取材

竹達彩奈さんが一日市長に就任、広島・竹原の町が熱狂につつまれた「たまゆらの日~ようこそ、あたたかな町へ~」現場レポート


癒し系アニメとして名高いARIAのスタッフが再集結して制作されたOVA「たまゆら」の舞台となった広島県竹原市にて、2010年10月10日(日)に町をあげてのイベント「たまゆらの日~ようこそ、あたたかな町へ~」が開催され、主人公・沢渡楓役の竹達彩奈さんが一日市長に任命されました。

市長就任イベントは塙かおる役の阿澄佳奈さんや岡崎のりえ役の井口裕香さん、桜田麻音役の儀武ゆう子さん、そして佐藤順一監督も同席して行われ、竹原の町で販売されたさまざまな「たまゆら」記念グッズや、無料配布された限定グッズは、つめかけた多くのファンによってどれも速攻で品切れ状態となってしまうなど、竹達市長の統治下に置かれた竹原市は、町中が「たまゆら」一色となったと言っても過言ではないほどの熱狂に包まれました。

「たまゆらの日」当日の様子は以下から。アニメたまゆら・公式サイト:ARIAスタッフが再集結!瀬戸内を舞台にしたヒーリングストーリー。

2010年10月10日のお昼時、竹原市役所の一室にて市長就任式が行われました。沢渡楓役の竹達彩奈さんはどこか誇らしげな笑顔。


竹原市の「ミスかぐや姫」から一日市長のたすきをかけてもらっていました。


塙かおる役の阿澄佳奈さんは一日教育長に任命され、そして岡崎のりえ役の井口裕香さんは一日消防署長に。


3人並んでの1ショット。


3人が賞状を手渡される様子を、佐藤順一監督と桜田麻音役の儀武ゆう子さんがまるで親が子を見守るようなあたたかな視線で見守っていました。


ちなみに、前日には儀武ゆう子さんの一日船長任命式が、「たまゆらラッピングフェリー」となった山陽商船の第5さんようの船上にて行われ、他のキャストさんと同様に賞状を受け取っていました。また、この日に収録された儀武さん演じる桜田麻音による船内アナウンスも、期間限定で流されるそうです。


一方、そのころの竹原の町は「たまゆら」一色とも言える状態に。まずはあちこちに貼られている「たまゆら」ポスター。


昔ながらの町並みを維持している「町並み保存地区」には、なんだか人だかりが……


ここ「旧笠井邸」では「たまゆら写真展」が行われていて、「たまゆら」ファンが大勢訪れていました。


土間に入りきらなかった靴が軒先にまで置かれています。地元の人と思われる親子連れも、興味を持ったようで中に入っていきました。


写真展のスタッフは来場者に非常に丁寧に接しており、「たまゆら」目的であるなしに関わらず、一歩邸内に足を踏み入れた人に対して、無料配布のコースターを無差別に配りまくっていました。


貴重な旧家の入場料がちょっとお得になる周遊券も、「たまゆら」バージョンで発売されていました。


こちらも手作り感あふれるマップ。「たまゆら」グッズ販売場所やモデルとなった場所などが書かれています。


目的の場所が分からないという質問に、お店の方が親切に道を教えてあげる一幕も。


写真展の会場は2階。ちょっと急な木造の階段をよっこらせと上っていった先です。


会場に入ると、さっそく4人のデフォルメパネルが出迎えてくれます。


作中のシーンが写真風に掲示されています。


絵コンテも惜しげもなく展示。


写真をテーマにした作品なので、キャストやスタッフがそれぞれ撮影したお気に入りの写真のコーナーもありました。


場所は戻って竹原市役所。授与式が終わったあとは市長室に移動して、市長や教育長、消防署長さんたちとキャスト・監督が座って語らう時間に。「『たまゆら』をご覧になって、また竹原が舞台になったことについてどう思いますか?」という質問に、小坂政司市長は「現代の若者の心をつかむのはアニメかなと思いまして、それと同時に夢がふくらんだり想像力を豊かにする作品だとも思いました」とコメント。また、「江戸時代にタイムスリップするような町並みもありますし、瀬戸内の海や島、山もあります。竹原を舞台に選んでいただいて、大変我々としても喜んでいるところで、地域活性化にむけて『たまゆらの町・竹原』をPRしていきたいです」とも語りました。」とも語りました。


「竹原に来てみてどう感じましたか?」という質問に対して、今回が初広島、かつ初竹原だという竹達さん。「私は埼玉生まれで東京にいるんですが、普段には感じられないような感情がわっと温かくやってきて、すごくほっこりした気持ちになりました。竹原の町を車で通っていると、たまゆらの舞台になった場所を見つけて、『ここ、もしかして“ぽって”(竹原さん演じる主人公・沢渡楓のあだ名)が転びそうになったところじゃない?』と気づいたりして、たまゆらの世界に入れたような感じで、すごく幸せな気持ちになりました」


続いて阿澄さん。「私も竹原に来たのは初めてなんですが、いくつか舞台になった場所にも行かせていただいて、本当にそのままなので、私たちは先にアニメからその風景を知って、その景色が現実に目の前にあるっていうのに感激して、うれしくなりました。いろんな場所をもっと探したいなと思ってます。それに、とってもあったかい町だなと感じました」


先にいろいろ語られてしまって答えあぐねている井口さん。「恥ずかしながら、私も竹原に来たのは今回が初めてで。車の窓からモデルになった写真屋さんを見つけて、本当にあるんだってわくわくしました。それに聖地巡礼というか何というか、見に来てくれている方もたくさんいて。きっとみんなわくわくした気持ちで竹原を訪れて、心がほっこりして帰るんだろうな、一緒の気持ちになんだろうなと思うと、『たまゆら』に関わることができて、とてもうれしいなと思いました」


これで竹原を訪れるのは3回目だという儀武さん。「『たまゆら』という作品を作るにあたって、私は取材をしている時に同行させていただいたんですが、これが映画とかで見るような日本情緒のあふれる風景なんだなと感じました。私自身が沖縄出身で、どちらかというとヤシの木の方が身近だったので(笑)作品と自分のつながりを深めるために2週間後くらいにもう一度竹原を訪れて、1人でいろいろ回ったりしました。だから、今日来た感想としてはみんなと逆で、アニメを見て『あ、ここ知ってる!』って思う感じです。竹原に来てくれたみんなにいろんなスポットを紹介して、見てもらいたいです」


佐藤監督には「たまゆらを舞台にしてたまゆらを作られた理由と、アニメに取り入れたことでどんな効果がありましたか?」という質問。「町並みや山、海など、アニメに限らず映画でも絵になる風景があるといいのですが、それがたくさんある。町そのものが1つの主役になる感じにしたいと思っていたので、竹原はぴったりの場所だったんです。実際に町の話を聞くと、みんな町が好きだと言っていて、活気というかエネルギーを感じました。温かく「たまゆら」を迎えていただいて、本当に感謝しています」と答えていました。


「市の広報誌の表紙を『たまゆら』にさせていただいたら、ロビーに置いておくと毎日なくなってしまうんです。それくらい効果があるんです。」とほくほく顔で語る小坂市長。「小さな町ではありますが、昨日、今日とホテルは満杯らしいんです。多くの方に竹原に来ていただいて、たまゆらの世界に入っていただければと。現代の社会情勢はいろいろありますが、心を癒すために必要な何かが『たまゆら・竹原』にはあると思っておりますし、監督もそこを取り上げていただいたと思いますので、『たまゆら』、そして竹原をファンのみなさんにも心に留めていただければと思います。監督にはテレビシリーズも作っていただければと思っております」と「たまゆら」への期待を力一杯話してくれました。


市長と竹達一日市長のツーショット。


「ぜひとも着たい!」という井口さんのたっての希望で、その場にあった制服を着た一日消防署長と消防署長のツーショットが実現。


「男子中学生のだぼだぼの学ランみたい」という声がどこからともなく聞こえてきました。


竹達一日市長は市長の席に座り、ものすごく堂々とした雰囲気を放っていました。


再び竹原の町に戻ります。ホテル大広苑には等身大パネルが。これは元々用意されていたものではなく、ホテルの方々が「たまゆらの日」のために作った特製の品だとか。


町並み保存地区からは少し距離があるのですが、パネル目当てに足を運ぶ人も見受けられました。


また別の場所には何やら行列が。


作中に登場したお好み焼き屋さんのモデルとなった「ほり川」で12月まで提供される予定の「たまゆら」オリジナルお好み焼きとデザート目的の行列でした。


こちらは「たまゆらの日」のメインイベントであるトーク&音楽イベントの立ち見整理券配布場所にもなった「竹楽」


店内では「たまゆら」シールのはられた地元特産のおみやげがいろいろと売られていました。お店の人によると、ここでもコースターの無料配布は行っていたのですが用意していた100枚が1時間足らずですべてなくなってしまったそうです。シールつきお土産を買い求める列もできたとのことですが、「みなさんマナーがよくって、スムーズに終わりました」とのことでした。


酒造交流館の「たまゆらのお酒」も、市長就任式が行われていたころにはすでに根こそぎ完売していて、その姿を拝むことはできませんでした。こちらの店員さんもにこにこと行列ができたことを話してくれるなど、町ぐるみで「たまゆら」やそのファンを歓迎していたのが印象的でした。


引き続き、「たまゆらの日」のメインイベントであるトーク&音楽イベントの様子もレポートします。

・つづき
声優陣が直筆イラストを披露、夕暮れに包まれたお寺の境内で行われた「たまゆらの日」トーク&音楽イベント - GIGAZINE

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in 取材,   アニメ, Posted by darkhorse_log

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