に低いのですが、市販のプリンで考えると実は言うほど高いカロリーというわけでもありません。しかしそこをあえて「おいしさとカロリーのバランス」を考えて、80kcalでもいけるところを100kcalにしてあるところがポイントらしい。本当にそんなに差があるものなのかどうか、よく似たようなカロリーの市販プリンたちと食べ比べ、値打ちを確かめることに。

タニタ食堂の100kcalデザート|森永乳業
http://www.morinagamilk.co.jp/products/brand/tanita/index.html

左が「ほくほくかぼちゃプリン」、右が「なめらかカスタード」


内側にはそれぞれのプリンの担当者のメッセージ


こっちはタニタ栄養士の資格を持つ有志が集まった会「栄養士委員会」のメンバーである関小夜子


で、もう一方が実はタニタの代表取締役社長、谷田千里(たにだ せんり)


このページに書いてあるプロフィールがかなり波瀾万丈で面白い。

 ■たにだ・せんり 1972年6月6日生まれ、38歳。東京都出身。子供のころは「早く家を出たくて、会社を継ぎたいと思ったことは一切なかった」。90年、立教高校を卒業後、「手に職をつけて自立したくて」父親の猛反対を押し切って調理師学校へ入学。しかし、椎間板ヘルニアに悩まされ、調理師を断念。95年、佐賀短期大学(現・西九州大学短期大学部)食物営業学科から佐賀大学工学部へ編入。97年に卒業後、アミューズメント施設企画・運営会社のニュートンを経て、98年、船井総合研究所入社。2001年、「苦しみや悲しみなんか、まったくないスーパーマンのような経営者だと思っていた」実父・谷田大輔前社長の強い要請でタニタに入社。タニタアメリカ取締役を経て、08年5月に社長就任。調理師と栄養士の資格を持つ。


2人とも書いてあるメッセージではダイエットを強調しており、いずれもカロリー表示は100kcal。

「なめらかカスタード」のカロリー表示


「ほくほくかぼちゃプリン」のカロリー表示


各メーカーのプリンのカロリーを記録して平均を出したページ「プリンのカロリー - 簡単!栄養andカロリー計算」によると、一般的に市販されているプリン100グラムあたりの平均カロリーは126kcal。タニタのプリンも同じく100グラム換算で考えると、100グラムあたり117.6kcal。その差は8.4kcalとなり、実はタニタが特別にカロリーが低いとは考えにくいということがわかります。

では次に中身を見てみましょう。

左が「なめらかカスタード」、右が「ほくほくかぼちゃプリン」


対決するのは容量が同じぐらいの「メイトーのとろけるカボチャプリン」と「淡路島 牛乳屋さんがつくった焼きプリン」


左は淡路島プリン、右はメイトーのカボチャプリン。重量はいずれも少し少ない。


カボチャプリン同士を比較、左がメイトー、右がタニタ。色合いはメイトーのカボチャプリンが鮮やかな黄色。タニタのカボチャプリンはやや鈍い黄色。


左は淡路島プリン、右はタニタのカスタードプリン。これもまた、タニタのプリンの方が色合いが鈍い。


それぞれのカボチャプリンを容器から出してみることに。同じように少し温めて容器から出したが、メイトーのカボチャプリンは非常に出しやすかったのに対し、タニタのカボチャプリンは出しにくい感じ。


カスタードプリンも同様に容器から出してみると、今度は反対で淡路島プリンは出しにくいが、タニタのカスタードプリンは出しやすいという結果に。買ったままのカップに入れて食べるのではなく、お客様に出す場合などでは容器からきれいに出るかどうかという事も大切なポイント(カップからこうやって出すと、市販品だと見破られないケース多々あり)。


では実際に味を確かめてみる事に。タニタのカボチャプリンは舌触りがざらっとしていて、いかにもカボチャを食べたという触感。味は濃厚で予想以上にグッド。


メイトーのカボチャプリンはつるっとした触感でタニタに比べるとあっさりしており、従来のプリンの触感と味。


この触感の差は何によるものなのか?ということで成分表をよく見ると、メイトーのカボチャプリンは「かぼちゃパウダー」を、一方タニタのカボチャプリンは「カボチャペースト」を使用していることが判明。すなわち、カボチャの粒子の差が触感の違いになっているわけです。

タニタのカボチャプリンの成分表、カボチャペーストと書いてあります


一方、メイトープリンの成分表にはかぼちゃ粉末(かぼちゃパウダー)の文字が。この差が食感のクオリティの差になるわけです。


また、タニタのカスタードプリンは粘りが強く、結構濃厚。調べてみたところ、このカラメルソースには黒みりんが隠し味に使われているとのこと。


一方、淡路島プリンはどちらかというとサクッとしたおいしさで、カスタードの部分も濃度は低い。しかし、これは人の好みによりけりかも。


なお、イメージ画像と実物の色合いを比較すると明らかにイメージ画像の方が2ランクぐらい彩度が高いのがわかります。


参考までにメイトーのカボチャプリンは80グラムで101kcal、これもまた低カロリーをうたっています。100グラムに換算すると126kcalで、100グラム換算のタニタに比べて8.4kcal高いだけ。


淡路島プリンは80グラムで108kcal、100グラムに換算すると135kcal、100グラム換算のタニタに比べて17.4kcal高くなっています。


最後に値段を比較してみると、

・タニタ:120円(1個)
・メイトー:158円(3個入り)
・淡路島:105円(2個入り)

となっており、明らかにタニタのプリンは高い部類ですが、その分だけ味は濃厚でしっかり作られており、味とカロリーのバランスを考えると、確かに値段相応の価値はあるのではないか?という感じで、量は少なくとも味を濃厚かつ本格的にすることで、あまりたくさん食べなくても満足できるように作ってあり、むやみやたらとカロリーを減らすだけのダイエットではない方向性が、こうやって比較すると如実に理解できます。タニタおそるべし。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
とろーりなめらかなプリンが1個なんと12円で完成、超絶お得なバイキング用プリンミックス - GIGAZINE

「パンに塗るプリン」として有名な青華堂「ミルキーゴールド」をいろんなパンに塗ってみた - GIGAZINE

親子丼に合わせたあっさり味のなか卯「こだわり卵ぷりん」試食レビュー - GIGAZINE

in 試食, Posted by darkhorse

You can read the machine translated English article here.