モバイル

ワンセグよりも高画質な「携帯端末向けマルチメディア放送」はNTTドコモ陣営が選定か


2011年7月24日に停止する地上波アナログ放送の周波数帯域の一部を利用して、携帯電話端末などに向けて提供される予定となっている、従来のワンセグ放送よりも高画質な「携帯端末向けマルチメディア放送」の事業者枠をめぐって、現在NTTドコモ陣営とKDDI陣営が火花を散らしていますが、どうやらNTTドコモ陣営が選定される可能性が高いことが明らかになりました。

NTTドコモ陣営は新たに開発された国産技術、KDDI陣営はすでにアメリカで採用実績がある技術を採用していますが、いったいどこが採否を分けたのでしょうか。

詳細は以下から。
マルチメディア放送:事業者にドコモ陣営選定 電監審方針 - 毎日jp(毎日新聞)

毎日新聞社の報道によると、総務相の諮問機関「電波監理審議会」は2012年4月から携帯端末向けに開始する予定となっている、ワンセグ放送よりも高画質な有料サービス「携帯端末向けマルチメディア放送」の事業者として、NTTドコモ陣営を選定する方針を固め、週内に正式決定するそうです。

「携帯端末向けマルチメディア放送」の事業者枠は1社で、新しい放送技術規格「ISDB‐Tmm」方式を用いた国産技術「マルチメディア放送」を採用するNTTドコモ陣営とアメリカのQualcommが開発し、すでに2007年からアメリカ国内でサービスが開始されている「MediaFLO」を採用するKDDI陣営が対立していました。

NTTドコモ陣営の「マルチメディア放送」の公式ページに掲載された同技術の解説。
マルチメディア放送とは? << 株式会社マルチメディア放送


KDDI陣営の「メディアフロージャパン企画」の公式ページに掲載されている「MediaFLO」の解説。いずれの規格も従来通りのリアルタイム放送に加えて、番組コンテンツを自動的に携帯電話に蓄積するサービスにも対応するなど、従来のワンセグ放送よりも高い使い勝手を実現しています。
Media FLOとは | MediaFLO Japan Planning メディアフロージャパン企画株式会社


NTTドコモ陣営が選定される方針となった理由ですが、同陣営が提示した基地局整備費はKDDI陣営のほぼ半額となる438億円であり、基地局整備費が低い方がコンテンツを提供する事業者の利用料が安くなり、より多くの事業者の参入が見込めるといった点が、評価を受けたとみられています。

全国でのサービス展開を考えた場合、基地局の整備にかかるコストが低いというのは非常に大きなメリットである気がしますが、国産規格であるNTTドコモの「マルチメディア放送」が日本国外で展開できないのであれば、対応端末の製造コストが上がる可能性も考えられるため、今後の展開が気になるところです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
東芝、携帯電話で地デジ視聴を可能にするフルHDや3Dゲーム対応のLSI「T6G」を開発 - GIGAZINE

地デジをそのまま視聴できる携帯電話の登場に向けた準備が開始 - GIGAZINE

2.5GHz帯がKDDIとウィルコムに内定したことに対する各陣営の反応まとめ - GIGAZINE

in モバイル, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.