モバイル

携帯電話の基地局が利用できない時でも通話可能な衛星携帯電話「イリジウム」とは?


東北地方太平洋沖地震の発生を受けて、基地局に被害が及び、東北地方を中心に携帯電話を利用できない地域がありますが、災害などで携帯電話の基地局が利用できない場合でも通話可能な携帯電話があります。

それが衛星を用いることで地球全域をカバーした携帯電話「イリジウム」です。

詳細は以下から。
これが衛星携帯電話イリジウム端末「9555」の紹介ムービー。
YouTube - Iridium 9555 Tutorial: Dialing and Completing a Call


衛星を探しているところ


通話時はアンテナを空に向ける必要があります。


通話時は国番号を入力してからダイヤル


遮へい物が無いところで利用します。


地球全域を66の衛星がカバーしています。


シームレスに通話が可能。


イリジウム衛星携帯電話 | イリジウムサービス | KDDI株式会社


「イリジウム」のサービス内容。衛星と直接通信するため、地上の基地局の有無に影響されません。また、イリジウム端末同士の通信は衛星のみを経由して行われるほか、イリジウム端末と固定電話や携帯電話などとの通信は、アメリカにある地球局を経由して接続されるという仕組みを採用しています。


イリジウムの通話に用いる衛星は地上から780kmの低い高度に66機配置され、北朝鮮とスリランカを除く全世界をカバー。なお、室内および空が広く見えない場所では通話できない場合があります。


なお、66機の衛星に加えて予備衛星も配備。現用衛星に障害が発生した場合、代替衛星として利用されるので通話に支障はありません。


料金プランなどはこんな感じ。

料金 | イリジウムサービス | KDDI株式会社


端末の基本価格。現在販売されている「9555」の本体価格は税込24万9900円。使用契約料は税込1万500円で、さらに月額基本料および通信料がかかります。


イリジウム対応端末「9555」の本体。本体サイズは約55mm×143mm×30mmとやや大型で、重さも約266グラムとなっています。また、連続待受け時間は約30時間以内、連続通話時間は約4時間以内とのこと。miniUSBポートを利用することで2.4kbpsのデータ通信も可能になります。


側面


アンテナを伸ばしたところ。


手に持つとこんな感じ。


月額基本料。月額6000円で無料通信料2000円が含まれる「6000円プラン」と月額5000円で無料通信料1000円が含まれる「5000円プラン」の2種類があります。


通信料金はこんな感じ。6000円プランを契約して固定および携帯電話にかけた場合、20秒ごとに55円(1分あたり165円)かかります。


端末の価格が非常に高価なイリジウムですが、レンタルサービスも実施中。短期利用の場合は比較的安価に利用できるようになります。


なお、基本的に法人向けサービスとされていますが、申し込みページでは個人で申し込むことも可能であるとされており、その場合の支払い方法はクレジットカード限定。また、東北地方太平洋沖地震を受けてKDDIは災害対策関係機関などへの貸し出しを実施しています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
計画停電による携帯電話や固定通信サービスへの影響をKDDIが明らかに - GIGAZINE

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルなどが「災害用伝言板」を運用開始 - GIGAZINE

携帯電話各社が地震による通信障害を告知、災害用伝言板利用の呼びかけやネットワークの規制も - GIGAZINE

in モバイル,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.