「ポテチは塩味」という概念を打ち破った「ポテトチップス 俺のポテト モカココア味」&「抹茶小倉味」試食レビュー

チョコレートポテトチップスや柿の種チョコなど、スナック菓子の塩味をチョコレートの甘みを際立たせるアクセントに使った物はいろいろ見かけるようになりましたが、今回カルビーが繰り出してきた新商品はポテトチップス自体に甘い味つけをした「ポテトチップス 俺のポテト モカココア味」と「ポテトチップス 俺のポテト 抹茶小倉味」。

「ポテトチップスは塩味」という概念を思い切り無視した斬新すぎるコンセプトで、商品HPやパッケージでも「めっちゃ新しい、意外な組み合わせのポテトチップス」と言い切っていますが、果たして新境地の開拓は達成できているのか、恐る恐る食べてみました。

「モカココア味」と「抹茶小倉味」のポテトチップスの感想は以下から。PARIPARI VARIATION(パリパリバリエーション) ｜ カルビー株式会社

まずは「ポテトチップス 俺のポテト モカココア味」（税込145円）から。ちなみに、買ってきたコンビニではお試し価格ということで、どちらの味もこの値段から20円引きされていました。

「俺のポテト」をプロデュースする「キム兄」こと木村祐一 の似顔絵が描かれています。「BITTER そしてSWEET」なポテトチップスに仕上がっているようです。

しかし個人的にキム兄のイラストより気になったのは、フレーバーをイメージしたモカココアの絵をバックに仁王立ちするポテトチップスのマスコットキャラクター。彼に正式な名前はないようなのですが、昔からポテトチップスのイメージを担ってきた彼も、まさかココアと共演することになろうとは想像だにしなかったのではないでしょうか。

原材料名にしっかりと明記されている「ココアパウダー」と「コーヒーパウダー」。これがチョコレート菓子などだったらまったく驚かないのですが……

1袋あたり388kcal

意を決して開封してみました。ココアの香りがふわっと漂っています。予想のはるか上を行く見た目のアレさ加減ですが、幼稚園の遠足で園児がおやつのポテトチップスを落としてしまって野原の土まみれになった……というわけではないです。

食べてみると、ココアとコーヒーのほろ苦さがほんのりと広がり、後からイモ本来の味が追いかけてきます。ポテトチップスにはやはり塩がきいている味が圧倒的に多いので、どこか物足りなさを感じるのは事実。どんどん食べてしまう中毒性はかなり薄れていて、1枚ずつかみしめながら食べる感じ。ポテトチップスだと思うと何だか複雑ですが、ちょっとほろ苦いかりんとうか何かだと思うと何となく納得できるかもしれません。でもたくさん食べているとつらくなってきます。

続いて、「ポテトチップス 俺のポテト 抹茶小倉味」（税込145円）にチャレンジします。

キム兄はこのポテトチップスの味を短歌にして表現。ちなみに吹き出しの文字は直筆のものだとか。

「抹茶小倉味」という名前ですが、イメージしているのはあんこを添えた抹茶シフォンケーキのようです。それにしてもマスコットキャラクターとバックのイラストのギャップが半端無いことになっています。

原材料には「抹茶」「こしあんパウダー」、そして意外なところで「きなこ」が使われています。

1袋あたり386kcal

お皿に出してみたところ、抹茶味なので一応想像はしていたのですが、思ったよりバッチリ緑色に染まっていてちょっと困惑しました。

抹茶の色はハッキリ分かるのですが、味の方はぼんやりとしていて、パウダーが多めにかかったものに関してはうっすらとした抹茶の苦みと、こしあんらしき物の甘さが感じられる程度。おそらく何味か知らずに食べたら回答するのは難しいのではないでしょうか……。「モカココア味」よりは減りが早かったのですが、それは「やめられない、止まらない」状態に入ったのではなく、「これは一体何の味なんだろう」という疑問を解くために食べ続けただけで、ポテトチップスを食べたという満足感を得ることはできませんでした。

甘みと苦みという別の方向に味を振り分けているせいか、どちらもちょっとポテトチップスらしさに欠けるというか、何とも形容しがたいお菓子になっていました。上品な味付けを狙って特徴がぼやけてしまっているので、同じ味で出すにしてももう少しとっかかりのある味にしてほしかったところです。