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Googleマップストリートビューの悪質な二次利用については訴訟も、さらに今どこを撮影しているかをネットで告知


実際に道を歩いているかのように周りの景色を見渡すことができるGoogleマップの「ストリートビュー」機能ですが、プライバシー上の問題からその他諸々様々な指摘がなされた結果、総務省より提示された個人情報保護およびプライバシーなどに対する配慮の要請にも対応する追加措置を本日からさらにいくつか行うことになりました。

中でも画期的なのはGoogleマップストリートビューカーが今どこを撮影しているかが大雑把ですがわかるようになったという点。がんばればストリートビュー向けに何かを写りこませることも可能かもしれません。

Googleマップストリートビューカーが今どこを撮影しているかがわかるページやその他の詳細は以下から。
Google Japan Blog: ストリートビューに関する取り組みについて

現在撮影中のエリアは以下から確認できます。

現在撮影中のエリア - ストリートビューが利用できる場所 | Google マップのストリートビュー


現時点では、東京都の23区東部・23区西部、神奈川県の横浜・川崎、京都府の南部、大阪府の北部と中部、兵庫県の中部で撮影中だそうです。もうちょっと細かくわかった方がよいような気もしますが、そうすると今度はストリートビューカーに対する襲撃や撮影妨害などが起きることを警戒しているのかも。

また、画像の公開停止手続きについては現時点までの対応実績として、確認が必要な場合を除いて連絡から原則として2営業日以内に画像停止を行ってきたそうです。


さらに、ストリートビューの悪質な二次利用などに関してはかなり厳格な措置を執る方針を打ち出しており、以下のように表明しています。

また、Google では近く、こうしたストリートビュー画像の違法、悪質な二次利用ケースを、被害を受けたと思われるご本人から申告いただける仕組みを用意いたします。このシステムを通じてご連絡いただいた場合、Google にて違法性および利用規約違反の有無を確認させていただいた上で、必要に応じコンテンツ管理者への削除要求をはじめ、訴訟を含む各種の法的手段を講じることといたします。なお、ご連絡をいただいたサイトが明白に違法な場合で、ご本人のコンテンツ管理者への削除要求が容れられないなどのケースでは、日本における web 検索のインデックスから除くことも検討いたします。

これについては以下の「よくあるご質問」にも関連項目があります。

よくあるご質問 - Google マップ - ストリートビュー

禁止されている違法な利用方法として、名誉毀損やプライバシー、肖像権等を侵害することを含むとしていますが、「これらに限られません」としており、場合によってはかなり広範囲に及ぶ可能性もありそうです。

ストリートビューを利用する際に、禁止されていることはなんですか?

Google は、Google のコンテンツを違法に利用することを認めておりません。(違法な利用方法とは名誉毀損、プライバシーや肖像権等を侵害することを含みますが、これらに限られません。)詳しくは、ストリートビューも対象となる Google マップ / Earth 利用規約および Google Maps APIs 利用規約をご覧ください。

一体どういうケースを想定しているのかが現段階では具体的によくわからないのですが、もしかすると、ネットで起きた各種騒動のまとめサイトにおいて個人情報を特定し、さらにその住所近辺をGoogleストリートビューで表示するというような明らかに「晒し目的」として使用するケースを想定しているのかもしれません。そのため、以下のような文章が掲載されています。

自分の権利が侵害されていると思われるサイトを見つけました。どのようにしたら良いですか?

1. Google マップ ストリートビューの画像そのものに問題となる箇所がある場合:
ストリートビュー画像の左下にある「問題の報告」をクリックし、公開に適さない画像を申請してください。
2. 画像そのものには問題がないが、第三者のサイトで違法な使われ方をしている場合:
Google は第三者によって作成されたウェブサイトで入手可能な情報を整理し、検索するこをとサポートしています。加えて、Google は Google マップ API を通じて、ウェブサイトの作成者にストリートビューの画像にアクセスしたり、これらの画像を利用することを許可しています。しかしながら、ウェブサイトのコンテンツの管理は、それぞれのウェブサイトの所有者によって行われております。これらのウェブサイトが違法であると考えられる場合には、ウェブサイトの所有者に懸念点を直接連絡してください。サイト所有者に直接問い合せる方法についてはこちらをご参照ください。

* 削除されるかどうかは各コンテンツの管理者等のポリシーに従って行われるため、Google では、削除が行われることを保証することができません。予めご了承くださいますようお願いいたします。

* あるサイトが、Google マップストリートビューの画像を、Google マップ / Earth 利用規約または Google Maps API 利用規約に違反して利用していると思われる場合には、懸念点を Google に通知することができます。Google は当該サイトが Google の利用規約を遵守しているか確認し、必要な手段を講じます。

今回発表された措置の中でも上に書いてあることまではまだこれまでの延長線上なのですが、これまでとは明らかに一線を画しているのが以下の部分です。

コンテンツ管理者に連絡しましたが、削除されません。どうすればよいですか?

Google では近く、こうしたストリートビュー画像の違法、悪質な二次利用ケースを、被害を受けたとお思いのご本人から申告いただける仕組みを用意いたします。このシステムを通じてご連絡いただいた場合、Google にて違法性および利用規約違反の有無を確認させていただいた上で、コンテンツ管理者への削除要求をはじめ、訴訟を含む各種の法的手段を講じることといたします。なお、ご連絡をいただいたサイトが明白に違法な場合で、ご本人のコンテンツ管理者への削除要求が容れられないなどのケースでは、日本におけるウェブ検索のインデックスから除くことも検討いたします。

つまり、Googleが撮影された本人の代わりに場合によっては裁判や削除要求を行い、それでも受け入れられない場合にはGoogleの検索結果から消えてしまうそうです。その問題となるページだけが消えるのか、サイト全体が消えてしまうのかはわかりませんが、今後、一体どのようなケースでGoogleがここまで強硬な手段を執ることになるのかについて、このシステムが稼働してから注目が集まることになると予想されます。

・つづき
Googleマップストリートビューのパンフレットの「よくあるご質問」はネットに公開しているものとどこが違うのか?

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in ネットサービス, Posted by darkhorse

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