サイエンス

電話を発明した「グラハム・ベル」が残した奇妙で創造力に富んだスケッチいろいろ


電話を発明したことで知られる発明家「アレクサンダー・グラハム・ベル」が、生前に日々の研究を進めながら書きためていたスケッチブックがあります。

人類史上でもとりわけエキサイティングな技術革新期の最前線にいた人物のスケッチは、途方も無く想像力に富んだ思考の形跡が記録されており、値段の付けられない宝物と言えるのではないでしょうか。


実際のスケッチは以下から。Alexander Graham Bell's Delightfully Weird Sketchbooks - Alexis Madrigal - Technology - The Atlantic

1876年の3月10日、アレクサンダー・グラハム・ベルは人類史上初めての通話実験に成功します。最初の言葉は隣の部屋にいた助手に対する「ワトソン君、用事がある、ちょっと来てくれたまえ」だったそうです。ベルは研究成果や無数のアイデアを研究室にあるスケッチブックへ記録していました。

以下が実際のスケッチの数々です。あまり説明が無いものが多いので、彼が本当のところ何を考えていたのかはわかりかねますが、非常に見応えのあるスケッチとなっています。

これは電話システムの最初のスケッチであると考えられています。


ベルはヘリコプターによる飛行に魅了されていました。


ベルの思考手順がわかりそうなスケッチ。


時折、スケッチブックには彼の生活が日記のように描かれています。馬に乗ってたこ揚げをするのが大好きだったそうです。


隕石や飛行機などの興味を持ったトピックの切り抜きを貼っています。


ここでは「ghost effects」と「elliptical reflector」について熟考しているとのこと。


側面から見た場合と上空から見た場合の図解。ただの手こぎボートに見えますが、何かとてつもない可能性を秘めたものだったのでしょうか。


電信線を運ぶためのアイデア。


添付してあったメモによると、ベルは埋まっている電信線への実験をするためにこの装置といっしょに出かけたそうです。また、これは自画像とも書いています。


ベルが思いついた飛行機のデザインです。ベルが生きた20世紀の初めに動力飛行は現実のものとなりました。


ベルの発明の一部には簡単なものもあり、ここでは複数人で同じものを持つ場面で役に立つ仕掛けを想像しています。


このスケッチは「車輪を上げる装置」という名前。


飛行機を飛ばすための仕組みでしょうか……?


どのようなカラクリなのかわかりませんが、ちょっとピカソみたいなタッチです。


この装置を何と呼ぶか迷っているようです。


ベルが発明した「より良いシーソー」。「太った男の子は片方の端に、軽い男の子はもう一方へ。普通のシーソーよりもずっと利点がある」とメモされています。


翼の実験装置と思われるもの。


この「死んだ鳥を観察したスケッチ」のように、ベルのスケッチブックには信じられないほどの様々な事柄が描かれています。そして彼は、ほぼすべての出来事に対して科学的なアプローチを取っているので、まさに発明家とはかくありなんという見本のようです。


なお、スケッチブックはアメリカ議会図書館に保存されており、これらの画像はスケッチブックをデジタル化したものの一部とのことです。

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in サイエンス, Posted by darkhorse_log

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