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Amazonが障害のある従業員のリモートワークのルールを改悪、手続きを複雑化して在宅勤務がほぼ不可能に

by Robert Stinnett

Amazonは新型コロナウイルスのパンデミック以降続いていたリモートワークに関する方針を転換し、2025年から週5日のオフィス出社を基本とする方針を明らかにしました。この「週5日出社」の方針は、障害のある従業員がリモートワークの許可を得るために「より厳格なプロセス」を採用していることが明らかになりました。

Amazon Makes It Harder for Disabled Employees to Work From Home - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-11-13/amazon-makes-it-harder-for-disabled-employees-to-work-from-home


Amazonのアンディ・ジャシーCEOは2023年に「リモートワークを続けたいという人は、Amazonではうまくいかない」と発言しており、リモートワーク反対派として意見を表明していました。2024年9月にジャシーCEOはAmazonの社内メッセージで、企業文化をさらに強化していくため、管理職を減らして組織をフラットにすること、そしてオフィスで一緒に働く時間を増やすために、2025年1月2日から「週5日オフィスに出社」することを義務付ける方針を示しました。

Amazonが「週5日のオフィス出社」への方針転換を断行 - GIGAZINE


オフィス勤務は強制的なものではなく、子どもが病気になったときや、家で緊急事態が起きたとき、取引先や提携先に会いに行くとき、隔離された環境で集中してコーディングしたいときなどに、週1日~2日ほどリモートワークに切り替えることはこれまで通り認められるというオプションも示されていました。

しかし、Bloombergによると、Amazonは2024年11月ごろに障害を持つ従業員に対し、在宅勤務の新たな要請と既存の制度拡大の申請の両方について「より厳格な審査プロセスを実施する」と伝えたそうです。影響を受ける従業員は「多段階の管理審査」を受ける必要があり、場合によっては在宅勤務が適切かどうか判断するために、試行期間として1カ月オフィスに戻される可能性もあります。

在宅勤務を希望する従業員は、「適応コンサルタント」から電話を受け、新しい方針について説明を聞きます。その後、医療記録を確認して在宅勤務が当人にとってどの程度効果的であったか、その従業員がオフィスで働くのを支援するためにどのような試みがあったかについて話し合います。適応コンサルタントが在宅勤務の申請に同意した後、別のAmazonのマネージャーが承認するという二重三重のチェック体制となっています。Bloombergに情報提供した匿名の従業員によると、資料の準備や話し合いなどの手続きが複雑すぎて、申請するのに何週間もかかるとのこと。


ジャシーCEOは障害者政策の改定について、「オフィス復帰の義務付けは、パンデミック以降悪化し、官僚主義的になりすぎたと考えているAmazonの企業文化を、改めて強化するものです。新たな障害者雇用規定も、Amazonのより広範なオフィス復帰理念を反映したものであり、一部で報道されているような人員削減を図る手段という動機はありません」と述べました。

Amazonの広報担当者であるマーガレット・キャラハン氏は「移行期間として複雑な問題が発生することは承知しており、従業員と協力して可能な限りスムーズに移行できるよう取り組んでいます。オフィスで一緒に過ごすことのメリットは大きいと引き続き考えています。個人的な配慮が必要な場合はそれを提供し、場合によってはオフィス勤務の免除も行います」と声明で述べています。しかし、記事作成時点では承認された要請の数については明らかにしていません。


アメリカ障害者法では、障害を持つ従業員が仕事をするのを助けるために、介助動物の許可や、専用駐車スペースの設置、非公開のテキスト会議などの「合理的配慮」を雇用主に義務付けています。しかし、リモートワークに関する厳格な規則はなく、障害を持つ従業員が在宅勤務を希望した場合でも、Amazonはオフィスに従業員を呼び戻すことができます。

全米障害者権利ネットワークの上級弁護士であるケネス・シオタニ氏は、「在宅勤務の申請を拒否された労働者は、職場での差別申し立てを調査する連邦機関である雇用機会均等委員会に差別の苦情を申し立てることができます。そうすると、Amazonは『オフィスにいることがその仕事の重要な一部であること』を証明する責任を負わされることになるはずです。現在は、そこが大きなグレーゾーンとなっており、明らかに直接その場にいることが必要な仕事以外のホワイトカラーの仕事では、電子的なコミュニケーションが非常に効率的なので、オフィス勤務を必須とすることを証明するのははるかに困難だと思われます」と述べています。

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in メモ, Posted by log1e_dh

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