世界各地のお役所で働く公務員を撮影した写真「Bureaucratics」
公務員というと蛍光灯で照らされた飾り気のないオフィスでネクタイを締めて働くメガネの人々、といった勝手なイメージがあるかもしれませんが、世界各地の公務員は服装もオフィス環境もさまざまです。
オランダの写真家Jan Banning氏による「Bureaucratics」というシリーズはそんな世界各国のなかなか見る機会のない公務員の姿を、勤務先のデスクで撮影したもの。月々のお給料などの情報も添えられているので、遠い異国のお役所で働く人々がちょっと身近に感じられるかもしれません。
詳細は以下から。Bureaucratics von Jan Banning |
ボリビアのTomas Frias群にある小さな町Tinguipayaの三等警察官Constantino Ayaviri Castro氏。1950年生まれ、前職は建設業とのこと。月給は800ボリビアーノ(約9000円)で、勤務先の警察署には電話も車もタイプライターもないそうです。
ボリビア・ポトシの公共事業庁技術課の都市環境事業担当責任者David Ruiz Doro氏。1972年生まれ、月給2400ボリビアーノ(約2万6800円)。背後の壁のポスターがステキです。
ポトシ警察署殺人課のMarlene Abigahit Choque刑事は1982年生まれ、月給920ボリビアーノ(約1万200円)。殺人課にはコンピューターもコピー機も電話もなく、タイプライターは故障中、警察車両は風紀犯罪取締班と共有とのこと。棚の上にあるマネキンの頭のようなものは、殺人事件の目撃者に銃弾がどの位置から入りどこから出て行ったかを聞くためのものです。
イエメンのAl Mahwit市の税務署で働くAlham Abdulwaze Nuzeliさんは1982年生まれ、月給は1万2000リアル(約6020円)とのことです。
リベリア・リバージー郡(人口10万人)の知事Christian S. Chea Senior氏。1957年生まれ、月給2000リベリアドル(約4000円)。
リベリアの首都モンロビアにある国家警察庁本部交通課勤務のAdolph Dalaney氏。1940年生まれ、月給1000リベリアドル(約2000円)。
中国・山東省済寧市の公安省外国人出入国管理部のQu Shao Feng部長。1964年生まれ、月給3100人民元(約3万4400円)。デスクの上には五星紅旗とともに共産党の旗が飾られています。
山東省泰安市の芸術・文学協会長Jiang ji Yuan氏。1958年生まれ、月給4000人民元(約4万4500円)。
インド・ビハール州(人口8300万人)の州都パトナで州内閣の書紀補として働くSushma Prasadさんは1997年に州内閣勤務だった夫が亡くなった際「同情的処遇」として雇用されたそうです。1962年生まれ、月給5000ルピー(約9660円)。棚の上の書類はちゃんと整理されているのでしょうか……?
ビハール州Kishanganj地方の徴税官Surinder Kumar Mandal氏。1946年生まれ、月給9500ルピー(約1万8400円)。
ロシア・トムスク州の公共施設局財務部長の秘書Marina NikolayevnaBerezinaさん。1962年生まれで前職は歌手・合唱団指揮者。お給料は秘密とのことです。
Yevgeny Leonidovich Bill氏はまだノヴォシビルスクにある警察学校の生徒なのですが、トムスク州Shegarsky地方(人口2万1000人)唯一の警察官として働いています。月給は6000ルーブル(約2万5800円)、派出所には車はなく、半径10kmほどの範囲を徒歩で移動するそうです。
フランス・オーヴェルニュ地域圏の首府クレルモン=フェランに勤務するフランス警察麻薬取締官のRoger Vacher氏。1957年生まれ、月給2200ユーロ(約26万5600円)。
アメリカ・テキサス州Crockett群の保安官Shane Fenton氏。1961年生まれ、月給3166ドル(約28万4000円)。
テキサス州の州都オースティンにあるTexas Department of Licensing and Regulationの認可担当部長Dede McEachernさん。1969年生まれ、月給5833ドル(約52万3000円)。
このほかにも世界各地の公務員の姿を伝えるさまざまな写真はJan Banning氏のサイトから見ることができます。
jan banning - fotograaf
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